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2025-06-06

フルレンジでサブシステム

 

長いことオーディオ好きをやっている人であれば、メインで聴く以外のサブシステム(または自宅とそれ以外とか)を楽しんでいる方もいらっしゃると思います。同じ音源を違うスピーカーで聴くことで、また曲の印象が違ったりします。

僕はメインはJBL4309という2ウェイスピーカーですが、もう25年以上前に買ったミニコンポ(ビクターFS-10)にセットになっていたフルレンジスピーカーSP-FS10もお気に入りで持っていました。最近これを棚の上に乗せてサブシステムとして鳴らすマイブームの最中です。

ビクターSP-FS10(8.5cmフルレンジ)

ちょっと定評があるスピーカーのようで、のちにウッドコーンに変化していく型です。コンポのほうはとっくにCDプレーヤー部分が壊れ、ボタンも2回押さないと反応しなかったりと覚束ないご様子。アンプ部分はまだ行けるようなので、外部入力にRCA-3.5mmジャックの有線をつけて、iPhoneやCDウォークマンを音源にして鳴らしてみました。

これがやはりというかなかなかに味のある音を奏でてくれます。いつもハイレゾハイレゾ言っているくせに、高いほうも低いほうも鳴らないフルレンジでも楽しいもんだというわけです...。特にヴォーカルの静かな曲なんて、真ん中に“声”がポッと浮かび上がって聴き惚れてしまうほど。ジャズのモノラル音源もこれまた良いんです。音も曖昧ではなく、しっかりクッキリ描いてくれます。※コンポに「Super Pro Sound」なる低域増強ボタンが付いていて、時代を感じますが気に入っています。

音の出口であるスピーカーやヘッドフォン(イヤフォン)を、違うキャラで複数持っていると、よく聴いた曲でもまた違った味わいがあるというのがオーディオの楽しいところです。

2025-05-23

ヘッドフォンライヴに行きました

 

5月10日赤坂にあるMZES TOKYO(エムゼス)の「BANDiSH HEADPHONE LiVE」に行きました。観客全員がヘッドフォンをつけてライヴ鑑賞するという僕にとって初体験のライヴでした。YouTubeでスナーキー・パピーが演っているのを観たことがあって、店長から企画を聞いたとき「あれか!楽しそう」と思って乗り気でした。

Snarky Puppy - Trinity (GroundUP Music NYC)


MZESでもミュージシャンと観客が、ステージと客席に分かれているのではなく、機材を囲んで同一円上に車座になります。だから隣にミュージシャンが立っていて楽器もすぐそば、なんて人もいます。ミュージシャン同士も少し遠くでアイサインを送りながら演奏して、観客もその中にいるような感じです。

観客入り前。中央に機材を囲んで着席。となりにミュージシャンが立つ。

そして全員がヘッドフォン。持ち込んでいる人もいれば、店から借りる人も。自席のミキサーでボリューム調整して聴くことができます。ライン(マイクで音を拾うのではなく、ケーブルで直接つなぐ楽器)の音が(もちろん)とてもクリアー。まるでレコーディング現場に一緒に入って音を聴いているかのように各楽器の演奏を聴くことができます。

ちなみに演奏途中でヘッドフォンを外すと、ドラムスとサックスの音しか聴こえない。そりゃそうだ。再度ヘッドフォンをつけると彼らのミラクルな演奏が繰り広げられています。ふだんイヤフォンやヘッドフォンで音楽を聴く人は、このほうが違和感ないんじゃないかな。実際観客のみなさんも首や肩をゆすって聴き入っていました。(手拍子しても聴こえない、んだ)

BANDiSHは若手の敏腕ミュージシャンによるインストゥルメンタルグループ。メンバーは中林俊也Sax、ほんまひかるSax、宮本憲G、金沢法皇Key、杉浦睦B、大場俊Ds。ジャズやフュージョン、ポップスを新しい切り口で聴かせてくれる、観て聴いて楽しいライヴでした。

当日は映像制作チームも入って、各楽器にカメラが向けられ、ソロまわしをリモートで回転するカメラがとらえるという仕掛けもあり、後日映像コンテンツとしてリリースするとのこと。音源もサブスクに掲載されるそうなので楽しみにしています。

六本木ジャズクラブ時代の仕事仲間であるB店長、そして音響エンジニアのKくんにも久々に会えてうれしかった。Sシェフとチームワークで新しいことにチャレンジしている姿がかっこよかったです。

2025-05-09

Qobuz Connect きた!

 

今週Qobuzのデスクトップアプリをアップデート更新したら、「Qobuz Connect」ができるようになっていました。先行アクセスとのことで、しばらくしたらみんなできるようになるでしょう。個人的に待望の機能のリリースです。

Spotifyでは昔から「Spotify Connect」ができてコレ便利だったのですが、言葉を借りると“特定のデバイスから他のデバイスの再生を遠隔操作”できるというもの。僕の場合は家ではMacBook AirをオーディオにUSB接続してQobuzを聴いているのですが、iPhoneでQobuzアプリを立ち上げれば、同じネットワーク(LAN)上のMacを再生出力先として指定できるようになった、ということです。※WindowsもAndroid端末もOKです。

左下(赤丸)の表示が出ていれば、音はそちらから出力

つまりiPhoneで曲やプレイリストを選んで再生すると、離れた場所にあるMac経由でスピーカーから音が出る(もちろんハイレゾ対応のまま)。はい、それだけのことです。でも手元にあるiPhoneで遠隔操作できるのはモノグサ太郎にとってはありがた山なんです。

おととし紹介した「離れたMacを操作する」のやり方(Macの画面共有機能)を続けてきましたが、仕事中ならともかく手元のMacを開く必要がなくなりました。

Apple Musicにはこの機能ないんです。AirPlay推しなんでしょうか。アプリで「Remote」という、ライブラリ(に入れてあれば)をiPhoneで選曲再生できる、もしくはいまかかっているプレイリストの再生停止次曲戻曲できるものがあるので、まあいいとします。

そんなのBluetoothでiPhoneから飛ばせばいいんじゃ、それこそAirPlayがあるでしょ、との意見もございましょう。無線も最近は充分に音がイイので老耳には差異がわかるまいとのお説ごもっともです。まぁでもQobuzハイレゾを可能なかぎりそのまま拝聴することにこだわってみようと思っています。

2025-04-25

ピンク・フロイドをIMAXしてきました

 

ピンク・フロイド・アット・ポンペイ』をTOHOシネマズ日比谷で観てきました。1971年10月イタリアのポンペイ遺跡での無観客ライヴ・パフォーマンスを収録したもので、1972年に映画公開。今回この映像を4Kデジタルリマスターし、さらにレーザー投影&12chサウンドのIMAXシアターで堪能してきました。


向かって左側の席だったので、眼の前にデヴィッド・ギルモアのギターが定位してなんとも嬉しい感じ。そしてギルモアさん若い!途中「狂気」のレコーディング舞台裏シーンも織り込まれたたりして、ちょっと和みました。

それにしても高精細な画質と音質に驚きました。50年以上前の素材が良かったのか、デジタル技術のすごさでしょうか。ギルモアのストラトやスライド・ギター、ロジャー・ウォーターズのブリッジ付近でのピッキングベース、タム多用&ツーバスのニック・メイスン、リチャード・ライトのオルガン、どれもがくっきりはっきり観れて、これぞ映画ライヴ鑑賞の醍醐味でした。

僕よりもさらに年上のファンが大勢観に来ていました。場内がピンク・フロイドのサウンドに没入した空気で満たされていました。帰宅したら「The Dark Side of the Moon(狂気)」をアルバム通しで浸ることに決めて映画館を出ましたとさ。

2025-04-11

iPhoneをLDAC対応にする“BT11”

 

ワイヤレスイヤフォンのMotherAudio MET1は家でのコードレスなリスニングに活躍しています。このイヤフォンはLDACという高音質化に対応しているので、実は同時期にLDAC方式で送信可能なBluetoothトランスミッターFIIO BT11を購入していました。iPhone単体ではLDAC非対応なので、このドングル(小型デバイス)をUSB-C端子にカチャッと付けることで対応できるようになります。

iPhoneの下に付いているのがFIIO BT11(白色で光っている)

ちなみにLDAC(エルダック)とは、Bluetoothワイヤレス接続でなるべく大量(いままでの最大3倍)の信号伝送を可能にした音声圧縮技術です。通常ハイレゾ音源などを聴くにはイヤフォンやヘッドフォンを“有線”接続して聴くしかないわけですが、それをなんとかワイヤレスで可能な限り高音質にしようとした技術(ソニーが開発)です。

音の精細さは24bit/96kHzまで対応していて、ビットレート(伝送容量)は、音質優先の990kbpsモードや接続安定性を重視した330kbpsモード、その中間くらいの660bpsモード(僕はコレ)を使い分けるようになっています。

実はLDACは電波干渉に弱くて、再生中にプチッて切れたりします。特に音質優先にしているとその影響を受けやすい。さらに動画と一緒に聴いたりすると音声が遅延してこりゃ使えない。というデメリットもあります。

で、音質ですが、音がくっきりはっきりします。MET1はただでさえ音が明瞭で、贅肉がなく、なのにメリハリがあって好きな音なのですが、BT11を介して聴くとさらに高域が拡がってより精細になり、全体的に引き締まり、まさに情報量が増えたように感じます。

というわけで、電波干渉の少ない家の中ではiPhone+BT11+MET1でワイヤレス高音質を楽しんでいます。もちろんじっくり聴くときはスピーカーや有線ヘッドフォンですが。ちなみにBT11はMacのUSB-C端子に接続しても使えます。

細かなことですが、今年に入ってからこのBT11のファームウェア更新が遅れたりしていました。やっと先日正式にアップデートされて、本来の機能が使えるようになり、動作も以前より安定しました。接続アプリやペアリングがうまくいかなかったりして手こずりましたが、今はなんとかなっています。

2025-03-28

「この曲のドラムを聴け!」より(2)

 

前回の「この曲のドラムを聴け!」よりに続いて、今回はジャズ/フュージョン界を代表する名ドラマーをピックアップしました。

まずはハーヴィー・メイソン。これぞフュージョンなドラムサウンドです。ヘッドハンターズを経て様々なセッションに参加。日本ではカシオペアをプロデュースするなど、その影響は大きく、僕が当時聴いていたフュージョンドラムの音運びはまさに彼の影響下にあったのかもしれません。リー・リトナーの1977年初期作より。

続いてはデイヴ・ウェックル、といえばこのチック・コリア・エレクトリック・バンド。とても複雑で緻密なサウンドなのですが、大きなリズムを感じるドラマーです。YouTubeでいくつもの映像を観ることができますが、どうなっているのってくらいに難しいフレーズを叩きます。そしてロックの超絶ドラマーたちにも通じるものを感じます。

僕のイチオシは、デニス・チェンバース。ヒップホップ畑やPファンクのメンバー出身の彼はファンクドラマーと言えるかもしれません。音と音の間があまりにもカッコいい。その押し出しの強い音も大好きです。このジョン・スコフィールド・バンドのライヴは全般で“デニチェン”のドラムスを堪能できてオススメの一枚です。

2025-03-14

“断捨離”できたのか

 

今年はいくつか節目を迎えておりまして、家族全員で断捨離をまさに断行しております。僕の場合、衣服以外はほとんど音楽関連のソフトとハードウェア、書籍です。本や雑誌はわりと簡単に分別できて本棚に厳選しました。

大量なのはCDです。CDプレーヤーは活躍しているので、ほとんどそのままリビングの隅にドーンと残すことになりました。

DVD(ブルーレイ)ソフト、昔録画したディスクは使用頻度が少ないものの、DVDプレーヤーが稼働しているので、ソフトは押入れの高いところにまとめました。観ないものはブックオフです。

さて問題は、LD(レーザーディスク)やVHSです。

下段がLDプレーヤー、中断はVHSデッキ、上段はブルーレイレコーダー

上記機器を1年に1回くらい動作確認しています。でもいつ壊れるか不安...。プレーヤーが動くうちはソフトも取っておくことにしました。LDにしかない映像とか、どこにも売っていないVHSソフト(数本)は押入れの奥のほうに残しました。

昔はテレビ番組をDVD(ブルーレイ)に焼くとかして保存していましたが、もう今はそんなニーズはないようです。たまに録画してもハードディスクから持ち出さない前提の仕様になっています。つまり自宅のテレビで観るだけ。だからブルーレイレコーダーの出番もほとんどないと思っていますが、動作するので念のため機器を保管。

MD(ミニディスク)もハンディレコーダーがかろうじて動くので、バンドを録音したものなど数枚を残して押入れへ。赤ん坊だった娘を録ったminiDVが出てきましたが、たしかDVDに焼いておいたのと、ビデオカメラは動作しなかったので廃棄しました。

こうして書くと、あまり断捨離できていないかも。

いや実は大量に処分したのはケーブル類でした。スパゲッティのように絡まって溜まっていました。ほかにも昔の写真をひとつのアルバムにまとめたり、大量の書類を廃棄したら2段ほど押入れの棚が空きまして、家族にも喜ばれました。てなわけで今はちょっとした充実感に浸っております。

2025-02-28

「この曲のドラムを聴け!」より

 

年末年始あたりから“ドラム聴き”を続けていたところに、レコード・コレクターズ2月号の特集で「この曲のドラムを聴け!ジャズ/フュージョン編」ときて、拾い聴きしておりました。

マックス・ローチや昨年末亡くなったロイ・ヘインズあたりから探っていくのも楽しいのですが、今回はフュージョン寄りをピックアップ。


まずはスティーヴ・ガッド。チック・コリアの「Night Spite」(アルバム:The Leprechaun)での演奏です。一瞬リターン・トゥ・フォーエヴァーに在籍していたことがあるとは知りませんでした。スティーリー・ダンの「Aja」は何回聴いたかわからないですが、その数倍スゴいスティーヴ・ガッドが叩きまくっています。粒立ち、正確さはまさに彼のもの。こりゃスゴい。


お次はラス・カンケル。The Sectionの「Doing The Meatball」(アルバム名もThe Section)。スネアの音、気持ちいい。サックスはマイケル・ブレッカー。“キャラメル・ママの雛形”とコメントにありましたが、たしかにあの頃の日本ロックのリズムの感じさせる演奏。


ラストにマイク・クラーク。ハービー・ハンコック「Actual Proof」(アルバム:Thrust)をピックアップ。実はここらへんのヘッドハンターズ期がお気に入りでよくかけていました。“ポール・ジャクソンとの鉄壁のリズム隊”であり、ファンクとジャズを両立させた現代ドラマーに通じる演奏です。1974年ですからなんと50年前ですって。それにしても凄まじくカッコイイ演奏です。

2025-02-14

ジャズを聴くようになったのは

 

メタル好きのギター学生だった僕が「ジャズを聴くようになったきっかけは?」とジンジャーnote仲間の方に聞かれて答えたのは「スティングなんです」。ポリスは当時バンドでもカヴァーするくらい好きだったので、スティングのソロ・プロジェクトもリアルタイムで聴きました。

特に84年のバンド結成ドキュメンタリー映画「BRING ON THE NIGHT, A BAND IS BORN(邦題ブルー・タートルの夢)」(85年作)が好きで何度も繰り返し観ました(レーザーディスクで)。

大学2年生ですからバンド活動は実はハードロック&メタル真っ最中。演奏力に憧れを持っていた時期なので、上記映画のミュージシャンの卓越ぶりに、ジャズミュージシャンてのはスゴいもんだと感服していました。

フランスはパリ郊外のお城を借り切って、スティングの作曲風景、ケニー・カークランドのクラシックピアノ練習、オマー・ハキムとスティングの3拍子裏リズム、爆音でのセッション、食事円卓でのダリル・ジョーンズとブランフォード・マルサリスの「ニューヨーク〜」、「I Burn For You」のドラムソロ、スティング夫妻と出産など、まだ栄光を勝ち取っていない出来立てほやほやのバンドの不安も描いて、そうかこれがジャズかと思った次第。

ジャズというのは、ロックもソウルもアフリカ音楽もラテン音楽もすべて飲みこんで、緩急自在&表情豊かで、なにより自由で、演奏そのものも楽しめる音楽なんだと教えてもらったわけです。

参加メンバーのアルバムを辿っていったらすぐにマイルス・デイヴィスに着いて、マイルス行ったらもうそこからぶぁっといきますね。



2025-01-31

巳年リコメンド曲

 

わたくし巳(へび)年生まれでございます。つまり還暦を迎える年になりました。30年ほど前に父の還暦祝いをしたことをうっすら覚えていて、自分もそんな歳になってしまったのかと。まだ48歳分くらいしか生きていないなどと悪あがきしたい気分です。

1月のジンジャーイベントはやむを得ず欠席してしまったので、ここでそのリコメンド会に持ち込もうと思っていた楽曲を載せておこうと思います。

僕よりもふたまわり上で、音楽紹介の元祖、ベストヒットUSAのDJであられる小林克也さんも巳年生まれだそうです。そこから名前をとったSNAKEMAN SHOW絡みで1曲。YMOのアルバム「増殖」から4曲目「Tighten Up」。

細野さんのベースラインと幸宏さんのタイトなリズムが組み合わさって唯一無二のグルーヴです。段ボールジャケットで発売日に入手したのを覚えています。

もう1曲。Rushの18作目スタジオアルバム「Snakes & Arrows」より1曲目の「Far Cry」。

へびのイメージはなんかアンダーグラウンドでミステリアスでロックのイメージとぴったり。それにしても圧巻の演奏です。

Snakeでロックといえばホワイトスネイクですが、これは誰かがリコメンドするからいいだろう、と思っていたらなんとジョン・サイクスの訃報が。多くのギター好きが復活を望んでいただけに残念でなりません。スーパーロック’84で観たのは大学1年生の頃かぁ。僕自身45歳を過ぎてバンドで引きつりながらカヴァーした、これぞ弾きまくりのこの曲「Crying in the Rain」(アルバム1曲目)を追悼に。

2025-01-21

両親と音楽の思い出

 

父が他界しました。あと数日で91歳を迎えるところでした。このブログは父の1月の誕生日を機に2023年に連載し始めたもので3年目に入ります。最初の1年は、母の死をきっかけに何か残しておこうと毎日書き続け、2年目はそのとき聴いている音楽や思ったことを週2回のペースで投稿してきました。

僕の高校受験合格祝いとして、当時立派なオーディオセットを父が買ってくれました。その喜びはいまでも覚えています。よく“親がオーディオを持っていて”なんて人の話も聞いて、いいなあと思ったりします。我が父母は音楽よりはテレビで時代劇やスポーツ(野球や相撲)を観るのが楽しかったようで、あまり音楽の話はしなかったと思います。

それでも家にクラシックのレコード(通販の数枚セット)があったりして、僕にとっては大切なきっかけになっていました。ミュージックビデオやライヴ番組などの録画も母が協力してくれていました。そうやって両親のおかげで今の音楽ライフがあるわけで、大いに感謝いたしております。

父は僕が成長してからも特に仕事の面で大事なアドヴァイスをしてくれて、そのまま僕の生き方に影響を与えてきました。商売人として常に利他を重んじる父をほんとうに尊敬しています。生きている間についに追いつくことはできなかったと感じています。

さて、次の1年は週に1つのペースで音楽にまつわる何かしらを投稿し、楽しくなったnoteにも転記しながら続けていこうと思います。よろしくお願いします。

2025-01-14

オーディオMac高音質化計画

 

Qobuzは、オーディオ専用のMacBook Air(2013年モデル)でQobuzアプリを立ち上げて聴いています。MacBook Air→TEAC UD-505(DAC)→アンプ→スピーカーという接続です。Apple MusicもQobuzと同様です。今はもっぱらQobuzですが。

MacBookの前、つまり音源はWi-Fiルーターから無線でMacに飛ばしていました。ふと思い立ち、これ有線にしたらさらに音質向上するのではと。有線LAN(USB接続)アダプタを購入(1,500円程度)してルーターとLANケーブル(有線)で繋いでみたら、ちょっと音の重心下がったかも、と良い効果を感じました。

PC(Mac)の高音質化計画をまとめると

  • 有線LAN接続
  • Wi-Fiをオフ
  • Bluetoothをオフ(AirDropもオフ)
  • 通知も全部オフ(Siriもオフ)
  • ほかのアプリのバックグラウンド動作をなるべくさせないよう設定
  • DACへのUSBケーブルやLANケーブルはノイズ対策してあるものに
つまり古いPCやMacをオーディオ専用機にしてノイズの源を極力排除するってことですね。

ほかにも高音質化対策を探すと、電源アダプタと電源そのものの改善(クリーン電源とか)や有線LAN部分の改善(光アイソレートとか)などオーディオマニアックなツールが世の中にはありますが、手っ取り早く&安価に高音質化するなら上記でしょう。

いやいや“オーディオ”としてはシステムにPCがあること自体、納得がいかないという話もあります。ノイズをまとっている物体であると。近年は音質に特化したネットワークオーディオプレーヤーなるものが多数販売されております。10万円以下からもっとお高いのまで。曲のコントロールは離れてタブレット端末で、なんていうのがスマートです。

PCアプリも「Audirvāna」(オーディルヴァーナ)という高音質アプリがあったり、PCやオーディオネットワークプレーヤーでも統合音楽リスニング環境を高音質で構築できる「Roon」はオーディオ好きで音楽好きには話題だったりします。それぞれ使用料が必要ですが。まぁ、沼ですね...。

2025-01-07

ワイヤレスイヤフォンMET1を買いました

 

ワイヤレスイヤフォンMotherAudio MET1を購入しました。年末に販売元であるBEAT&VOICEのHさんに連絡して送ってもらったので正月はたっぷり楽しむことができました。先日のポタフェスで開発・製造元の北日本音響さんとの打ち合わせに同席したりして聴いてみたいと思っていました。価格は税込14,850円。

MET1 削り出したようなデザイン

見た目よりもケース、イヤフォンともに軽いです。ツヤ消しの手触りで汚れも付きにくそう。日本メーカーが手掛けていることが頷ける質感です。AirPods Proに慣れていたので耳に入れたときに大きいかなと思いましたが、耳介の内側をすっぽり覆うように装着するのでむしろ安定している感があります。

使いこなしのポイントは、イヤーチップです。ここに一番時間を使いました。サイズも5種類入っているので全部試しました。結果、左耳はM、右耳はLでした。左耳はすぐに決まったものの右耳に隙間がある。外を歩くと微妙に風の音が入ってきちゃいます。小さいサイズも試しましたが、大きめのほうが安定して密閉状態をつくってくれることがわかりました。

肝心の音質は、AirPodsとは別物です。「これがオーディオか」とつぶやきました。耳の回りに音が拡がり、高音は解像度高し。低音は膨らむことなくしっかり響きます。刺激的なところはなく、長時間しても疲れない。良質のヘッドフォンをしているかのごとくでした。

機能としては、まずノイキャン。効きはAirPodsのほうが強いと思います。試しに喫茶店で小一時間過ごしてみましたが、ちゃんと効いて音楽に集中できました。さすがに大江戸線の車内ノイズを消すことはできませんでしたが。そしてLDAC(ソニー開発のハイレゾ対応でBluetooth伝送する技術)。iPhoneはAACというBluetooth伝送を使用してこのイヤフォンと接続できますが、ハイレゾ対応ではない。なのでLDACで送信できるデバイスも購入しましたがそれは後日。

iPhoneとの接続は、イヤフォンを入れたままのケースを開けて、iPhoneのBluetooth設定でペアリング接続するだけ。1回ペアリングすれば、次回から自動接続されます。iPhoneから少し離れようがバッグに入れようが接続は安定しています。やっぱりワイヤレスって便利。

奇をてらわず、音楽リスニングに必要な機能を、しっかり作り上げた高音質ワイヤレスイヤホン、長く使えそうです。

2024-12-31

2024年音楽&オーディオ振り返り

 

AirPodsの売上が爆増しAirPodsだけでSpotifyや任天堂を上回る”(Gigazine 12月23日の記事)にもあるように、AirPodsで約2兆8000億円もの売上で、音楽配信で世界トップのSpotifyを上回っていると。あのゲーム大手のニンテンドーよりもアップルの一部門のほうが上回るとはなんたることでしょう。

街中でもあの白いAirPodsをしている人は多いという印象です。音楽配信について言えば、Spotifyは無料でも聴けるので利用者は多いですし、AirPodsということはiPhoneで、Apple Musicを有料契約している人も多いでしょう。ミュージシャンで録音物でビジネスしている人にとっては不可欠な存在です。特に新譜が聴かれないと次に続かないのでApple Musicでの配信と拡散は必須となります。サブスクは旧譜への波及効果も見込めます。

レコード&CD時代にくらべたら、サブスクの手取りの少なさに呆れるほどですが、曲の存在を知られなければ始まらないので、どこかで配信せざるを得ない。そして録音物以外のライヴやグッズなどの収入をどう増やすかに活動のほとんどを充てることになります。

オーディオもビジネス視点では、AirPodsひとり勝ちです。ん?AirPodsはオーディオではない?、なるほどいわゆるオーディオ界隈ではAirPodsが話題になることはほとんど無いという印象です。そりゃハイレゾ接続ではないし、値段高いし、なんか嫌だし...と理由はありましょう。でも音質も良くてノイキャン性能優秀、空間オーディオもある。今年からは補聴器的な耳の健康対策に注力していたり、加速度センサーやノイズコントロールでウエアラブルデバイスとして来年はさらに売上を伸ばすでしょう。ビジネス戦略の違いがこんなに格差を生んでいます。

僕のような「ニッチ」で「趣味が大事」で「あれもアリ、これもアリ」な多様性支持層は、もっと消費者ボトムアップで拡げて深堀りしていくしかないと思っています。サブスクのおかげでいろいろ聴けるようになったし、気に入ったものをCDで買ったりしました。ただものではない音楽好きの仲間もできて、レコードの音を楽しむ機会も増えました。そしてジャズ以外の音楽もよく聴きました。やっぱり純粋に音楽をもっと楽しみたいと思える一年となったのです。

2024年10月「Qobuz」音楽配信サービスがローンチしました。ストリーミングもダウンロードもハイレゾできて、ミュージシャンやレーベルのリンクもあって、オーティオ特化のプレイリストがあったり、読み物(マガジン)もあって、音楽&オーディオ好きにとって好感がもてるサービスです。もちろん音質もアップロードされた楽曲になるべく手を加えず、かつ高品位な機器で配信されているであろうと感じられるものです。今後の拡充に期待できます。

イヤフォンやヘッドフォンも、有線やワイヤレス問わず新製品は出続けていて、一人2機種以上持ちが多くなっているように思います。スピーカーを設置してというのは少数派に思われますが、耳の中だけなく体で感じることができるスピーカーの良さを音楽好きは知っているはずです。Bluetoothスピーカーやアンプ内蔵スピーカーも良いものが出ています。こうしてオーディオは選択肢の多さがあるからこそ楽しいといえます。

みんな一緒ではなく「へぇ、それ使ってるんだ」と人それぞれがいいと思います。アップルも使いますけど...。というわけでこの年末にワイヤレスイヤフォンをひとつ増やしました。Qobuzをハイレゾのままワイヤレスで聴きたいと思いまして。

2024-12-24

エムゼス東京(赤坂)を紹介します

 

六本木のジャズクラブで一緒に仕事していた仲間が、今年から店長を務めることになったという「ライヴレストラン MZES TOKYO(エムゼス東京)」にやっと行くことができました。千代田線赤坂駅から徒歩2分、丸ノ内線赤坂見附駅から徒歩5分という立地、バーカウンター8席&テーブル46席というキャパシティです。

入り口。地下1階にあります。

ピアノが美しい。

ホームページの写真のほうがよいのですが、ステージには見目麗しいピアノ(KAWAI "M")があり、小規模ながらとても映える設えになっています。モダンでありながら居心地のよい空間だなと感じました。

店長とちょっとした昔話をしていたら、シェフも加わって話題は店の“これから”について。「やりたいことがたくさんある」と力強い意志を聞くことができました。飲食業や経営について積み重ねてきたことがあって、だからこそ来月来年できることがある、“ライヴレストラン”という価値をもっと伝えていきたい、と前向きな二人がとても頼もしく思えました。

僕も昔を思い出して「それで?次はどうする?」と前のめりにアレコレ聞いてしまいました。応援できるところがあれば微力ながらぜひと思っているところです。音楽ライヴはもちろん、レストランやバーとしてきちんとお客様を迎えることができる“ライヴレストラン”です。この立地とキャパを活用して小規模イベントにも利用できると思います。DMやお声がけお待ちしています。

2024-12-17

ポタフェスに行ってきました

 

ポタフェス(ポータブルオーディオフェスティバル)にお誘いをうけて行って来ました。オーディオ関連のイベントには興味があって時々見に行っていたのですが、こうしたヘッドフォン/イヤフォン中心のイベントは初めての参加でした。

    人混みすごい。

ハイレゾストリーミングサービスQobuz(コバズ)の中心人物の方々とお会いできたこと、発売したばかりのワイヤレスイヤフォンの製造元の方とのランチに同席できたこと、興味アリのヘッドフォンの試聴ができたことなど、「行ってよかった」でお誘いに感謝するばかりです。

それにしても開場前から長蛇の列で、イベント会場は大盛況でした。オーディオイベントといえば、僕も含めて白髪まじりのオジサマが多いイメージでしたが、今回は若年層も多く幅広い客層で、試聴で漏れて聞こえる音楽も実にさまざま。そうかイマドキのオーディオ好きはこちらに来ている人たちだったんだと、改めて思い知らされました。

そして試聴する曲は、自分のスマホやデジタルオーディオプレイヤー(DAP、デジタルウォークマンとか)で持参するのが「当たり前」なのでした。てっきり展示社側が用意した音源を聴くのかと思っていたのが間違い。できればDAC(デジタル→アナログ変換、iPhoneは内蔵していないのでポータブルなDACが必要)も持参して、ヘッドフォン端子を挿せるようにしておくのがよい、というマナー?も学びました。

初代ウォークマンをつけて秋葉原を歩いていた中学時代から45年。秋葉原の街並みも変わって、外国人観光客で歩道は混雑。ポータブルオーディオもデジタルを経て随分と多様化しました。全体からみれば少数派であろう“いい音”を求める人々もまだこれだけ多くいるのはうれしいことでした。

2024-12-10

洋楽のリズムはカッコいい?

 

その昔、「洋楽のほうがカッコいい」理由のひとつに“リズム”についてよく語られました。よくある話は「日本人は1拍目と3拍目」あるいは拍均等、「洋楽は2拍目と4拍目」にアクセントがあるというもの。表拍に対して裏拍、バックビートとか言われて今でもYouTubeなんかでもよく出てきます。たとえば西城秀樹の「YOUNG MAN」とヴィレッジ・ピープルの「Y.M.C.A.」のリズムの違いでしょうか。

僕は幼少期は歌謡曲で育っていますし、実は表拍もいいよねと思っているほうです。でも大学時代にバンドを演るようになってから、ちょっとわかってくるようになりました。腹にくるというか腰を揺らすというか、一言でいえば“グルーヴ”を感じるのは2拍4拍に重心が乗っかって、円を描くようにリズムが回転していくような感覚を感じたときに「これだ」と思いました。

それは裏拍なファンクだけでなく、ハードロックを演奏しているときもそう感じたわけです。その感覚でもって洋楽を聴くと「たしかにカッコいい!」と思えるようになりました。結果的に圧倒的に洋楽を聴くことが多いわけですが、その一因として“リズム”があることはたしかです。

一方で、ここ数年のJ-POPヒット曲を聴くとテンポが速いというか、ちょっと性急(つんのめり?)なリズム、が多いように感じます。いや、海外の曲にも多いかもしれない。そしてそれはそれでカッコいい曲だったりするので、ひと昔前の「洋楽のリズムは...」なんて捉え方をミュージシャンはしていないのかもしれません。自然と使い分けができるようになったということだと思います。

なんて言いながら、ニュー・オリンズ勢のネヴィル・ブラザーズやザ・ダーティー・ダズン・ブラス・バンドのライヴを聴いて、グッと重心の効いたリズムにノリノリになっていますけど。

2024-12-03

ボニー・レイットを聴く日々

 

せっせと、あれよあれよと、ボニー・レイットのアルバムを集めてしまいました。ドン・ウォズとの仕事を終え、マイケル・フルームとチャド・ブレイクをプロデューサーに迎えた「ファンダメンタル」から最新作まで。

ボニー・レイットのCD

なにがいいってまず、音。クリアで高域から低域までバランス良く出ていて、どの楽器もグッと前に出てくる。ベースやバスドラの迫力良し。やっぱり特にスライドギターの音がたまらないです。サブスクでもいい音は感じていたのだけど、CDで聴きたくなってしまったのです。アナログで聴いたらもっとスゴいかも。

そして、曲。ノリノリもバラードも僕のツボでした。似たような曲で飽きるかなと思っていたのですが、全然そんなことない。聴けば「うん、この曲もいい」ってなってまた聴いている。彼女の声と曲がこのうえなく合っているんでしょうね。バラードはほんとに沁みます。

ボニー・レイットを昔から聴いている方は、もっと前の時代のものが好きなんだと思います。それらもサブスクで聴きましたが、僕には近作のほうが好みのようです。というわけで、何か聴こうかとまずボニー・レイット、ほかのをいろいろ聴いたらまたボニー・レイットに戻るみたいな聴き方をかれこれ1年以上続けています。

2024-11-26

オーディオケーブル試聴会

 

先週、御茶ノ水のオーディオユニオンで開かれたイベントに行ってきました。BJ Electric社製オーディオケーブルの紹介ということで、総販売元でもあり日頃オーディオについていろいろ教えていただいているBEAT&VOICEの堀部さんによるトーク&試聴イベントでした。

アンプやCDプレイヤーは背面という珍しいプレゼン

我が家のオーディオでもアンプやCDプレーヤーのRCA、XLR、デジタル同軸各種ケーブルからPCをつなぐUSBケーブル、そしてスピーカーケーブルもBJ Electric社製です。ノイズ対策がしっかりなされて、かつ余計な色付けがまったく無い。しっかりと音源の音を伝えてくれている感じがします。オーディオグレードにもかかわらずリーズナブルな価格(2〜3万円台)で購入できるので少しずつ買い足すことができました。

もうこれでケーブルについては悩むことはない、と思っていたら今回「KAMシリーズ」の音を聴いてしまった。より音が鮮明に、空間を拡げてみせてくれます。手持ちの機器のグレードを一段上げてくれちゃう感じです。それもそのはず1セット20万円くらいしますので。オーディオの魔界にはもっとお高いケーブルはゴロゴロありますし、実際に買う人がいるわけなんですが...。まあ今回は存在を知ったということまでにしておきます。

以前、BJ Electric社の石河社長ともお会いして音づくりの思いもお聞きして、パワーアンプも導入しています。片手で持てる小型アンプでありながら、それまでに聴いたことがなかったガツンとした音を聴かせてくれています。小さな工房で、材料を吟味して、ひとつひとつ丁寧に作られている、実直な姿勢がアンプやケーブルの伝える音にも現れているんだと思います。

2024-11-19

リコメンド会@ginger.tokyo

 

週末は、清澄白河の音楽好きが集まるカフェginger.tokyo」にて、参加者が好きな音源を持ち寄るリコメンド会が開かれ参加してきました。オーナーさんのおかげもあって徐々に常連さんにも受け入れていただき、毎回楽しませてもらっています。

それにしてもみなさん心から、実体験から“好き”と思った音源を披露されていて、解説を話すマイクを握りしめながら楽しそう。だから推薦する曲がその人なりというか個性的。様々なジャンルや年代の曲を聴くことができて、ジンジャーならではだなぁと思いました。

僕は以前ジャズクラブをやっていたので今回はジャズを紹介。今月11月に91歳で亡くなったクインシー・ジョーンズが21歳のときに編曲したヘレン・メリルの「You'd Be So Nice To Come Home To」を。1954年(70年前)の録音でモノラルながら素晴らしいヴォーカルが聴けます。ヘレンは当時24歳にしてこの成熟ぶり。途中の宝石のようなトランペットソロを聴かせるクリフォード・ブラウンも24歳の名演です。


評価絶頂にあったクリフォードは1年半後くらいに自動車事故で25歳の若さで亡くなってしまいます。ちなみに親日家であられるヘレンはいま95歳でご存命です。

もう1曲は、そのクリフォードと一糸乱れぬテーマを演奏する、今月11月に98歳で亡くなったルー・ドナルドソンAsの名演が聴けるアート・ブレイキーの「A Night at Birdland Vol.1」から「Quicksilver」を。


ジャズクラブではオーディエンスにこんな熱い演奏を聴かせることができたらと思っていました。そして、もうひとりこの11月に99歳で亡くなったジャズドラマーの巨匠ロイ・ヘインズについては次回12月のジンジャーにて“リベンジ”したいと思っています。