2024-02-27

BS4K音楽番組を録る

 

数年前に買った薄型テレビに録画機能がついているのは知っていましたが、すでにDVDレコーダーがあったので放っておきました。NHKのBSチャンネル編成が変更されたことをきっかけにBS4Kの番組表をチェックすると「洋楽倶楽部」という超大物続出番組があるではありませんか。これは録画して観てみたいと。

1万円程度で4TBの外付けHDDを買える時代なんですね。接続したら即、録画できるようになっていました。スティングの2022年のライヴやザ・ローリング・ストーンズの2012年のライヴは画質も精細で、音もサラウンドで素晴らしい。年取った彼らのライヴでつまらないかななんて思って観始めましたが、さすがの見せる聴かせる映像にすっかり感動してしまいました。ほかにも80年代90年代のライヴ映像があって、それはそれで楽しいものです。超大物ばかりですが。

ちなみにこのシステム、テレビとHDDが一対になっていて、HDDをほかのテレビにつないでも見ることができません。てことはテレビが壊れたらこのHDDも見られないのか、なんて不安もあります。そして録った映像は編集できません。間違って削除しないようにロックをかけておくことはできます。4K番組でも250時間分くらい(4TB)は録画できるようなので、気にせず録りためていけばいいってことです。容量が気になるなら、再度観たいもの以外は順次消していくというオペレーションが必要です。

2024-02-21

Trinfinity / 小曽根真

 

小曽根真さんは言わずと知れたジャズピアニスト。私がやっていたジャズクラブも小曽根さんと同じく神戸生まれということで、あのコロナ禍でも応援してくださっていました。天才的なプレイやそのお人柄も含めて日本ジャズ界を牽引する存在として無くてはならない人です。ラジオのジャズ番組はよく聴いていましたし、今回もラジオで2024年本作リリースを知りました。

名だたるピアノトリオ作品を発表してきた小曽根さんですが、今回は“次世代を担う若手音楽家のプロジェクト「From OZONE till Dawn」”に所属するB.小川晋平とDr.きたいくにとのトリオ。若手を引き上げるだけでなく、常に新しい境地に踏み込む姿を見せてくれています。こうして新たな才能が世に出ていくことは嬉しいことです。

小曽根さんの堂々とした演奏で始まる1.The Path からOZONEワールドに入ります。音使いやリズムに引き込まれます。3.The Park Hopper にはダニー・マッキャスリンSaxが参加して軽快なプレイを聴かせてくれます。ここにはなんと19歳のアルトサックス佐々木梨子さんも参加しています。6.Momentary Moment はなんとも小曽根さんらしい曲。ドキドキするような展開です。今回は想像以上にTheジャズなアルバムで、随所にドラムの素晴らしいソロプレイも聴けたりして、何度聴いても楽しい作品になっています。

2024-02-20

空間オーディオをスピーカーで聴いてみる

 

とてもニッチな話ですが、Apple Musicの「空間オーディオ」をスピーカーで疑似体感できるようになりました。昨今、このドルビーアトモス対応の楽曲が増えていて、新作だけでなくビートルズなどの旧作にもあのマークが付いた音源が出ています。本来AirPods ProやMaxなど一部のイヤフォン・ヘッドフォンで再生可能としているものですが、これをスピーカーで聴くことができないものかと思っていました。

古いMacBook Airを音楽専用機として使っていますが、外部ディスプレイ用にとMini DisplayPort - HDMI変換ケーブルをすでに持っていたのです。これは!と思い、AVアンプにHDMI接続してみると、サラウンド設定が可能になっているではありませんか。

Audio MIDI設定で5.1サラウンド設定できた!

ドルビーアトモスは天井スピーカーが必要で、縦方向(上下)の音の拡がりを表現できるものなので、我が家の5.1サラウンドでは横方向のみの疑似空間オーディオとなってしまいます。それでも5本のスピーカーから包み込むような拡がりのあるサウンドやサブウーファーからの重低音が部屋を満たしてくれたときには、ひとり大喜びしてしまいました。

空間オーディオのプレイリストを片っ端からかけてみています。特に「Pop in Spatial Audio」「Dance in Spatial Audio」「Electronic in Spatial Audio」あたりは効果ビシバシの音源が多くてちょっとスゴいことになっています。

いまの音楽制作スタッフはミュージシャンも含めてこうした再生を意識して作っているんだなと実感した次第です。考えてみれば娘なんかは最近の曲をイヤフォン&空間オーディオで聴くのがあたり前なわけで、2chでは物足りないと思ってしまうかもしれません。

2024-02-16

A New Beat / Ulysses Owens Jr.

 

Ulysses Owens Jr.(ユリシーズ・オーエンス・ジュニア)はアメリカのドラマー。僕はクリスチャン・マクブライド・トリオ「Live at the Village Vanguard」やグレゴリー・ポーター「Nat "King" Cole & Me」でそのドラムスを耳にしていました。この2024年のアルバムは“and Generation Y”としているとおり、若いジャズミュージシャンで構成されたクインテットとなっており、今現在のニューヨークを生で感じさせるサウンドになっています。

録音場所は伝説のルディ・ヴァン・ゲルダー・スタジオでもあるそうで、スタジオライヴを間近で聴いているよう。熱気そのものが伝わってくる演奏で、体温まで上がってきます。おそらくユリシーズはこの若き精鋭たちの兄貴分で、演奏をグイグイ引っ張る姿はアート・ブレイキーを想起させます。ジャズの伝統へのリスペクトを保ちつつ新しい音楽を作っていこうという気迫が伝わってきます。

1曲目Sticks からジャズクラブに入り込んだような熱気に包まれます。ここでユリシーズのドラムプレイに耳を傾けてください。物凄いことが繰り広げられています。かと思えば4.Until I See You Again では美しいピアノ、趣のあるベースソロ、気持ちのよいホーンで聴かせてくれます。ラスト9.Chicken An' Dumplins ではドラムロールからリム連打までまさにアート・ブレイキーの曲を決めてくれています。こういう曲をこういうサウンドで聴きたかったんだというアルバムです。

2024-02-13

スマホでラジオを聴いています

 

このところラジオを聴くようになりました。スマホアプリ「radiko」「NHKラジオらじる★らじる」で、あらかじめ番組を選んでおいて、タイムフリー/聴き逃しで聴いています。いままでも使ったことはあったのですが、続けて聴くことはなかった。どうせならハイレゾ音源を聴くことに時間を割きたいと思っていましたが、ブログを書くようになってもうちょっと情報源が欲しいと思うようになったのがきっかけです。

選んだ番組は、年代相応のものばかりです。

  • 山下達郎のサンデー・ソングブック(TOKYO FM)
  • ピーター・バラカン Barakan Beat(interFM)
  • 村上春樹 村上RADIO(TOKYO FM)
  • 細野晴臣 Daisy Holiday!(interFM)
  • 黒田卓也のムーンフライト(interFM)
  • ゴンザレス鈴木 濱ジャズ(FMヨコハマ)
  • 伊藤政則 POWER ROCK TODAY(bayfm78)
  • 大友良英 ジャズ・トゥナイト(NHK FM)
  • 挾間美帆のジャズ・ヴォヤージュ(NHK FM)
  • 音の風景(NHK FM)
いっぱいありますが、これを1週間かけて、気が向いたときにAirPlayで飛ばしたりAirPodsを耳にしてテキトーに聴いています。

機能的な話ですが、ダウンロードしてオフライン再生とか出来ません。しばらくすると配信終了してしまいます。radikoでもNHK FMは聴けますがタイムフリーではないので、らじるを使うことになります。radikoは5秒戻し60秒戻しボタンはありますが、早送りはありません。らじるは10秒戻し10秒送りボタンがあり、再生速度も選べたりオフタイマーがあったりして便利です。かけた楽曲のタイトル名アーティスト名が掲載されているのがいいです。音質はローファイですがそこがいいのかもしれません。

聴いていると「へぇー」と気づかされること多しで、関連した音楽をCD棚やApple Musicで検索してじっくり聴き直すのも楽しみのひとつです。ほかのことに集中して、流れているけど聴いていないなんてこともありますがそんな感じがいいと思っています。

2024-02-09

Foreverland / Keyon Harrold

Keyon Harrold(キーヨン・ハロルド)はアメリカのトランペッター、プロデューサーです。プロとしての最初の仕事はコモンのバックメンバーとして、同級生であるロバート・グラスパーの推薦だったとのこと。マイルス・デイヴィスの伝記映画「マイルズ・アヘッド」での吹き替えトランペット演奏も彼によるもので、ジャズプレイヤーとしての実力も確かです。

2024年本作の1.Find Your Peace でラップを聴かせるコモンは昨年Apple TV+の「サイロ」で俳優としても活躍するなどマルチな才能をみせてくれました。この曲はグラスパーも参加して、キーヨンが新世代を代表する存在であることを象徴しています。漂うようなリズムと浮遊感のあるバッキングが気持ちよい曲です。ほかにもいくつかR&Bな曲が入っていて、グラスパーが好きなら要チェックなアルバムです。

僕としてはあえてジャズな曲をオススメしたいと思います。3.The Intellectual ではフリーに叩くドラムスに乗せてキーヨンのトランペットを存分に聴くことができます。8.Gotta Go (Outer Space) は複雑なリズムとともに地を這うベースが印象的な曲。9.Pictures ではバラードのトランペットソロが中心の曲で内省的な雰囲気が伝わってきます。

2024-02-06

イヤパッド交換してみた

 

お気に入りのヘッドフォン「ULTRASONE edition9」も愛用して16年が経っていました。さすがにそろそろイヤパッドを交換しようとネット検索。同メーカーの輸入代理店も変更になっていて今はアユートの公式ECサイトで取り扱っていました。昨年閲覧したときには売り切れになっていたところ、今年確認したら入荷されていたので購入しました。

真ん中で挟まっているのが交換前のイヤパッド

なんか見た目がまったく違う...。ECサイトの説明にはメーカー純正と表記があり、この機種に対応したイヤパッドはこれしかなかったのでしかたなく購入したのです。ほかの対応機種にSignatureシリーズもあったのでそちらの機種のもの、なのかもしれません。

交換して1週間ほど聴き込んてみましたが、やっぱりイイです。高域はくっきりきっちり描いて、低域は締まりのあるedition9特有のあの低音が蘇りました。新しいイヤパッドの触感は以前のものよりサラッとしていて長時間装着のムレが軽減。クッションも増して耳のなかに音楽をホールドしてくれています。しばらくSTAXばかりになっていましたが、ハードパンチな曲ではやっぱりこの密閉型です。

愛用の機器はメンテして長く使うのが良い、ということを思い知った次第です。

2024-02-02

Evergreen / Jun Iida

 

Jun Iida(飯田潤)はアメリカのトランペッター&作曲家。日系移民の息子として、セントルイス→ピッツバーグ→クリーブランド→ロサンゼルス→シアトル→ニューヨークと活躍しているミュージシャンです。本作はリーダーとしてのデビュー作で2024年にワールドリリースされました。琴奏者の母親がクラシックやジャズ、そして日本の民謡や童謡を教えてくれたそうで、このアルバムにも影響がみられます。

「クリーブランド音楽院でクラシック音楽を、ケース・ウェスタン・リザーブ大学でジャズを学び、航空宇宙工学も学んだ。」とWEBサイトに記載されていますが、こうしたしっかりした基礎のうえに、クラシックやジャズの現場を数多く経験してきただけあって、その音には深みを感じますし、曲やプレイにはこれからの時代の新しい何かがあると思いました。

日本人リスナーとしては、2.Akatombo や4.Shiki no Uta でのメロディーや日本語に親近感と飯田さんの人柄を感じることができるでしょう。タイトル曲3.Evergreen をはじめ、ほかにも全編にAubrey Johnsonのスキャットと共演していてトランペットだけでなく、バンドアンサンブルを重視しているアルバムです。落ち着いた心地よい演奏が主ですが、8.My Anguish In Solidarity では後半にプログレとも思えるドラムスがビシバシする展開があったりして、オススメ曲です。