2023-06-09

Sex & Religion / Steve Vai(VAI)

 

スティーヴ・ヴァイが「VAI」バンド名義で1993年に発表したアルバム。メンバーはギターも弾ける当時無名の天才Vo.デヴィン・タウンゼンド、スーパーファンクベーシストのT.M.スティーヴンス、ドラムスはジェフ・ベックのアルバムにも参加のこれまた天才テリー・ボジオという豪華布陣。演奏力が物凄いわけですが、このメンバーでないと演奏できなかったかも。

ヴァイとボジオはあのフランク・ザッパのバンドで鍛えられた門下生。ポップな曲もありながら奇妙で複雑を極めた曲や、どこからその音出してきたかという意表をつく展開で楽曲の完成度がとにかく高い。ヴァイがスーパーギタリストなだけでなくスーパー作曲家であることも証明してみせました。のちのメタル系やプログレ系ミュージシャンにも影響を与えたアルバムだと思います。

典型的な曲から紹介しましょう。10.Pig を聴いてみてください。ギターをコピーする気になれません。リズムも難しくてこのノリを出すのは至難の業です。いろいろ超越した曲です。この世界観がOKなら6.Dirty Black Hole もついてこれると思います。ちょっと無理という人は比較的キャッチーな2.Here & Now や4.Still My Bleeding Heart であれば親しめると思い...ます。


2023-06-08

僕の「低音」

 

僕にとっての「低音」。幼き日のクラシックコンサートでのティンパニとコントラバスのヒット。バンドでライヴや練習をしたときのバスドラのキック音。スタックのマーシャルアンプでボリュームを上げてエレキギターの6弦を刻む歪み音。某芝浦のディスコで改造した床から腹に伝わってくる音。数々のライヴたとえばフジロックのグリーンステージのど真ん前で浴びたPA音。ジャズクラブでのウッドベースの生音、そんな音の記憶が「体」に残っていると思います。

自宅のスピーカーやヘッドフォンで聴くときには、生そのものの音を再現するのは無理なので、聴いている音の延長線上にあの記憶の音をイメージできるかどうかを確かめているような気がします。

しかも単に低音が強調されていればいいのではなく、ミュージシャンの表現意図を感じられるかどうか。結果としてその低音が音楽の迫力や興奮に直結したところで「おおーこれこれ」ってなるわけです。

音の記憶は人それぞれ違うので、人によって低音の感じ方も違って当たり前です。もちろん低音だけでなくヴォーカルなどの中域や高音も求めている音は人それぞれなのでしょう。だからヘッドフォンもイヤフォンもあれだけ多品種なわけです。選ぶのが大変ですね。


2023-06-07

In What Direction Are You Headed? / Joe Farnsworth

 

Joe Farnsworth(ジョー・ファンスワース)は、アメリカのジャズドラマー。スモールズでのジョージ・コールマンのライヴでも叩いていました。目立ったプレイこそありませんが、ジャズらしい王道なプレイが彼の持ち味です。そして今回も得意のSMOKE Sessionsから。毎回違った趣向の“今のジャズ”を高音質で楽しめる作品群でお気に入りです。

今回はのっけ(1.Terra Nova )から今のジャズギターのトップを走るカート・ローゼンウィンケルの浮遊感のあるフレーズから始まります。以降もカートの印象的な音色とフレーズが光るライヴになっています。

オススメは、スリリングな2.Filters でのサックスとギターの同時ソロ。普通ソロは交互にやるものですが、被りまくり。カートの音色のせいかこれもアリだなと思わせます。6.Safe Corners もカートの作品らしい不思議な曲。僕の好きなアラン・ホールズワースを思わせるトーンとフレーズで頷いてしまいます。7.Bobby No Bags でのジョーのスイングに彼らしさが出ていると思います。


2023-06-06

Diary Of A Mad Band / Jodeci

 

Jodeci(ジョデシィ)はアメリカのR&Bグループ4人組。メインVo.のK-CiとJoJoのヘイリー兄弟の濃い味歌いっぷりは圧巻で、のちにK-Ci&JoJoというデュオになっても買い続けてよく聴きました。スティーヴィー・ワンダーやマーヴィン・ゲイに始まった僕のR&Bソウル好きは90年代に多くのCDを集めるに至りました。

この1993年の2ndアルバムは前半スロー後半ダンスナンバーという構成で彼らのコーラスグループとしての持ち味が充分に味わえ、サウンドメイキングがカッコイイ。たぶんメンバーのDeVante Swingのチカラによるものでしょう。ライバルだったBoyz II Menが優等生なイメージなのに対し、彼らのストリート感あふれるワイルドさが良かったです。

シングルカットのスロー2.Cry For You のコーラスに移る展開がたまりません。ドラマチック展開に気分があがる4.What About Us 。なんといってもスティーヴィーの名曲を濃く歌った7.Lately もサイコー。10.In The Meanwhile ではティンバランド参加でさすがのビートを聴かせてくれます。


2023-06-05

ビジョンをチームに浸透させる

 

MVVは作ってホームページに載せたらおしまい、ではなくいかに浸透させるかが課題です。特に社長が言行一致していないと、スタッフはじめ全てのステークホルダーは「な〜んだ」ってことになります。まずはスタッフ全員集めて宣言し、お客様との打ち合わせでも時間をもらって自分の言葉で説明するところから始まります。

で、説明すると「あー、そうですか」的な反応だと思いますが、そんなもんです。社長および経営陣の行動力が試されています。ホームページだけでなくパンフレット、提案書、オフィスの壁面などスタッフの目に触れるところに表記していきます。ミーティングの始めにMVVのひとつをリーダーが唱えるなんてことも必要かもしれません。

MVVに沿った行動になっているかを人事評価に加えることも検討すべきでしょう。ある「結果」をもたらしたのは、「プロセス(行動)の積み重ね」です。そのプロセスを評価するにあたり、自分の行動がMVVにどうリンクしているかを聞きます。結果と違って正解はないので難しいですが話し合うことが大切です。

評価のためにも日頃の1on1ミーティングで、MVVを言葉にして会話に挟んだり、つながる行動を褒めていくことです。スタッフもそれぞれやりたいことはあるはずですが、それがどうMVVにつながっているかを確認して判断し、軌道修正していくこともリーダーの役目です。まぁ根気ってことですかね。

2023-06-02

Secret Story / Pat Metheny

 

Pat Metheny(パット・メセニー)個人名義での1992年作。パット・メセニー・グループは主にKey.のライル・メイズとのバンドで今作にはライルがいない、なんて話はファン以外には関係ない。とにかく多数のミュージシャンとオーケストラでものすごい大作を作り上げてしまったという作品です。以後のアルバムでもギターとかジャズとかで括れないパット・メセニー・ミュージックを発表していくことになります。

1989年の「Letter From Home」というトップランクに聴いたアルバムで完全にファンになっていたところに、こんな大傑作を聴いてしまい一生ものの音楽に出会った感が強くありました。言うまでもなく彼の作品と彼が参加するほかのミュージシャンのアルバムも集めることに。ライヴもグループだけでなく、ブルーノートでの小編成を間近に観たりしました。

本作も通しで聴くものですが紹介しますと、1.Above the Treetops ではカンボジア宮廷音楽といわれるメロディーで始まった途端、見知らぬ海外に連れて行かれ、2.Facing West で旅路をワクワク進んでいきます。不思議な街や祭り、ちょっとした旅の休憩、夜の眠り...など僕は勝手に想像しながら聴いています。好きな曲は8.Always and Forever と13.Tell Her You Saw Me のバラード。心にしみる愛に溢れたサウンドだと思います。14.Not to Be Forgotten (Our Final Hour)で旅の終わりの余韻を感じさせてくれます。(15以降はボーナストラックです)


2023-06-01

「低音」を効かせて聴かせる

 

そういえばウォークマンだけでなくミニコンポなんかにも低音増強スイッチが付いていました。僕が最初に買ったOnkyoのプリメインアンプにもラウドネス・スイッチが付いていて、小さなボリュームで聴いているときでも低音がある程度しっかり聞こえるようになっていたのです。ボリューム上げてもスイッチONのままだとグングン来てよかったりして。

ヘッドフォンも低音強調モデルがあったり、CDショップの試聴機のヘッドフォンは過多な低音で、そのほうが売れると判断したのでしょう。CDショップがストリーミングになり、最近のヒットチャートやダンスミュージックを聴いたりするとびっくりするくらいの低音が鳴っています。作り手がスマホ+ワイヤレスイヤフォンとかBluetoothスピーカーなどでリスナーが聴くことを想定して、難聴対策や小型スピーカーでボリュームが小さくなっても、ある程度音楽の迫力を伝える工夫なんだと思います。

僕のCD棚にもヒップホップやダンスミュージックが多くありまして、やはりこの手の音楽は低音がしっかり出ていないとつまらない。この歳になってやっとまともなシステムと時間を確保できたので、加工することなく「本来の」低音を味わう楽しみを知り始めたところです。

2023-05-31

Live at Smalls Jazz Club / George Coleman

 

George Coleman(ジョージ・コールマン)はアメリカのテナーサックス奏者。あのマイルス・デイヴィスのトランペット絶好調のライヴ名盤「"Four" & More」「My Funny Valentine: In Concert」で共演していました。共演サックスには以前にジョン・コルトレーンがいて以降にウェイン・ショーターがいますから、それはもう大変なものです。

高速フレーズを吹くコルトレーンと一緒にいたアルトサックスのキャノンボール・アダレイの豊かで落ち着いたプレイが好きでしたが、同様にテクニック的には凄いのに暖かい感じのするこれぞモダンジャズなジョージ・コールマンのプレイが好きでした。この新作ライヴアルバムでも彼のいいところに渋さ(今年で88歳!)を増した演奏を聴かせてくれます。

NYのジャズクラブSMOKEもいいですが、同じくNYのスモールズのライヴ録音盤も音質がよくて素晴らしい。曲は、やはりマイルスとの1.Four と3.My Funny Valentine での彼らしい小粋なアレンジがいいです。8.When Sunny Gets Blue で朗々とバラードを吹くのを聴きながらジャケット写真を見て、いい顔しているなーと思いました。


2023-05-30

Rage Against The Machine / Rage Against The Machine

 

Rage Against The Machine(レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン)の1992年ファーストアルバム。最初に聴いたときはあまりに激しくて途中で再生を止めました。Vo.のザックの扇動的なラップとG.トム・モレロの革新的で刺激的なギター音、重くて破壊的なリズム隊はあまりの衝撃で、数多のハードロックを聴いてきた耳でも途中挫折するほどでした。

聴くほどに、トムのギタープレイは語り草となり、バンドサウンドはまるでかつてのレッド・ツェッペリンを想起させる重量感のあるものだと思うようになりました。決定的だったのは、1999年フジロックフェスでのライヴ(伝説なのは1997年)で、異様で危険な地響きから“Bulls On Parade”(2枚目「Evil Empire」収録) で一気に頂点に盛り上がった、生涯最高のロックライヴを観たことです。

まずは破壊的な2.Killing In the Name を聴いて耐性があることを確かめてから、トムの革新的なギター連発の5.Bullet In the Head 、6.Know Your Enemy でこりゃただ激しいだけじゃないなとご理解いただき、10.Freedom で座っていられなくなったら1.Bombtrackに戻って聴き直すといった具合でお願いできればと。


2023-05-29

「御社のMVVは?」に答えられますか?

 

ChatGPTさんに質問「企業経営にとってビジョンとは何ですか」答え「企業経営におけるビジョンとは、将来の目標や方向性を示す、組織の理想的な姿や未来像を表現したものです。ビジョンは、企業の使命(ミッション)や価値観と結び付いており、経営者や組織の指導者が示すべき重要な要素です。」

最近では、ミッション、バリュー(価値観)、ビジョンの3つを略して「MVV」と言うこともあるようです。主に大企業ではさらに「パーパス」なんて言葉も使っています。一般用語はChatGPTさんに聞くといいですが、よいコラムを見つけたのでリンク先へどうぞ。

コラムを参考にしますと、ビジョンは「目指す姿」ミッションは「何をする会社か」バリューは「企業の価値観、行動基準」とあります。これを決めるのは社長を含めた経営陣の仕事です。こんな教科書みたいなの嫌だと思うかもしれませんが、社長の人間性と社員の根性だけでなんとかなるほど世の中あまくありません。ここはもう現実的かつ素直になって、がんばって明文化していきましょう。好きな企業やブランドのホームページに行くと書いてありますから参考にしてはと思います。

私は35歳のときに起業した際、教えてくれる人がいて経営陣で半年くらいかけて策定しました。10年以上経ってかつての仲間が集ったとき、全員がその会社のMVVを言えたのは嬉しかったです(行動基準は11個あったのでところどころ忘れていましたが)。そしてそれぞれ独立した先で経営に本気で取り組んでいるからこそ、ビジョン策定の大事さを理解していたようです。

2023-05-26

Love Deluxe / Sade

 

Sade(シャーデー)は、Vo.のシャーデー・アデュを中心とするイギリスのバンド。おしゃれサウンドの代表格ですが、どのアルバムも聴き込むほどに深い世界を感じさせる作品です。ミニマルで質の高いサウンドプロダクションも他にはない味わいでよく聴いていました。

シャーデー・アデュの美しい佇まいにファンも多いでしょう。私のフェイバリットソングは1988年のアルバム「Stronger Than Pride」の1.Love Is Stronger Than Pride で、漂うようなサウンドが好きでした。1992年の本作はさらに心の内面に潜り込んで静かに燃える感情を表現していると思います。

彼ららしい陰影に富んだサウンドの1.No Ordinary Love から始まり、淡々としたリズムに何かを訴える意志を感じる2.Feel No Pain 、静かに喜びを感じる5.Kiss of Life 、悲しみに覆われた7.Pearls 。どれも孤独な心に寄り添った曲になっています。


2023-05-25

ギターとウォークマンと車

 

今になって思い返してみると、音楽をちゃんと聴いていなかったかも、と思います。特にエレキギターを弾くようになってから。家のオーディオで音楽を鳴らすとついギターを持っていました。曲に合わせて弾きます。ギターアンプのスイッチを入れます。すると音楽を聴いているのか、自分のギターの音を聴いているのか定かではなくなります。

いろいろなギタリストの曲を聴きたくてレンタルレコードで数枚借りてきては、カセットテープに録音しウォークマンに入れて移動中に聴く。つまり音楽を聴いているのは移動中だったということです。せっかくオーディオを持っていたのに、音の記憶はカセットテープ&ウォークマンが出していた音が大半ということです。

ウォークマンについている低音を強調するスイッチをONにして聴いていたので、曲の記憶もそういう音。今では音をなるべく加工せずに聴くので、昔のCDを聴くと逆に「あれ、こんな迫力のない音だったっけ」なんて思ったりすることもあります。

大学を卒業して仕事をするようになると、会社にいることが多くなり、やっぱり音楽は移動中になります。カセットやCDのウォークマンはもちろん、車の中で聴くことも多かったです。MTVなど衛星放送に関わる仕事もしていましたから音と映像は身近にあって、多くの作品を聴くためにもっぱらソフト(CDやLD、DVD)にお金を注ぎ込んで、自宅のオーディオにはお金をかけず買ったものを故障するまで使い続けていました。

今になって時間ができて、かつて聴いていた音楽をまた聴いてみています。なるべくエレキギターに手を伸ばさないように...。

2023-05-24

Lean In / Gretchen Parlato & Lionel Loueke

 

Gretchen Parlato(グレッチェン・パーラト)はアメリカのジャズ歌手で「Live in NYC」というライヴアルバムを愛聴していました。共演のLionel Loueke(リオーネル・ルエケ)はアフリカ中西部ベナン共和国出身のギタリスト&歌手です。ハービー・ハンコックやウェイン・ショーター参加のアルバム「Karibu」を愛聴していました。今作は好きなアーティストの共演になります。

グレッチェンが歌い出すと一瞬でそのアンニュイで優しい世界に引き込まれそのまま抜け出せなくなります。リオーネルのギターも優しく丸い音色で絡んできます。加えてこのアルバムの魅力は全体にわたってアフリカのリズムを感じられること。ふたりが組み合わせるとどこの音楽とも思えない不思議な浮遊感につつまれていきます。

オススメは、目の前でふたりがささやき合っているような2.I Miss You 、グレッチェン得意の手拍子とリオーネルのアコギが気持ちいい7.Muse 、グレッチェン夫君のマーク・ジュリアナがパーカッションしている9.Lean in は独特のアフリカンリズム。ニューヨークのジャズクラブでの演奏を思わせる11.Dou Wé Interludeも刺激的。


2023-05-23

Oranges & Lemons / XTC

 

XTC(エックス・ティー・シー)はイギリスのロックバンド。大学時代、先輩と作曲しているときに前作Skylarking(1986)をよく聴いて、雰囲気だけでも曲に反映できないかと思っていました。完成度の高い曲調からザ・ビートルズやザ・ビーチ・ボーイズの後継とかひねくれポップとか言われることもありました。

当時さまざまなギターロックバンドを聴いていましたが、XTCの曲はメロディとコード進行が思いつかないほど絡み合っていて「ああ、天才が作曲するとこんな感じになるんだな」と思っていました。彼らのポップでキャッチーなところは、たぶんメロディー先行で作曲していると思います。

1992年の本作、1.Garden of Earthly Delights からいきなりひねくれています。2.The Mayor of Simpleton はCMソングに使えそうなポップな曲。でも一筋縄ではいかない工夫があちこちに。5.The Loving なんてもうビートルズです。9.Merely a Man のギターサウンドもかっこいいし曲展開もサイコー。こうしてたまにビートルズ以外の天才に浸るのもいいですよ。


2023-05-22

ビジョンなんかなくてもいいか?な。

ビジョンの話の続きですが、ビジョンが無くても事業運営できますし、ビジョンを掲げても社員は誰も見ちゃあいないし、社長の自己満足でしょ、というか社長も言行一致していないし。という声は聞きます。事実そうでしょう。だからビジョンなんて意味がないと。

ビジョンが意味をなしていない会社に身を置いてみるとわかります。社長も社員も愚痴が多い、優秀な人材ほど辞めていく、社長は金策ばかりで不機嫌を撒き散らす、失態を怖がって手を挙げない社員、会議では上司ばかりしゃべる、競合とは価格勝負のみ、1年前と言っていることやっていること同じで業績悪化、コスト削減ばかり、すべてにおいて場当たり...。

業績がいいときはそれでもなんとかなります。例えば稼ぎ頭の社員や商品がなんとかしてくれるとか、メイン顧客が好調で仕事が降ってくるとかです。たまたまです。しかしこれでは経営とは言えません。うまく行っているのも他人のおかげなら、悪くなったのも社員のせい、世の中のせいというわけです。社員が社長一人の場合は許されますが、それでも取引先や顧客というステークホルダーに迷惑をかけるかもしれません。

せめて目的地を決めて(宣言して)飛行しないと、その飛行機は目的地からどれほど離れていて航路からどれだけずれているのかわかりません。途中は暗闇と嵐と山が待っています。たどり着くルートはいくらでもありますからその中のひとつを選ぶのが戦略です。で、その目的地はステークホルダーにとって魅力的な場所でしょうか。もし魅力的であるなら、みんなこぞって協力してくれるでしょう。


2023-05-19

Way Kool / Hiram Bullock

 

Hiram Bullock(ハイラム・ブロック)のギターを初めて聴いたのは、夜中のテレビ番組"Night Music"での映像(デヴィッド・サンボーン Sax、マーカス・ミラー B、オマー・ハキム Dr、ハイラム Gらがバックバンド)を観たときでした。豪華メンバーの凄い演奏でしたが、ハイラムのギターの個性は光っていました。

大学時代、音楽好きな友人との間で「From All Sides」(1986)や「Give It What U Got」(1987)がカッコイイと話題となりすっかりファンになっていました。というのも彼のギターは一聴して彼のものだとわかる音色とフレーズを持っていたからです。残念ながら2008年に52歳の若さで亡くなってしまいましたが、いまだに彼のギターは語り草となっています。

強力なファンクベースに乗せてハイラム節が炸裂する1.Da Alley は途中でJB御大の声が聴けます。2.Shut Up も音数が少ないのに大きなフレーズを聴かせてくれます。7.Wolfman のギターも最高!です。そして8.Another Night のようにハイラムは歌も魅力的なヴォイスの持ち主。全編にわたりハイラム節の詰まったアルバムで何回か聴くうちにフレーズを覚えてしまいます。


2023-05-18

音楽を聴くことの原体験

 

長らく音楽鑑賞を趣味としてきました。原体験は、小学生のときの上野公園にある東京文化会館でのクラシックコンサートだと思います。学校の教室にあった3ウェイスピーカー、ヤマハNS-1000Mもよく覚えています。レコードを聴くなんて授業があって、その時間が大好きでした。自分が指揮者にでもなったつもりで夢中で聴いていました。

1970年代ですからテレビでは歌謡曲、自分用にはトランジスタラジオ→ラジカセ→ステレオラジカセ→オーディオと機器がグレードアップして、ソースもFMラジオをカセットテープに録音していました。1981年には高校生ですから小遣いでなんとかレコードを買ってカセットテープに録音してウォークマンで持ち歩いたり。大学生になるとレンタルレコードをカセットに録音して楽しむことも多かったです。

高校〜大学はハードロックとエレキギターに夢中でした。バンドを組んで好きなアーティストのコピーを演奏していましたが、やがてオリジナル曲も作るようになり、そこでいろいろなジャンルの曲を聴くようになったと思います。CDが出てきて集めるようになったのも1980年代後半から。秋葉原(オーディオ)にも御茶ノ水(楽器)にも近いところに住んでいたのでラッキーでした。

というように僕にとっての音楽リスニング体験は、ライヴを聴くこと、放送を聴くこと、レコードやカセットやCDをオーディオ機器で再生すること、楽器を演奏すること、どれもこれも夢中になって楽しむことでした。そして今、還暦近くになって再び音楽をじっくりリスニングする時間を持てるようになりました。そんな日常をつれづれなるままに書いていこうと思います。

2023-05-17

Enigmatic Society / Dinner Party

 

ここ数年のジャズを聴いている人であればこの豪華メンバー(Terrace Martin / Robert Glasper / 9th Wonder / Kamasi Washington)による新譜を聴かずにはいられないでしょう。ジャズアルバムというよりは、今現在のヒップホップやR&Bを上質に聴くことができます。

A Tribe Called Questが90年代当時の空気をヒップホップ&ジャズで表現したように、凄腕ジャズミュージシャンによって伝えてくれています。沈み込むぶっとい低音も健在。浮遊感のあるサウンドに気持ち良いメロディが乗ります。全体を聴いたあと、やっぱり彼らのジャズアルバムなんだなとしみじみ。

なんか懐かしいピアノが漂う1.Answered Prayer に始まり、今のヒップホップ&ジャズはこれだと思わせるビート&雫音のあとピアノが美しい5.For Granted 、ホール&オーツの有名曲のフレーズを取り入れた7.Can't Go もさすが彼らというサウンドでオススメです。


2023-05-16

Tribes, Vibes and Scribes / Incognito

 

Incognito(インコグニート)はイギリス・ロンドンのジャズ・ファンクバンド。僕は1991年のアルバム「Inside Life」で知りました。ハウスの伝説的な楽曲“Always There featuring Jocelyn Brown”が入っていて彼らのアレンジがカッコよかったのでファンになりました。

リーダーはギターのBluey(ジャン・ポール・'ブルーイ'・モーニック)で彼のソロアルバムもよく聴きました。彼がリスペクトしているであろうR&B、ジャズフュージョンやハウスの古き良きサウンドを現代風にアレンジし、印象的なメロディーとともに都会的でおしゃれなダンスミュージックに仕上げているのが特徴です。

印象的なベースラインでこれぞジャズファンクな1.Colibri に始まり、スティーヴィー・ワンダーの名曲4.Don't You Worry 'Bout a Thing ギターカッティングとベースラインがかっこいい7.Closer to the Feeling や9.Need to Know あたりが彼ららしいサウンドとしてオススメです。


2023-05-15

セルフなのに顧客満足度が高いって?

 

スターバックスコーヒーやドトールコーヒーなどセルフサービスが主流です。パン屋もスーパーも商品を自分で取ってレジに並びます。さらにセルフレジであればほとんど店員と対面する必要がありません。なのにスターバックスコーヒーの顧客満足度は高いと言われたりします。(値段が高いとか混んでてくつろげないという不満も多いようですが)

昔はどの喫茶店でもウェイターが注文をとりにきて、食事や飲み物をテーブルに運んでくれていました。こちらは座って待っているだけ。人手をかけてサービスしているのに、昔ながらの喫茶店はどんどん減っています。このことは外食業界だけでなく、あらゆる商売に共通する話題です。コロナ後の人手不足が拍車をかけそうです。

スタバと喫茶店の違いは、ひとことで言えばビジョンの違いです。ビジョンによって価値提供のポイントが変わってきます。どちらが良くてどちらが悪いということではなく、お客様によって選択されているのです。スタバと喫茶店を使い分けていると思います。そして残念ながら昔ほど喫茶店を使わなくなってしまったのです。

スタバが店舗数を増やすことができたのは、よく考えられたビジョンとその徹底ぶりが凄かったのだと思います。コーヒーの味や商品ラインナップはもちろん内装デザインやスタッフの話し言葉に至るまですべてビジョンに沿っていました。ここ数年やっとビジョン経営が当たり前になってきました。Z世代はまずそのチームのビジョンを確かめることから始めています。ビジョンと戦略と戦術はちゃんとつながっているかチームで確かめることが大事です。

2023-05-12

Mais / Marisa Monte

 

Marisa Monte(マリーザ・モンチ)はブラジルの歌手。彼女の2作目でありプロデュースはアート・リンゼイ。この時期彼が関わっていたCDとなれば買っていたわけです。アートのお仲間ともいえるデヴィッド・バーンや坂本龍一も参加しています。

彼女の自然でさわやかな歌声に魅了されてしまって以降のアルバムも買うようになり、ライヴにも行きました。ちょっとハスキーなヴォーカルだけでなくサウンドがしなやかでとても多彩。カエターノ・ヴェローゾと同時にすっかりブラジル音楽にハマる要因になりました。

このアルバムの魅力は1.Beija Eu のようなモダンで優しいサウンドではあるのですが、新しいブラジルらしさを感じるのは4.De Noite Na Cama でアートがノイジーなギターを弾いたり、5.Rosa でのいかにも坂本龍一なキーボードによるボサノヴァです。これから初夏にかけてピッタリな作品だと思います。


2023-05-11

人手不足、AI時代、もっとIT化しないと

 

やっとコロナにひと区切りつきました。3年前急に「会わないように」と言われて以来、いくらなんでも仕事にならなかったというのが正直なところです。外食、ライブエンターテインメント、宿泊、鉄道など雇用していた人材を手放していましたから、お客様が戻ってきても対応するスタッフがいないのが現状です。

コロナで在宅勤務やオンライン商談がアリになり、以前のように毎日出勤前提では人材確保しづらい状況はこれからも続くでしょう。さらに少子高齢化も避けられず働き手は少なくなる一方です。経営者としてはここで舵切りしておかないと。淘汰の波はそこに来ていると思います。

「IT化」と言ってもシステム部とかプログラマーとか外注とかの話ではないです。AIのChatGPTもそうですが無料で始められるツールは数多く、コードを書かなくても業務を自動化できたり、チームで可視化できる時代です。SlackDiscordNotionあたりはユーザーも多く操作性も機能も日々進化している自動化/可視化/コミュニケーションツールです。経営者自らこれらツールを使いこなして、会議時間を減らし、仕事をアシストし、プレッシャーとストレスを減らし、必要なところに貴重な工数を集中できるようにすべきです。

IT化は社内だけでなく顧客対応においても必要です。特に人手による「接客」は貴重であり高価なものになっていきます。接客を選ぶということは多少値段が高くなっても仕方がないということです。セルフレジやキャッシュレス決済はもちろん、モバイルオーダーも当たり前になるでしょう。経営者はビジョンに沿って、価値提供のポイントはどこにあるのかを見極め、IT化にもっと積極的に取り組むべきです。

2023-05-10

The Power Station Tour (West Coast) / Cory Wong

 

Cory Wong(コリー・ウォン)は、数年前YouTubeで発見して「これいい!楽しい」ってなったファンクバンドVulfpeck(ヴルフペック)への参加で有名なアメリカのギタリスト。これほどまでに楽しそうにリズムギターを弾く人をほかに知らない。YouTubeで検索すると動画がたくさん出てきます。

Cory Wong w/ Louis Cato(右側がCory)

とにかく上記YouTubeを観てください。このカッティング(ギターでリズムを刻む)なかなか出来ないです。振幅が大きくてシャープでしかも持続的。しかもリードギターも上手いんです。僕も同じくストラトキャスターを持っていますがこんなふうに弾けません。ピック落としちゃいます。

これはジャズなのかと言われそうですがソロ回し即興があるのでいいんじゃないかと思います。そんな彼の新作ライヴはゴキゲンなナンバーが次から次へと。彼のテーマ曲その名も2.Cory Wong 、山下達郎のカッティングかと思うくらいの5.Brooklyn Bop 、ジャクソン5な感じの7.Bluebird 、高速カッティングが凄い10.Long Way などすべてのナンバーで自然と首が前後に動いてしまうノリのよさ。ファンクバンドって楽しいです。※ちなみに(East Coast)編もあります。


2023-05-09

Jungle Fever / Stevie Wonder

 

Stevie Wonder(スティーヴィー・ワンダー)のこのアルバムは、スパイク・リー監督の同名映画のサウンドトラックとして1991年に発表。実は映画の方は観ていないのですが、アルバムはスティーヴィーの作品のなかでも大好きな1枚で繰り返しよく聴きました。

スティーヴィー・ワンダーというジャンルだと思っているほど彼の音楽は唯一無二で特別な存在。好きな曲をカセットテープにセレクションして車に常時入れていました。様々な奥深い魅力がありますが、なんといっても彼の作る天才的に気持ち良いメロディーは世界共通の宝だと思います。

晴れた日はかならず1.Fun Day でスタート。気持ちがUPします。ハープの音が気持ち良い3.These Three Words のメロディーの良さったら。4.Each Other's Throat などスティーヴィー流ニュージャックスウィングが全般にわたって散りばめられていて今聴いてもカッコイイ。ヒット曲8.Jungle Fever は空耳ソングをみんなで合唱。夜は11.Lighting up the Candles を聴いておやすみ〜と家族で楽しめるアルバムです。


2023-05-08

【実例】取引先との関係悪化、どうする?

 

とある事業再生案件の会社社長をやっていた時のことです。毎日発生する大量の受発注業務の入力作業を中国の会社にアウトソースすることになりました。この業務を担当する国内の社員は1〜2名になりコスト削減と迅速化をもたらしました。うまく回りそうだなと思っていた頃でした。

担当から入力ミスが多くなってきたと報告がありました。それから数ヶ月するとアウトソースしている会社のスタッフに離職者が増加しているというのです。現地マネジャーも困っているし国内の担当も毎日リカバリーで疲弊していました。

アウトソース料金を上げて現地の給料を上げたほうがいいのではないか、現地に行って問題点を明らかにすべきではないか、別の会社に替える手はないか、など話し合いました。しかし事業再生中でもあり、出張コストさえ捻り出すのが難しい状況でした。

思いついたのは、私の写真とメッセージを送る、ことでした。この仕事を振ってきているのは一体どんなヤツなんだ、きっと嫌なヤツにちがいないと思っているだろうと思ったのです。そこでこの事業をどんな思いでやっていて、一緒に仕事をしたいというメッセージと私を含めたこちらのスタッフの“笑顔”写真を送ったのです。すると先方のマネジャーから感謝メッセージが届き、スタッフと関係改善できたのです。もちろんほかの可能なかぎりの手を打ちましたが、最初にやったのは写真だったのです。コミュニケーションの第一歩は笑顔です。

2023-05-02

return to casual / Walter Smith III

 

Walter Smith III(ウォルター・スミス3世)はアメリカのジャズサックス奏者です。1980年生まれバークリー音楽大学卒、これまでに新進気鋭かつメインストリームなロバート・グラスパーなどのビッグネームとの共演で数々の作品に名を連ねていました。

そして僕の好きなドラマーとよく共演していまして、今作のケンドリック・スコットもリーダー作はすべて聴きこむほど。大好きなエリック・ハーランドともバンドを組んでいました。シャープで手数が多くスネアの音は硬め、流行りのリズムというよりもジャズそのものの叩き方で曲に抑揚をつけてくるドラマーたちです。

複雑なユニゾンが印象的な1.Contra はその後の流れるようなリズムが聴きどころ。ケンドリック・スコットのドラムスが大活躍する6.quiet song はマシュー・スティーヴンスG.の独特な音色やフレーズに注目。8.Amelia Earhart Ghosted Me あたりになるとアルバム全体が心地よいサウンドなのにウォルターをはじめ全員がとんでもない演奏テクニックで表現していることに気づきます。


2023-05-01

The Low End Theory / A Tribe Called Quest

 

A Tribe Called Quest(ア・トライブ・コールド・クエスト)はアメリカのヒップホップグループ。特にジャズの影響が感じられるところがポイントで、1991年当時このアルバムは画期的でした。メンバーのQティップのソロ作も含めて愛聴していました。彼らの作品はのちのヒップホップのみならずジャズにも大きな影響を与えていると思います。

洋楽ヒップホップのリリック(歌詞)はわからないので、聴くのは声だったりサウンドやリズムになります。いろいろな素材(サンプリング)を組み合わせて独特のサウンド質感やリズム感をコラージュしてサウンドリスナーとしても楽しめます。

低くカッコいいジャズベースから始まる1.Excursions と2.Buggin' Out でうわぁカッコイイー!ってなります。5.Vibes and Stuff にはなんと御大ロン・カーターも演奏参加。浮遊感のある7.Vibes and Stuff やその名も11.Jazz (We've Got) がヒップホップなのにジャズらしさを感じる作品になっています。 

2023-04-28

Entropy Productions / VIBRASTONE

 

日本のヒップホップに燦然と輝く、近田春夫率いるVibrastone(ビブラストーン)。ヒップホップなのかという話題もありますが、とにかくジェイムス・ブラウン筆頭のファンクを日本語で体現したバンドという個人的な見解です。JAGATARAのOTO(ギター)をはじめバンドの演奏力がハンパなくライヴは圧巻でした。

1991年のこのメジャーデビューアルバムは、トガッた歌詞を速射砲のように連発し、ぶっといベースとタイトなリズム、ホーンセクションとパーカッションが煽りまくるサウンドが衝撃的でした。日本でもすっかりヒップホップは定着していますが、彼ら以降こんな凄いヒップホップ&ファンクバンドは出てきていないと思います。

小泉今日子参加の1.ジェット・コースター から頂点に達するサウンドに始まり、3.調子悪くてあたりまえ 、7.金っきゃねえ など今聴いてもウンウンうなずける歌詞にニヤリとします。サウンドとして好きだったのは5.一日中ボケーッ のハウス的リズムでした。


2023-04-27

「やります」を言える人は希少価値

 

その昔、コンサルが嫌いでした。こちとら現場で切磋琢磨しているところに、クールな出で立ちで「こうしたらいいのでは」と言ってくる。やるのはこっちだ。そんなもっともらしいことを言われても、それがどんなに建設的なアドヴァイスでも、現場で1対1でやっているときには役に立たない。なんとかしないといけないんだと。

あと5、6年すれば娘も社会人になるかもしれない。その頃はChatGPTを始め自動生成系AIは仕事であたりまえに使われているでしょう。過去のデータつまり言語だけでなくセンサーで読み取ったデジタルデータはすべて学習され、未来に向けての選択肢をAIが示してくれる。机上の資料は誰でも作成できる。そこに優位的能力は必要ない。よって僕が嫌いだったコンサルはもう必要ない...のかな。

というわけで、ここで書いていることもAIに取って替わられるような内容かもしれません。むしろChatGPTさんのほうが万人に適用できて網羅的な答えを教えてくれるでしょう。僕がここに記録しているのは、汗かいて体得したことをまとめたものです。言い換えれば僕の試行錯誤という長時間過去データに基づく手動生成です。娘をはじめ誰かのアクションの後押しになればいいな。

AI時代になって大事になってくるのは「やります」と言って実際にやる人間です。自分で五感を使って試行錯誤しないとわからないことはまだまだ多い。そしてこの「やります」を言わない言えない人が圧倒的多数なので、「やります」を言える人は希少です。社長はその「やります」を最初に言う人なんです。言っちゃったからやらざるを得ない、ともいいます。

2023-04-26

Like Minds / Wayne Escoffery

 

お気に入りのSMOKE Sessionsシリーズ。毎回高音質でライヴ音源を届けてくれています。今回はWayne Escoffery(ウェイン・エスコフェリー)という1975年生まれのテナーサックス奏者。ニューヨークの街の雰囲気たっぷりのナンバーを聴くことができます。

僕がこのライヴ音源いいなと思う理由はドラムスの音。打楽器は周囲に音が飛び散りますから、マイクの立て方が上手でないとやけに音が大きくなってしまったり、抑え込もうとすると活気のない音になってしまったり。加えて場内に響く音も適度に混ぜないと臨場感が出ない。このシリーズの音源はその点間違いないと思います。今回のMark Whitfield Jr.のドラムスもちょっと硬めの僕好みの音です。

曲も1.Like Minds から勢いよく滑り出す僕好みのハードバップ。そしてなんと4.My Truth 、5.Rivers of Babylon には大好きなグレゴリー・ポーターが歌っているではありませんか。ここ10年くらいで僕のイチオシヴォーカルです。続く6.Song of Serenity もソプラノサックスとピアノが洗練された音を聴かせてくれます。


2023-04-25

Blue Lines / Massive Attack

 

最も好きなアーティストは誰かと聞かれれば、Massive Attack(マッシヴ・アタック)と答えます。家にある彼らのリミックスを含めた関連CDを数えてみたら55枚ありました。イギリス・ブリストルの当初3人組で、今はロバート・デル・ナジャ(3D)とグラント・マーシャル(ダディ・G)の2人ユニットです。アート&クラブカルチャーから始まり、サンプリング(ヒップホップ)の手法を取り入れたDJスタイルで登場しました。

同様手法の音楽は多々ありますが、僕が好きなのは彼らの音の手触り。表現のためにサンプリングを大胆に使い、無駄を削ぎ落とし、ある音を強調したりカットしたり繰り返したりするいわゆるダブミュージックだと思っています。ガツンとくるオーディオやヘッドフォンで聴いて浸ります。

1991年の1stアルバムである本作を聴いたとき、1曲目から地を這うようなベースがとにかく衝撃的で「ああ、これだ!」と一目惚れしてしまいました。あとでこの曲はビリー・コブハムの「Stratus」という曲のサンプリングであることを知り、ジェフ・ベックもよく演奏していたものでした。

もちろん全曲好きなのですが、やはり1.Safe from Harm は外せないアンセムでしょう。6.Unfinished Sympathyのストリングスと高揚感のあるリズム、8.Lately のひんやりとした中に暖かいソウルを感じるリズム、9.Hymn of the Big Wheel にはリミックスがあって海のような雄大なサウンドが好きです。


2023-04-24

取引先にちゃんと提案してもらう

 

取引先には、あらかじめ完成しているものを仕入れる場合と、たとえば店舗の内装やカタログ、WEBサイトなどを作り上げたり、制作やイベントをサポートしてもらうような場合があります。特に後者の場合は未だ見ぬゴールに向かって並走してもらうことになり、ある期間は密な関係になるため、ここは社長がしっかり決断したいですね。

途中で変更したり、やり直すにもコストがかかるのでパートナー選びのプロセスは重要です。価格の安さだけで選ぶのではなく、複数の会社や人と会って提案いただくことで、得意不得意やコスト削減の考え方を見極め、結果的に自社のコンセプトに合った設計・計画に近づけるようにします。

提案いただく際には、提案依頼を書類にまとめておき各々の取引先に等しく説明することで先入観をなくすことが肝心です。店舗であれば、コンセプト、外見イメージ、商品とサービス、物件見取り図、予算感と対象範囲を明確に伝える必要があります。

取引先からの提案をみて、こちらが説明した内容をきちんと反映しているか、質問や回答のやりとりに問題はなかったか、期日を守っているかなど誠実に対応してくれるかが前提となります。そのうえで、こちらのイメージとあった提案となっているか、変更してほしい箇所をすぐに検討してくれるか、予算に近づけるよう努力してくれているかといったところが決め手になるでしょう。

2023-04-21

Set / Youssou N'Dour

 

Youssou N'Dour(ユッスー・ンドゥール)はアフリカ・セネガル、ダカール生まれの歌手です。1996年ホンダ・ステップワゴンのTVCMでビートルズの「オブ・ラ・ディ、オブ・ラ・ダ」を歌っていたのを記憶している人も多いと思います。

アフリカのみならず世界的に有名なミュージシャンとして、ピーター・ゲイブリエルや先日亡くなった坂本龍一のアルバムにも参加しています。西欧音楽にはない独特のリズムはもちろん打楽器の音色、ハーモニー、曲の構成などアフリカの音楽とはこんなにも豊かなものなのかと彼の音楽を通じて多くの作品に出会いました。

1990年作のこのアルバムも今聴いてまったく色褪せることなく驚きの連続です。4.Toxiques を聴くと国や大陸を越えていける音楽かがわかると思います。5.Sinebar はアフリカのリズムが前面に出たダンスしたくなる曲。アルバム全体で使われているトーキングドラムが楽しい9.Feenene もオススメです。


2023-04-20

取引先さんにもファンになってもらおう

 

事業に必要な仕入れまたは購入のための取引先にもファンになってもらいたいです。こちらは買う側なのだからとエラそうに話をしたり、ぞんざいに扱う人がたまにいますが、それは商売がわかっていないということです。まずはパートナーとして敬意をもって接するべきです。

取引先にはたとえば荷物を運んでくれる物流の方やオフィスの清掃をしてくれる方も含まれます。社長が率先して声をかけている会社をみるとわかっているなあと思います。もっとも相手も商売ですから低姿勢なだけでなく、もっと価値を提供できないかと提案してきますし話を聞くようにすべきだと思います。

できればこちらがファンになってしまうような取引先から購入したいものですし、大いに参考になって相乗効果につながります。事業提携は互いにファンであることを世に発表しているということです。より多くの会社と事業提携して商売を拡げていければと思います。

単に仲良しということではなく、目的や成果を出す時期や規模を明確にして、互いのチカラを存分に活かせるようコミュニケーションも工夫していきます。ほかのステークホルダー(顧客、社員、株主)がもっとファンになるような取引先とタッグを組みましょう。

2023-04-19

The Chicago Experiment: Revisited / Greg Spero

 

Greg Spero(グレッグ・スピーロ)はシカゴのジャズ・ピアノ&キーボーディスト。ロバート・グラスパー以降のミュージシャンという印象で、アーティスト活動だけでなくファンとの交流マーケットプレイスを起業など様々な試みをやっているようです。

このアルバムもシカゴ出身の凄腕ミュージシャンを集めたプロジェクトで、2022年に「The Chicago Experiment」を出しており、この作品はその続編新作になります。僕が注目したのはダリル・ジョーンズの参加。スティングのソロ1stアルバムで知りました。最近ではローリング・ストーンズのベーシストとして活躍していますがジャズ演奏を久々に聴いてやはり素晴らしいと思いました。

緊張感漂う1.Under Earth: Expansion からミュージシャン全員がタダモノではない演奏を繰り広げます。3.Like Him はダリル・ジョーンズがマイルス・デイヴィスのバンドにいた頃を想起させてくれます。4.Ruslan や7.In the Sky: Expansion でのマカヤ・マクレイヴンのドラムスの壮絶なプレイも聴きどころです。


2023-04-18

Bonafide / Maxi Priest

 

英国レゲエシンガーのMaxi Priest(マキシ・プリースト)は以前紹介した同じく英国レゲエのアスワドと同時によく聴きました。彼らのポップなレゲエは「ラヴァーズ・ロック」とも呼ばれ、キャッチーなメロディとグラウンド・ビートなサウンド、当時の最新レゲエリズムも取り入れて流行ったのを覚えています。

マキシ・プリーストの甘くハスキーでよく通る声に特長があって、このアルバムの2.Close To You はビルボードHot100でも1位を獲得。僕はこの前のアルバム“Maxi”を愛聴していたりライヴを観に行ったりしていたのでやっぱり大人気になったかと思いました。

ヒット曲の2のほかに、インコグニートのブルーイが参加した3.Never Did Say Goodbye やソウルⅡソウルのJazzie Bもフィーチャーした8.Peace Throughout the World 、ラヴァーズ・ロックな4.Best of Me あたりがオススメです。


2023-04-17

春の霰(あられ)

 

春の暖かい日、急に空が暗くなり雷とともに霰(あられ)が降ってきたので録音しました。
統一地方選挙の最中、街中に選挙カーの音が鳴り響き、豪雨の音と混ざっていました。
集中的に降ってだんだんと弱くなり、雨音が小さくなっていきました。

録音機材レコーダーはKORG MR-2 内蔵マイクにて収録
セッティングはMic Sens HIGH それ以外は全部Off
ファイル形式はWAV 24bit 192kHz ※SoundCloudにてダウンロード可


2023-04-14

Circle of One / Oleta Adams


Oleta Adams(オリータ・アダムス)は以前ティアーズ・フォー・フィアーズの客演で紹介したヴォーカリスト。ゴスペル音楽をベースに気持ちよく歌い上げる高揚感が持ち味です。彼女のソウルフルな歌声に僕は山や海といった自然との調和を感じて、当時ダイビングなんぞをやっていた頃で車でよくかけていたことを思い出します。

このアルバムにはティアーズ〜のRoland Orzabalがギターで参加していたり、ベースを名手Pino Palladinoが担当していたりと堂々とした演奏を聴かせてくれています。そこにオリータのヴォーカルが大きなスケールで包み込んでこれはもう名盤決定!となりました。

目を閉じて2.Get Here を聴いてください。静かでありながら雄大な景色が見えると思います。タイトル曲3.Circle of One でゴスペルを堪能。深い海に潜るような4.You've Got to Give Me Room や、内省的な8.Everything Must Change もよく聴きました。


2023-04-13

クレーム対応は社長の腕の見せどころ

 

商売をやっていれば、顧客からのクレームはつきものです。こちらが気づかなかった間違いを指摘してくれるもの、顧客が期待していたものではなかったと気づくもの、約束を守れなかったことや連絡が遅れたこと、謝罪や弁償を求めるもの、怒りや罵りをともなうものなど。

カスタマーセンター時代も含めて責任者であることが多かった私は、クレームの中でも重い内容を引き継ぐことがありました。私でなんとかしなければならない状況です。よく言われることですが大事なのは一次対応に時間をかけないことです。逃げる隠すはもってのほかです。内容によってはできるだけ早く責任者が直接対応する機会をつくることが肝心です。

クレーム対応は精神的にダメージを受けることが多いので、できれば2人以上の組織で冷静に論理的に、二次対応やアフターフォローも含めて対応策を検討したいです。クレームを共有しやすくしておくこと、声掛けや援助を積極的に行うことが必要になります。

社長だからとかっこつけてクレーム対応を部下に任せたり、間違いを起こした部下を叱責しつづけたり、こうすべきだったと正論を語ったりしていてはいけません。顧客からのクレームは全体の問題つまり社長の問題と思って取り組むことがファンづくりのためのアクションです。

2023-04-12

Better / Larry Goldings, Kaveh Rastegar & Abe Rounds

 

Larry Goldings(ラリー・ゴールディングス)はアメリカのオルガン/ピアノ奏者。僕はマイケル・ブレッカーのアルバム「Time Is of the Essence」で知りました。昨年YouTubeで楽しそうに演奏しているラリーを発見。周りのメンバーもいい感じで必見動画です。

Stank for the Memories | SCARY GOLDINGS

オルガンがバンドに入るだけで、演奏も曲も濃くて分厚くなると思いませんか。古くはジャズのジミー・スミスやロックのディープ・パープル(ジョン・ロード)とか。リズミカルにノイジーに弾く感じがたまらなく好きです。

今回の新作アルバムはいわゆるジャズではなく、様々なジャンルを取り入れてワクワクしながらもリラックスして聴ける曲ばかりです。1.Better でも聴きながら散歩にでも行きますか、なんて気分。続けて5.But Wait, There's Les もゆったり。散歩中の休憩も7.Temple Bar で。最近の外出のお供になっています。ところどころDubなのもお気に入りポイントです。




2023-04-11

Time's Up / Living Colour

 

ギターアルバム第3弾は、Vernon Reid(ヴァーノン・リード)率いるLiving Colour(リヴィング・カラー)の2作目です。「黒いレッド・ツェッペリン」と言われるくらい1作目「Vivid」からかなりハードロックでしたし、他ジャンル多方面からかなり人気があったバンドだと思います。

なんといってもギターのヴァーノン・リードが過激に弾きまくっています。1.Time's Up からスラッシュ・メタルばりの高速曲かつ高速ソロで驚きます。というのも彼はAmbitious Loversのアルバムでファンク・カッティングしていた人でしたよね、ヒップホップやジャズな曲も演る人ですよね、なぜメタルギター?というギャップ感。そう実は多彩な才能のギタリストだったのです。

バンドとしての本命はヒップホップ×ファンク×ヘヴィロックの7.Elvis Is Dead でしょう。そしてヴァーノンのギターを存分に味わうためにも9.Information Overload の出だしや最後の超速弾きを聴いてください。ハードロック一辺倒ではない彼らの多彩さと異様さ?が味わえるアルバムになっています。


2023-04-10

【実例】衛星放送サブスクと視聴者フィードバック

20代半ばから10年ほど衛星放送の仕事をしていました。当時テレビといえば地上波が圧倒的主流で、放送用衛星を使った衛星放送は始まったばかり。そこに通信用の衛星を使った多チャンネル、しかも有料で始めるということで、メーカーにいたときに顧客管理と課金管理システムを立ち上げ、数年後転職して本格的に衛星放送事業に携わりました。

番組会社は衛星を通じて番組を視聴者に届け、視聴鍵と顧客の管理、月額課金、番組会社への分配を担う、今でいうサブスク・プラットフォームを1990年代初めに開始しました。それまでテレビ放送とは片方向つまり番組を送るのみだったのが、視聴者からの申し込み、チャンネル選択、料金をいただくという双方向のビジネスになったのです。

システムの稼働もかなり苦労しましたが、同時に視聴者からの電話も受けていました。「お客様からのフィードバック」つまり双方向であることがこのビジネスの大事なところだと思ったのです。クレームだけでなく、見たい番組や番組内容の問い合わせ、様々な意見を番組会社に伝えたり、サービス改善に反映させる。というわけでカスタマーセンターを立ち上げ、従来のテレビとは違ったものになるはずと意気揚々として仕事に取り組みました。

それらも今はほとんどインターネットに取って代わってしまいましたが、顧客に何を伝え、顧客から何をフィードバックし、そのコミュニケーションの繰り返しをどう生かしていくかはどんなビジネスにおいても重要課題ですし、私自身ずっとテーマにしていることです。ファンづくりもそのひとつの方法だと思っています。

2023-04-07

Colorcode / Stevie Salas Colorcode

 

今回もギターアルバムを紹介。Stevie Salas(スティーヴィー・サラス)率いるトリオで彼の1作目です。ファンク人脈に見いだされ以前掲載したブーツィー・コリンズのアルバムにも参加しています。ミュージシャンが好きなギタリストとしてほかにも数多く共演しています。

2.Blind 冒頭のカッティングに象徴されるように切れ味鋭いファンクリズムと、ジミ・ヘンドリックスが弾きまくったようなソロが魅力のギタリストです。こんなにギターが凄いのにヴォーカルもかなりカッチョいい。ライヴ映えするミュージシャンで何度か観に行きました。こんなふうに弾けたら気持ちいいだろうなあ。

オススメは、2とジミヘン&ファンクな4.Just Like That 、ライヴで盛り上がる6.The Harder They Come 、またまたジミヘンな9.Indian Chief です。こういうのを待っていたんだよとギター好きが興奮するアルバムになっています。


2023-04-06

ファンが紹介してくれるのはありがたい

 

顧客の新規獲得策として、ファン顧客からの紹介ほど効果的なものはありません。商品・サービスだけでなく会社のビジョンや姿勢まで語ってくれるファンの意見は、客観性もあって説得力があります。

紹介されたほうも鵜呑みにするわけではなく、自分のニーズにしっかりと合っているか、過不足はないかを吟味してから顧客になるので、購入後のトラブルも防ぐことができます。間違って伝わらないように提供する側が直接きちんと説明してから購入決定いただくよう気をつけます。

ファン顧客に気持ちよく紹介していただくためにも、日頃の準備が肝心です。ホームページでの写真や説明のわかりやすさ、リンク共有のしやすさ、SNSでの共有、お試し利用の容易さ、フィードバックの送りやすさといった項目は常に修正改善していきたいものです。

もちろん紹介してくれたファン顧客への感謝も大切です。言葉だけでなく、新たな商品・サービスをいち早く使っていただいて評価してもらったり、既にご利用いただいている商品・サービスをメンテナンスしたりすることでコミュニケーションの機会を増やします。こうした活動を続けることで顧客というステークホルダーとの結びつきを強く大きくしていきます。

2023-04-05

Mélusine / Cécile McLorin Salvant

 

新譜が出たのでやっと投稿できます。2023年現在最高のヴォーカリストと僕が思っているCécile McLorin Salvant(セシル・マクロリン・サルヴァント)です。フランスでクラシック音楽を学びその後ジャズ・シンガーになったそうです。

ジャズクラブをやっていた頃、アルバム「Dreams and Daggers」を聴いてこれはすごいシンガーがいるなと驚き、こんなシンガーがこのクラブで歌ったらとてつもなくいい時間ができるだろうなと妄想していました。ある意味正統派ともいえる歌声で、かなり振れ幅のある表現力、楽曲の多彩さとしっかりした演奏、時折ユーモアのある歌や語り、ジャズ・ヴォーカルのすべてを持っています。

今回はラテン音楽(ハイチ出身の父親の影響?)を想わせる楽曲集で、彼女のヴォーカルで見事にその世界観を表現しています。僕が気に入ったのはボサノバな2.La route enchantee 、リズミカルな5.Doudou 、しっとりな11.Le temps est assassin あたり。ひとつひとつの楽曲は長くないので通しでアート作品を味わってみてはと思います。


2023-04-04

Passion and Warfare / Steve Vai

 

Steve Vai(スティーヴ・ヴァイ)との出会いは大学時代でした。衝撃の速弾きギタリスト、イングヴェイ・マルムスティーンの後任としてアルカトラスに加入した超絶テクニック系ギタリストとして知りました。同じ1984年に発表したデモテープのようなファースト・ソロアルバム「Flex-Able」に驚愕して先輩の家で何度もレコードを聴いたことを覚えています。

速弾きだけでなく、その風変わりなリズム感と音使い、独自のトレモロアームとハーモニクスを駆使した奏法など、どれもみな独特で一筋縄ではいかないギタリストが登場したもんだと。エドワード・ヴァン・ヘイレンやイングヴェイでギター奏法は出尽くしたと思っていた矢先に、別の方向から超越した宇宙人がやってきたような感じでした。彼の弾くギターを写真で見て、とても弾きやすそうだったので同じモデル(Ibanez JEM777)を買ってしまったほどです(現在も所有)。同じように弾けるわけではないのですが。

ハードロック系のギタリストとして語られることが多いスティーヴ・ヴァイですが、このソロ2作目の本作に収められた曲はアルバムジャケットのとおり極彩色で、完成度の高い作品だと思います。スタートアンセムの1.Liberty 、フランク・ザッパ門下生らしい2.Erotic Nightmares 、スティーヴお得意のメロディ続出の4.Answers 、名曲バラード7.For the Love of God は最後の盛り上がりでのギターが超絶、フィンガー・ピッキングもただものでないスピードナンバー8.The Audience Is Listening などギター・ミュージックを拡張した作品満載です。


2023-04-03

毎月「売上」をあげるには…

 

事業を継続するには、売上を毎月あげていく必要があります。支払は毎月やってくるからです。ここでやるべきは、ファンになってくれた顧客にさらに発注していただくか、ファンになってくれそうな顧客を紹介していただくか、です。

よく見込み客リストをつくり片っ端から連絡してみる、ということをやりますが、これはファンになるポイント、つまりビジョンや強み弱みが揉まれて、ファンの間で浸透し始めてから試行錯誤すべき戦術です。ただ闇雲にやっても効果は出ません。

既存顧客とのコミュニケーションについては検討する必要があります。7つの習慣の第5の習慣「理解してから理解される」のとおり、相手を充分に理解することが肝心です。顧客のおかれている環境、当社の利用体験、何を誰を見ているかなど観察すべきことは多いです。それをチームで共有することを徹底します。部下に任せて上司は知らないではファンはつくれません。

新規開拓はやらないという意味ではありません。新規に見込み客になるであろう人が、自社のホームページや商品・サービスを事前に調べたときに、興味をもっていただくよう準備をしておくということです。既存顧客とのコミュニケーションが充実していれば、自然とその準備は整いやすくなるでしょう。

2023-03-31

A New Flame / Simply Red

 

Simply Red(シンプリー・レッド)はVo.のMick Hucknall(ミック・ハックネル)を中心としたイギリスのバンドで、ミックの歌声のソウルフル度合いが頭抜けていてよく話題になりました。僕が持っている彼らのライブビデオではドラムスが屋敷豪太さんだったりして、ソウル&グルーヴィなサウンドが好きでした。

このアルバムでは、ハロルド・メルヴィンの名曲「二人の絆(邦題)」9.If You Don't Know Me By Now のカヴァーがヒットして彼らも有名になりました。それまでの内省的で社会派なイメージから売れ線を狙ったと言われていますが、僕にはこのアルバム以降のサウンドが好みでした。

全曲を繰り返し聴いていたので捨て曲なしのアルバムですが、あえてオススメはスタートにふさわしい1.It’s Only Love 、ギターのカッティングが気持ち良い6.Turn It Up 、もちろん9の名演、ハイライトは10.Enough で曲の構成、コード感、なんと言ってもHeitor TPのギターソロが秀逸で気持ちいいったらありゃしない、彼らの曲で最も好きなナンバーです。


2023-03-30

どんな「顧客」を増やしたいか

 

経営者が最も関心の高いステークホルダーはやはり「顧客」です。ステークホルダーの方々にはその事業あるいは代表者である社長の「ファン」になってもらうのが肝心ですから、同様に顧客にもファンになってもらうようがんばるわけです。

商品やサービスを購入して利用してもらうだけでなく、ファンになってもらうことでリピートされ、ほかの顧客にもオススメしてくれるので、そこでやっとビジネスとして成り立つのです。ファンは「こういうのがほしい」「こうしてほしい」といった様々なフィードバックもしてくれるので、次なる商品やサービスの改善にも貢献してくれます。基本的な考え方です。

ミュージシャンやスポーツチームのファンとのコミュニケーションを参考にするとわかりやすいと思います。ライブや試合だけでなく、ファンイベントを開催したり、動画やSNSを活用して舞台裏や素顔を伝えることで、継続的な関係を築いています。ファンは、ほかのファンに迷惑をかけないよう、節度ある振る舞いが求められます。ときにはファン同士で応援イベントを実施することもあります。

こうして顧客つまりファンとの良好な関係を築くことが、あらゆる商売のテーマになります。価格競争や大量消費の時代はとっくに過ぎて、顧客とのコミュニケーションをいかにマネジメントしていくかが重要なポイントになっているということです。