2023-05-31

Live at Smalls Jazz Club / George Coleman

 

George Coleman(ジョージ・コールマン)はアメリカのテナーサックス奏者。あのマイルス・デイヴィスのトランペット絶好調のライヴ名盤「"Four" & More」「My Funny Valentine: In Concert」で共演していました。共演サックスには以前にジョン・コルトレーンがいて以降にウェイン・ショーターがいますから、それはもう大変なものです。

高速フレーズを吹くコルトレーンと一緒にいたアルトサックスのキャノンボール・アダレイの豊かで落ち着いたプレイが好きでしたが、同様にテクニック的には凄いのに暖かい感じのするこれぞモダンジャズなジョージ・コールマンのプレイが好きでした。この新作ライヴアルバムでも彼のいいところに渋さ(今年で88歳!)を増した演奏を聴かせてくれます。

NYのジャズクラブSMOKEもいいですが、同じくNYのスモールズのライヴ録音盤も音質がよくて素晴らしい。曲は、やはりマイルスとの1.Four と3.My Funny Valentine での彼らしい小粋なアレンジがいいです。8.When Sunny Gets Blue で朗々とバラードを吹くのを聴きながらジャケット写真を見て、いい顔しているなーと思いました。


2023-05-30

Rage Against The Machine / Rage Against The Machine

 

Rage Against The Machine(レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン)の1992年ファーストアルバム。最初に聴いたときはあまりに激しくて途中で再生を止めました。Vo.のザックの扇動的なラップとG.トム・モレロの革新的で刺激的なギター音、重くて破壊的なリズム隊はあまりの衝撃で、数多のハードロックを聴いてきた耳でも途中挫折するほどでした。

聴くほどに、トムのギタープレイは語り草となり、バンドサウンドはまるでかつてのレッド・ツェッペリンを想起させる重量感のあるものだと思うようになりました。決定的だったのは、1999年フジロックフェスでのライヴ(伝説なのは1997年)で、異様で危険な地響きから“Bulls On Parade”(2枚目「Evil Empire」収録) で一気に頂点に盛り上がった、生涯最高のロックライヴを観たことです。

まずは破壊的な2.Killing In the Name を聴いて耐性があることを確かめてから、トムの革新的なギター連発の5.Bullet In the Head 、6.Know Your Enemy でこりゃただ激しいだけじゃないなとご理解いただき、10.Freedom で座っていられなくなったら1.Bombtrackに戻って聴き直すといった具合でお願いできればと。


2023-05-29

「御社のMVVは?」に答えられますか?

 

ChatGPTさんに質問「企業経営にとってビジョンとは何ですか」答え「企業経営におけるビジョンとは、将来の目標や方向性を示す、組織の理想的な姿や未来像を表現したものです。ビジョンは、企業の使命(ミッション)や価値観と結び付いており、経営者や組織の指導者が示すべき重要な要素です。」

最近では、ミッション、バリュー(価値観)、ビジョンの3つを略して「MVV」と言うこともあるようです。主に大企業ではさらに「パーパス」なんて言葉も使っています。一般用語はChatGPTさんに聞くといいですが、よいコラムを見つけたのでリンク先へどうぞ。

コラムを参考にしますと、ビジョンは「目指す姿」ミッションは「何をする会社か」バリューは「企業の価値観、行動基準」とあります。これを決めるのは社長を含めた経営陣の仕事です。こんな教科書みたいなの嫌だと思うかもしれませんが、社長の人間性と社員の根性だけでなんとかなるほど世の中あまくありません。ここはもう現実的かつ素直になって、がんばって明文化していきましょう。好きな企業やブランドのホームページに行くと書いてありますから参考にしてはと思います。

私は35歳のときに起業した際、教えてくれる人がいて経営陣で半年くらいかけて策定しました。10年以上経ってかつての仲間が集ったとき、全員がその会社のMVVを言えたのは嬉しかったです(行動基準は11個あったのでところどころ忘れていましたが)。そしてそれぞれ独立した先で経営に本気で取り組んでいるからこそ、ビジョン策定の大事さを理解していたようです。

2023-05-26

Love Deluxe / Sade

 

Sade(シャーデー)は、Vo.のシャーデー・アデュを中心とするイギリスのバンド。おしゃれサウンドの代表格ですが、どのアルバムも聴き込むほどに深い世界を感じさせる作品です。ミニマルで質の高いサウンドプロダクションも他にはない味わいでよく聴いていました。

シャーデー・アデュの美しい佇まいにファンも多いでしょう。私のフェイバリットソングは1988年のアルバム「Stronger Than Pride」の1.Love Is Stronger Than Pride で、漂うようなサウンドが好きでした。1992年の本作はさらに心の内面に潜り込んで静かに燃える感情を表現していると思います。

彼ららしい陰影に富んだサウンドの1.No Ordinary Love から始まり、淡々としたリズムに何かを訴える意志を感じる2.Feel No Pain 、静かに喜びを感じる5.Kiss of Life 、悲しみに覆われた7.Pearls 。どれも孤独な心に寄り添った曲になっています。


2023-05-25

ギターとウォークマンと車

 

今になって思い返してみると、音楽をちゃんと聴いていなかったかも、と思います。特にエレキギターを弾くようになってから。家のオーディオで音楽を鳴らすとついギターを持っていました。曲に合わせて弾きます。ギターアンプのスイッチを入れます。すると音楽を聴いているのか、自分のギターの音を聴いているのか定かではなくなります。

いろいろなギタリストの曲を聴きたくてレンタルレコードで数枚借りてきては、カセットテープに録音しウォークマンに入れて移動中に聴く。つまり音楽を聴いているのは移動中だったということです。せっかくオーディオを持っていたのに、音の記憶はカセットテープ&ウォークマンが出していた音が大半ということです。

ウォークマンについている低音を強調するスイッチをONにして聴いていたので、曲の記憶もそういう音。今では音をなるべく加工せずに聴くので、昔のCDを聴くと逆に「あれ、こんな迫力のない音だったっけ」なんて思ったりすることもあります。

大学を卒業して仕事をするようになると、会社にいることが多くなり、やっぱり音楽は移動中になります。カセットやCDのウォークマンはもちろん、車の中で聴くことも多かったです。MTVなど衛星放送に関わる仕事もしていましたから音と映像は身近にあって、多くの作品を聴くためにもっぱらソフト(CDやLD、DVD)にお金を注ぎ込んで、自宅のオーディオにはお金をかけず買ったものを故障するまで使い続けていました。

今になって時間ができて、かつて聴いていた音楽をまた聴いてみています。なるべくエレキギターに手を伸ばさないように...。

2023-05-24

Lean In / Gretchen Parlato & Lionel Loueke

 

Gretchen Parlato(グレッチェン・パーラト)はアメリカのジャズ歌手で「Live in NYC」というライヴアルバムを愛聴していました。共演のLionel Loueke(リオーネル・ルエケ)はアフリカ中西部ベナン共和国出身のギタリスト&歌手です。ハービー・ハンコックやウェイン・ショーター参加のアルバム「Karibu」を愛聴していました。今作は好きなアーティストの共演になります。

グレッチェンが歌い出すと一瞬でそのアンニュイで優しい世界に引き込まれそのまま抜け出せなくなります。リオーネルのギターも優しく丸い音色で絡んできます。加えてこのアルバムの魅力は全体にわたってアフリカのリズムを感じられること。ふたりが組み合わせるとどこの音楽とも思えない不思議な浮遊感につつまれていきます。

オススメは、目の前でふたりがささやき合っているような2.I Miss You 、グレッチェン得意の手拍子とリオーネルのアコギが気持ちいい7.Muse 、グレッチェン夫君のマーク・ジュリアナがパーカッションしている9.Lean in は独特のアフリカンリズム。ニューヨークのジャズクラブでの演奏を思わせる11.Dou Wé Interludeも刺激的。


2023-05-23

Oranges & Lemons / XTC

 

XTC(エックス・ティー・シー)はイギリスのロックバンド。大学時代、先輩と作曲しているときに前作Skylarking(1986)をよく聴いて、雰囲気だけでも曲に反映できないかと思っていました。完成度の高い曲調からザ・ビートルズやザ・ビーチ・ボーイズの後継とかひねくれポップとか言われることもありました。

当時さまざまなギターロックバンドを聴いていましたが、XTCの曲はメロディとコード進行が思いつかないほど絡み合っていて「ああ、天才が作曲するとこんな感じになるんだな」と思っていました。彼らのポップでキャッチーなところは、たぶんメロディー先行で作曲していると思います。

1992年の本作、1.Garden of Earthly Delights からいきなりひねくれています。2.The Mayor of Simpleton はCMソングに使えそうなポップな曲。でも一筋縄ではいかない工夫があちこちに。5.The Loving なんてもうビートルズです。9.Merely a Man のギターサウンドもかっこいいし曲展開もサイコー。こうしてたまにビートルズ以外の天才に浸るのもいいですよ。


2023-05-22

ビジョンなんかなくてもいいか?な。

ビジョンの話の続きですが、ビジョンが無くても事業運営できますし、ビジョンを掲げても社員は誰も見ちゃあいないし、社長の自己満足でしょ、というか社長も言行一致していないし。という声は聞きます。事実そうでしょう。だからビジョンなんて意味がないと。

ビジョンが意味をなしていない会社に身を置いてみるとわかります。社長も社員も愚痴が多い、優秀な人材ほど辞めていく、社長は金策ばかりで不機嫌を撒き散らす、失態を怖がって手を挙げない社員、会議では上司ばかりしゃべる、競合とは価格勝負のみ、1年前と言っていることやっていること同じで業績悪化、コスト削減ばかり、すべてにおいて場当たり...。

業績がいいときはそれでもなんとかなります。例えば稼ぎ頭の社員や商品がなんとかしてくれるとか、メイン顧客が好調で仕事が降ってくるとかです。たまたまです。しかしこれでは経営とは言えません。うまく行っているのも他人のおかげなら、悪くなったのも社員のせい、世の中のせいというわけです。社員が社長一人の場合は許されますが、それでも取引先や顧客というステークホルダーに迷惑をかけるかもしれません。

せめて目的地を決めて(宣言して)飛行しないと、その飛行機は目的地からどれほど離れていて航路からどれだけずれているのかわかりません。途中は暗闇と嵐と山が待っています。たどり着くルートはいくらでもありますからその中のひとつを選ぶのが戦略です。で、その目的地はステークホルダーにとって魅力的な場所でしょうか。もし魅力的であるなら、みんなこぞって協力してくれるでしょう。


2023-05-19

Way Kool / Hiram Bullock

 

Hiram Bullock(ハイラム・ブロック)のギターを初めて聴いたのは、夜中のテレビ番組"Night Music"での映像(デヴィッド・サンボーン Sax、マーカス・ミラー B、オマー・ハキム Dr、ハイラム Gらがバックバンド)を観たときでした。豪華メンバーの凄い演奏でしたが、ハイラムのギターの個性は光っていました。

大学時代、音楽好きな友人との間で「From All Sides」(1986)や「Give It What U Got」(1987)がカッコイイと話題となりすっかりファンになっていました。というのも彼のギターは一聴して彼のものだとわかる音色とフレーズを持っていたからです。残念ながら2008年に52歳の若さで亡くなってしまいましたが、いまだに彼のギターは語り草となっています。

強力なファンクベースに乗せてハイラム節が炸裂する1.Da Alley は途中でJB御大の声が聴けます。2.Shut Up も音数が少ないのに大きなフレーズを聴かせてくれます。7.Wolfman のギターも最高!です。そして8.Another Night のようにハイラムは歌も魅力的なヴォイスの持ち主。全編にわたりハイラム節の詰まったアルバムで何回か聴くうちにフレーズを覚えてしまいます。


2023-05-18

音楽を聴くことの原体験

 

長らく音楽鑑賞を趣味としてきました。原体験は、小学生のときの上野公園にある東京文化会館でのクラシックコンサートだと思います。学校の教室にあった3ウェイスピーカー、ヤマハNS-1000Mもよく覚えています。レコードを聴くなんて授業があって、その時間が大好きでした。自分が指揮者にでもなったつもりで夢中で聴いていました。

1970年代ですからテレビでは歌謡曲、自分用にはトランジスタラジオ→ラジカセ→ステレオラジカセ→オーディオと機器がグレードアップして、ソースもFMラジオをカセットテープに録音していました。1981年には高校生ですから小遣いでなんとかレコードを買ってカセットテープに録音してウォークマンで持ち歩いたり。大学生になるとレンタルレコードをカセットに録音して楽しむことも多かったです。

高校〜大学はハードロックとエレキギターに夢中でした。バンドを組んで好きなアーティストのコピーを演奏していましたが、やがてオリジナル曲も作るようになり、そこでいろいろなジャンルの曲を聴くようになったと思います。CDが出てきて集めるようになったのも1980年代後半から。秋葉原(オーディオ)にも御茶ノ水(楽器)にも近いところに住んでいたのでラッキーでした。

というように僕にとっての音楽リスニング体験は、ライヴを聴くこと、放送を聴くこと、レコードやカセットやCDをオーディオ機器で再生すること、楽器を演奏すること、どれもこれも夢中になって楽しむことでした。そして今、還暦近くになって再び音楽をじっくりリスニングする時間を持てるようになりました。そんな日常をつれづれなるままに書いていこうと思います。

2023-05-17

Enigmatic Society / Dinner Party

 

ここ数年のジャズを聴いている人であればこの豪華メンバー(Terrace Martin / Robert Glasper / 9th Wonder / Kamasi Washington)による新譜を聴かずにはいられないでしょう。ジャズアルバムというよりは、今現在のヒップホップやR&Bを上質に聴くことができます。

A Tribe Called Questが90年代当時の空気をヒップホップ&ジャズで表現したように、凄腕ジャズミュージシャンによって伝えてくれています。沈み込むぶっとい低音も健在。浮遊感のあるサウンドに気持ち良いメロディが乗ります。全体を聴いたあと、やっぱり彼らのジャズアルバムなんだなとしみじみ。

なんか懐かしいピアノが漂う1.Answered Prayer に始まり、今のヒップホップ&ジャズはこれだと思わせるビート&雫音のあとピアノが美しい5.For Granted 、ホール&オーツの有名曲のフレーズを取り入れた7.Can't Go もさすが彼らというサウンドでオススメです。


2023-05-16

Tribes, Vibes and Scribes / Incognito

 

Incognito(インコグニート)はイギリス・ロンドンのジャズ・ファンクバンド。僕は1991年のアルバム「Inside Life」で知りました。ハウスの伝説的な楽曲“Always There featuring Jocelyn Brown”が入っていて彼らのアレンジがカッコよかったのでファンになりました。

リーダーはギターのBluey(ジャン・ポール・'ブルーイ'・モーニック)で彼のソロアルバムもよく聴きました。彼がリスペクトしているであろうR&B、ジャズフュージョンやハウスの古き良きサウンドを現代風にアレンジし、印象的なメロディーとともに都会的でおしゃれなダンスミュージックに仕上げているのが特徴です。

印象的なベースラインでこれぞジャズファンクな1.Colibri に始まり、スティーヴィー・ワンダーの名曲4.Don't You Worry 'Bout a Thing ギターカッティングとベースラインがかっこいい7.Closer to the Feeling や9.Need to Know あたりが彼ららしいサウンドとしてオススメです。


2023-05-15

セルフなのに顧客満足度が高いって?

 

スターバックスコーヒーやドトールコーヒーなどセルフサービスが主流です。パン屋もスーパーも商品を自分で取ってレジに並びます。さらにセルフレジであればほとんど店員と対面する必要がありません。なのにスターバックスコーヒーの顧客満足度は高いと言われたりします。(値段が高いとか混んでてくつろげないという不満も多いようですが)

昔はどの喫茶店でもウェイターが注文をとりにきて、食事や飲み物をテーブルに運んでくれていました。こちらは座って待っているだけ。人手をかけてサービスしているのに、昔ながらの喫茶店はどんどん減っています。このことは外食業界だけでなく、あらゆる商売に共通する話題です。コロナ後の人手不足が拍車をかけそうです。

スタバと喫茶店の違いは、ひとことで言えばビジョンの違いです。ビジョンによって価値提供のポイントが変わってきます。どちらが良くてどちらが悪いということではなく、お客様によって選択されているのです。スタバと喫茶店を使い分けていると思います。そして残念ながら昔ほど喫茶店を使わなくなってしまったのです。

スタバが店舗数を増やすことができたのは、よく考えられたビジョンとその徹底ぶりが凄かったのだと思います。コーヒーの味や商品ラインナップはもちろん内装デザインやスタッフの話し言葉に至るまですべてビジョンに沿っていました。ここ数年やっとビジョン経営が当たり前になってきました。Z世代はまずそのチームのビジョンを確かめることから始めています。ビジョンと戦略と戦術はちゃんとつながっているかチームで確かめることが大事です。

2023-05-12

Mais / Marisa Monte

 

Marisa Monte(マリーザ・モンチ)はブラジルの歌手。彼女の2作目でありプロデュースはアート・リンゼイ。この時期彼が関わっていたCDとなれば買っていたわけです。アートのお仲間ともいえるデヴィッド・バーンや坂本龍一も参加しています。

彼女の自然でさわやかな歌声に魅了されてしまって以降のアルバムも買うようになり、ライヴにも行きました。ちょっとハスキーなヴォーカルだけでなくサウンドがしなやかでとても多彩。カエターノ・ヴェローゾと同時にすっかりブラジル音楽にハマる要因になりました。

このアルバムの魅力は1.Beija Eu のようなモダンで優しいサウンドではあるのですが、新しいブラジルらしさを感じるのは4.De Noite Na Cama でアートがノイジーなギターを弾いたり、5.Rosa でのいかにも坂本龍一なキーボードによるボサノヴァです。これから初夏にかけてピッタリな作品だと思います。


2023-05-11

人手不足、AI時代、もっとIT化しないと

 

やっとコロナにひと区切りつきました。3年前急に「会わないように」と言われて以来、いくらなんでも仕事にならなかったというのが正直なところです。外食、ライブエンターテインメント、宿泊、鉄道など雇用していた人材を手放していましたから、お客様が戻ってきても対応するスタッフがいないのが現状です。

コロナで在宅勤務やオンライン商談がアリになり、以前のように毎日出勤前提では人材確保しづらい状況はこれからも続くでしょう。さらに少子高齢化も避けられず働き手は少なくなる一方です。経営者としてはここで舵切りしておかないと。淘汰の波はそこに来ていると思います。

「IT化」と言ってもシステム部とかプログラマーとか外注とかの話ではないです。AIのChatGPTもそうですが無料で始められるツールは数多く、コードを書かなくても業務を自動化できたり、チームで可視化できる時代です。SlackDiscordNotionあたりはユーザーも多く操作性も機能も日々進化している自動化/可視化/コミュニケーションツールです。経営者自らこれらツールを使いこなして、会議時間を減らし、仕事をアシストし、プレッシャーとストレスを減らし、必要なところに貴重な工数を集中できるようにすべきです。

IT化は社内だけでなく顧客対応においても必要です。特に人手による「接客」は貴重であり高価なものになっていきます。接客を選ぶということは多少値段が高くなっても仕方がないということです。セルフレジやキャッシュレス決済はもちろん、モバイルオーダーも当たり前になるでしょう。経営者はビジョンに沿って、価値提供のポイントはどこにあるのかを見極め、IT化にもっと積極的に取り組むべきです。

2023-05-10

The Power Station Tour (West Coast) / Cory Wong

 

Cory Wong(コリー・ウォン)は、数年前YouTubeで発見して「これいい!楽しい」ってなったファンクバンドVulfpeck(ヴルフペック)への参加で有名なアメリカのギタリスト。これほどまでに楽しそうにリズムギターを弾く人をほかに知らない。YouTubeで検索すると動画がたくさん出てきます。

Cory Wong w/ Louis Cato(右側がCory)

とにかく上記YouTubeを観てください。このカッティング(ギターでリズムを刻む)なかなか出来ないです。振幅が大きくてシャープでしかも持続的。しかもリードギターも上手いんです。僕も同じくストラトキャスターを持っていますがこんなふうに弾けません。ピック落としちゃいます。

これはジャズなのかと言われそうですがソロ回し即興があるのでいいんじゃないかと思います。そんな彼の新作ライヴはゴキゲンなナンバーが次から次へと。彼のテーマ曲その名も2.Cory Wong 、山下達郎のカッティングかと思うくらいの5.Brooklyn Bop 、ジャクソン5な感じの7.Bluebird 、高速カッティングが凄い10.Long Way などすべてのナンバーで自然と首が前後に動いてしまうノリのよさ。ファンクバンドって楽しいです。※ちなみに(East Coast)編もあります。


2023-05-09

Jungle Fever / Stevie Wonder

 

Stevie Wonder(スティーヴィー・ワンダー)のこのアルバムは、スパイク・リー監督の同名映画のサウンドトラックとして1991年に発表。実は映画の方は観ていないのですが、アルバムはスティーヴィーの作品のなかでも大好きな1枚で繰り返しよく聴きました。

スティーヴィー・ワンダーというジャンルだと思っているほど彼の音楽は唯一無二で特別な存在。好きな曲をカセットテープにセレクションして車に常時入れていました。様々な奥深い魅力がありますが、なんといっても彼の作る天才的に気持ち良いメロディーは世界共通の宝だと思います。

晴れた日はかならず1.Fun Day でスタート。気持ちがUPします。ハープの音が気持ち良い3.These Three Words のメロディーの良さったら。4.Each Other's Throat などスティーヴィー流ニュージャックスウィングが全般にわたって散りばめられていて今聴いてもカッコイイ。ヒット曲8.Jungle Fever は空耳ソングをみんなで合唱。夜は11.Lighting up the Candles を聴いておやすみ〜と家族で楽しめるアルバムです。


2023-05-08

【実例】取引先との関係悪化、どうする?

 

とある事業再生案件の会社社長をやっていた時のことです。毎日発生する大量の受発注業務の入力作業を中国の会社にアウトソースすることになりました。この業務を担当する国内の社員は1〜2名になりコスト削減と迅速化をもたらしました。うまく回りそうだなと思っていた頃でした。

担当から入力ミスが多くなってきたと報告がありました。それから数ヶ月するとアウトソースしている会社のスタッフに離職者が増加しているというのです。現地マネジャーも困っているし国内の担当も毎日リカバリーで疲弊していました。

アウトソース料金を上げて現地の給料を上げたほうがいいのではないか、現地に行って問題点を明らかにすべきではないか、別の会社に替える手はないか、など話し合いました。しかし事業再生中でもあり、出張コストさえ捻り出すのが難しい状況でした。

思いついたのは、私の写真とメッセージを送る、ことでした。この仕事を振ってきているのは一体どんなヤツなんだ、きっと嫌なヤツにちがいないと思っているだろうと思ったのです。そこでこの事業をどんな思いでやっていて、一緒に仕事をしたいというメッセージと私を含めたこちらのスタッフの“笑顔”写真を送ったのです。すると先方のマネジャーから感謝メッセージが届き、スタッフと関係改善できたのです。もちろんほかの可能なかぎりの手を打ちましたが、最初にやったのは写真だったのです。コミュニケーションの第一歩は笑顔です。

2023-05-02

return to casual / Walter Smith III

 

Walter Smith III(ウォルター・スミス3世)はアメリカのジャズサックス奏者です。1980年生まれバークリー音楽大学卒、これまでに新進気鋭かつメインストリームなロバート・グラスパーなどのビッグネームとの共演で数々の作品に名を連ねていました。

そして僕の好きなドラマーとよく共演していまして、今作のケンドリック・スコットもリーダー作はすべて聴きこむほど。大好きなエリック・ハーランドともバンドを組んでいました。シャープで手数が多くスネアの音は硬め、流行りのリズムというよりもジャズそのものの叩き方で曲に抑揚をつけてくるドラマーたちです。

複雑なユニゾンが印象的な1.Contra はその後の流れるようなリズムが聴きどころ。ケンドリック・スコットのドラムスが大活躍する6.quiet song はマシュー・スティーヴンスG.の独特な音色やフレーズに注目。8.Amelia Earhart Ghosted Me あたりになるとアルバム全体が心地よいサウンドなのにウォルターをはじめ全員がとんでもない演奏テクニックで表現していることに気づきます。


2023-05-01

The Low End Theory / A Tribe Called Quest

 

A Tribe Called Quest(ア・トライブ・コールド・クエスト)はアメリカのヒップホップグループ。特にジャズの影響が感じられるところがポイントで、1991年当時このアルバムは画期的でした。メンバーのQティップのソロ作も含めて愛聴していました。彼らの作品はのちのヒップホップのみならずジャズにも大きな影響を与えていると思います。

洋楽ヒップホップのリリック(歌詞)はわからないので、聴くのは声だったりサウンドやリズムになります。いろいろな素材(サンプリング)を組み合わせて独特のサウンド質感やリズム感をコラージュしてサウンドリスナーとしても楽しめます。

低くカッコいいジャズベースから始まる1.Excursions と2.Buggin' Out でうわぁカッコイイー!ってなります。5.Vibes and Stuff にはなんと御大ロン・カーターも演奏参加。浮遊感のある7.Vibes and Stuff やその名も11.Jazz (We've Got) がヒップホップなのにジャズらしさを感じる作品になっています。