2014年の本作で、日本人として初めてブルーノート・レコードと契約したジャズトランペッターの黒田卓也。ホセ・ジェイムズの「Blackmagic」に参加したことがきっかけで、ホセのプロデュースによって本作は制作されました。当時のブルーノートは、次々に新しい才能による新譜を発表していて勢いがありました。黒田さんは以降も日本のジャズのみならず音楽界で活躍しているのを目に耳にしています。
本作をダウンロードして聴いたとき「うわ!スゴいカッコいいサウンド」と思わず声をあげて、友人のジャズ好きに話をしたら彼も聴いていて盛り上がったのを覚えています。日本人ミュージシャンでこんなにカッコいいサウンドを作れる人がいるんだと興奮したものです。グラスパー全盛の時代であったものの、呼応するように日本人スピリットを感じるような乾いた音、鋭いリズムで強いオリジナリティのある作品です。
1.Rising Son はSunではなく、Sonですからホセの愛情なのかもしれません。レガートなベースラインと残響の少ない音がマッチしてクールな曲から始まります。アフロなリズムの2.Afro Blues も抑制の効いたトランペットがとにかくカッコいい。ロイ・エアーズのカヴァー5.Everybody Loves the Sunshine ではホセのヴォーカルが入ってソウルでグルーヴィな曲。8.Call のミュートトランペットとローズピアノが漂う感じも都会の風景にマッチして好きな曲です。
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