2023-03-23

【実例】社長をやめてパン屋の店員に

 

将来これを読んでくれるであろう娘にとって、その時に応じた判断ができるようにと一般論が多くなってしまうブログですが、たまには実例を残しておきたいと思います。

2013年48歳のときにパン屋を開業しました。かつて衛星放送事業を共にした仕事仲間からの声掛けがきっかけとなり、パンを作っていた妻と3人で企画を出し合うところから始めました。

それまで、衛星放送や音楽ビジネスをやっていて、あるときは上場企業の社長も任されていました。それが突然「パン屋」ですから親も含めて周囲の仲間は“ひいて”いました。試行錯誤の振れ幅としてもずいぶん大きく振ったなと。

2011年震災が、地域との結びつき、「食」の大切さ、家族で過ごす時間を見つめ直す機会となりました。コワーキングスペース立ち上げ、農家さんとの会話、移住の検討などの試行錯誤を経て、ひとつの世界観を作り上げることができると思ったのが「パン屋」でした。

開業後も店員として店先に立ちました。飲食店運営の大変さを思い知り1ヶ月で9キロ痩せました。その後僕は店員から退きましたが、2023年現在も荻窪にて「パンとcafé えだおね」は地域の人気店として仲間が運営しています。

試行錯誤振れ幅の実例としては参考にならないかもですが、僕はこの振れ幅のおかげで、飲食店経営ノウハウを体得し、のちにミュージックレストランとして2軒の経営に携わることになります。かつてやっていた「音楽」と「食」を組み合わせた結果です。

2023-03-22

Letter From Home / Pat Metheny Group

 

社会人以降トップランクに聴いたアルバムです。家だけでなくドライブでも歩きでも持っていきました。遠くに山が見える峠道や木漏れ日の中を車で走り抜けるなんてときには、このまま浸っていたいなと思わせる。そんな自然の景色とマッチするのがPat Metheny Group(パット・メセニー・グループ)の曲たちです。

ジャズギタリストとして語られるパット・メセニーですが、彼の作る曲はどのジャンルにも属さない彼のストーリーであり、聴く人のイマジネーションを大きく拡げてくれるものです。ピックの持ち方や弾き方、弦の押さえ方も独特でとても真似できるものではありません。だからこそ生まれるあの音なんだと思います。

全曲を口ずさめるほど好きですが、あえてのオススメは、オープニングにふさわしい1.Have You Heard 、夕日を見ながら2.Every Summer Night 、景色が次々に変わる6.5-5-7 、ダンサブルで楽しい7.Beat 70 、ペドロ・アズナールのヴォイスが美しい8.Dream of the Return 、ピアノのライル・メイズと呼吸を合わせたエピローグ12.Letter from Home をぜひ。


2023-03-20

「仕事を面白くする」ように導くには…

仕事を面白くするには、試行錯誤の振れ幅を大きくする必要があると思います。当初思ってもいなかった組み合わせをやってみる、規模をもっと大きくしてみる、新しい技術を取り入れてみる、などです。

上司はポジティブなアドヴァイスはするものの、あくまで本人の発案を大事にして主体的に行動することを推奨していきます。そして、本人がちょっと背伸び(ストレッチ)するときに「できるんだろうか」と不安そうな顔をしていることがあると思います。

不安を軽減して心理的安心感をキープするには、実は「スピード」が大事です。早めにやって早めにトライ&エラーを把握することです。実行までに時間がかかりすぎてしまうと、不安が増幅するだけでなく、周囲から様々な意見が出てきてネガティブになりかねない。結果を早く出せば、次へと進む推進力がつきます。

かといってスピードばかりで高速回転していると疲れてしまいます。そこで1on1ミーティングで「やらないことを決める」ことも大事です。1回2回と実行してみると、ちょっとした「世界観」が見えてきます。本人の中に、自分はこういう状態にしたいんだというビジョンが改めてはっきりしてくるので、その結果に結びつかないと思ったことはやらない。やらなくていいという感覚も心理的安心感につながります。

2023-03-17

BLUE GIANT (Original Motion Picture Soundtrack)

映画「BLUE GIANT」を観ました。ジャズをテーマに、演奏する人とお客と支える人をリアルに描いた作品です。音楽ビジネスに携わる人は映画館で観てほしいと思います。映像音響エンターテインメントとしても没入感すごくてとても楽しめます。

↓公式サイトの動画でもその興奮を少し味わえます↓

僕もインディーズの音楽流通や100席の食事付きライブハウスを2軒やっていた(1軒は六本木老舗ジャズクラブ)ので、終始「わかるわ〜」とか思いながら観ていました。モーションキャプチャーの仕事も垣間見たことがあり演奏者としてちょっと?と思うところありましたが、バンド演奏の魅力は充分伝わってきました。

映画館は平日の午後イチに観に行ったのですが、ほぼ満席。うれしかった。漫画としてヒットしていたのもうれしいですが、こうしてアニメ映画として大型映画館で上映していることに驚きと関係されている方々の努力に尊敬いたします。もっと多くの人に観てほしい。できればジャズのファンが一人でも増えてほしいと願うばかりです。

ジャズの演奏部分は、ピアノ上原ひろみさん、サックス馬場智章さん、ドラムス石若駿さん!で若手トップミュージシャンです。楽器をやる人であればわかると思いますがジャズを演奏できるということがどれだけ凄いことか。ジョン・コルトレーンの1.Impressions 、オリジナルで17.N.E.W. 、26.WE WILL 、28.FIRST NOTE は今のジャズを堪能できる曲になっています。


2023-03-16

「間違いない」は面白くない?

 

Z世代の続きですが、「観察」フェーズをあれこれやって次の「試行錯誤」フェーズに行ったときに、想像できる範囲の試行錯誤、になってしまう問題があります。「間違いない」という言葉がありますが、これならうまくいくのではという予測、ちょっと予定調和な感じです。

心理的安心感を確保しておきたいZ世代ですから、自然とそういう選択をするかもしれない。ひと昔前、勝ち組負け組とか成功者とか落ちぶれたとか、他人の人生をテキトーに揶揄する言い方がありましたし、SNS普及も相まって他人評価を気にしてしまうのはZ世代に限らず。

それでちゃんと試行錯誤して「勝ちパターン」を身につけていくと、大きく失敗することはない。でもそこは「今を生きる」若者ですから、なんとなく面白みに欠けるというかちょっと飽きてしまうかもと感じてしまう部分も出てくることがある。

経営者としてはZ世代のいいところを引き出したい。ひとりひとり違う個性を観察して、様々な試行錯誤にチャレンジしてほしい。もちろん心理的安心感をできるかぎり確保しながら。そのためには失敗しても社長とチームはフォローに回るよと伝えて行動する必要があります。

2023-03-15

Black, Brown, and Blue / Eric Reed

Buster Williamsの回でもとりあげたニューヨークのジャズクラブ「スモーク」のライブ音源シリーズから新作です。Eric Reed(エリック・リード)は1970年生まれのジャズ・ピアニストで、ウイントン・マルサリスやクリスチャン・マクブライドらとも共演しているベテランです。

ジャズファン人気のピアノ・トリオ(ベースとドラムスと)が中心で、しっとりゆったり聴かせる曲は一日の疲れをとってくれるはず。ニューヨークのジャズクラブでウイスキーなんか飲みながら演奏を聴いていることを想像させてくれます。

全体的に静かで流して聴くのがオススメですが、実は乗れるカヴァー曲もあります。ビル・ウィザースの2.Lean on Me 、スティービー・ワンダーの12.Pastime Paradise の2曲はソウルフルなヴォーカルと一緒に体が揺れます。そして先日亡くなったウェイン・ショーター作のバラード7.Infant Eyes をじっくりと聴いていただきたいと思います。


2023-03-14

Club Classics: Vol. 1 / Soul II Soul

 

1989年バブル期は社会人2年目で、当時芝浦の会社に勤めていたこともありGJといったディスコクラブにもよく行きました。若輩者でバブルの恩恵にあずかることはなかったのですが、それらのハコの音圧や重低音を体で感じていて、聴く音楽にもそれを求めていました。

Soul II Soulのこのアルバムは重低音とピアノ、ソウルフルなヴォーカル、Jazzy Bのラップというシンプルかつミニマルなサウンドで、当時の時代の空気感を表していると思います。1.Keep On Movin' はグラウンド・ビートと呼ばれ、少しハネるリズムと重低音ベースが好きで似たような曲をCD屋で探し回っていました。

オススメは、1.と10.Jazzie's Groove でリズムプログラミングを屋敷豪太さんがやっています。つまり僕が好きになったビートは実は日本人が作り出したものだったと後に知りました。9.Back To Life (Accapella) はキャロン・ウィーラーのVo.のみの曲でなぜか元気の出るいい曲でした。7.Feel Free もDo'reenの細かく震えるVo.が印象に残ります。