Bill Charlap(ビル・チャーラップ)はアメリカのジャズピアニスト。2024年本作はピーター・ワシントンB、ケニー・ワシントンDrとのトリオで、ニューヨークのヴィレッジヴァンガードでのライヴをブルーノートからリリース。1997年から続くレギュラートリオとのことでベテランの味わい深い演奏を聴くことができます。
ビル・チャーラップの作品はいずれもオーディオ的に優れていて、特にピアノの音には惚れ惚れします。本作を一聴したとき「ん、ボリュームちょっと小さい?」と思いましたが、途中のドラムスの音はしっかり出ていて、ベースも豊かな低音が鳴っています。これ、小さな音はより繊細に、大きな音はより際立って、つまりダイナミクスが大きいんですね。だから音量上げ気味で聴くといいかも。臨場感もぐっと上がります。
いかにもケニー・バロンの作品だという1.And Then Again はこのトリオらしく途中からエネルギッシュな展開。ヴィレッジヴァンガードの空気が伝わってくるようです。3.'Round Midnight のアレンジも小粋で大人な雰囲気。ガーシュインの7.The Man I Love も軽快に楽しい演奏。おだやかな秋が恋しくなるアルバムです。