ジャズピアニストの山中千尋(やまなかちひろ)さんの作品は澤野工房の頃から聴いています。2023年8月30日発売の本作は、今年3月に逝去したウェイン・ショーターに捧げるアルバムということで「Yes Or No」「Beauty And the Beast」「Footprints」を彼女のアレンジで聴くことができます。同じく3月に逝去した坂本龍一関連の曲も最後に2曲入っています。ニューヨーク録音という空気もアルバム全般に感じることができます。
ウェイン・ショーターと山中千尋さんの共通点があると思います。演奏の思い切りのよさと複雑性と時々茶目っ気。そして他のミュージシャンにはない個性的な音使いが「ついまた聴きたくなる」そんなところです。さらにいえば山中さんの演奏を聴いていると不思議と元気になってくる効能があるんです。
今回描き下ろし曲の1.Dolce Vita や2.To S. がその不思議と元気が出てくる曲です。大人なフレージングと奇抜とも思えるアレンジが同居していて楽しい。3.Stranger はなんと久保田早紀さんの「異邦人」ですよ。僕もこの曲好きでした。このあとずっとショーター&千尋ワールドに浸って聴いていたら、覚えのあるイントロが!そうです、13.Kimi Ni Mune Kyun です。うれしくなっちゃいますね。
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