2023-02-28

Unalome / Buster Williams

 

ニューヨークにあるジャズクラブ「スモーク」はSmoke Sessions Recordというライヴ音源シリーズをリリースしています。Facebookでもライヴ配信したりして積極的にジャズアーティストをプロモーションしています。

何より音質が良くて「ああ、こんな音でライヴ録音できたらなあ」と思います。マイクは各楽器をリアルにとらえて生々しく、バランスも素晴らしい。演奏が白熱してくるとジャズクラブさながらの熱気を伝えてきます。このシリーズの音源はすべてオススメです。

Buster Williams(バスター・ウイリアムス)はもう80歳にもなる伝説のベーシスト。ハービー・ハンコックやケニー・バロン、マイルス・デイヴィスとも共演しています。この新作ライヴでも独特の黒ナイロン巻きスチール弦のタッチと沈み込む低音を聴くことができます。オススメは名曲 2.Estate でしっとり女性Vo.を聴かせて、6.42nd Street で不思議なコード感に酔い、7. I've Got the World on a String で小粋で元気がでる曲に乗ってみる...。自宅でジャズクラブ気分が味わえます。

2023-02-27

Jeff Beck's Guitar Shop / Jeff Beck

先月2023年1月に惜しくもこの世を去ってしまったJeff Beck(ジェフ・ベック)の1989年のアルバム。世界中のギタリストが憧れるジェフ・ベックの、ギターによるギター好きのためのアルバム。これを待ち望んでいたのだ!と何回も何回も聴きました。

Dr.はスーパー・ドラマーのTerry Bozzio(テリー・ボジオ)、Key.に盟友Tony Hymasのトリオ編成。1.Guitar Shop からスタジオでセッションしている姿が目に浮かぶような演奏。ジェフがニヤッとして腰を落とし、右手指弾きの音が飛んできます。

4.Big Block でのスケールの大きなプレイを聴いてください。世の中のスーパーギタリストたちを吹き飛ばしてトップはジェフなんだと。で、5.Where Were You はジェフ生涯の代表的名曲です。ジェフの訃報を聞いたとき最初にこれをかけてしまい泣きました。指とアームを使った魔法のような曲です。8.Two Rivers もハーモニクスを多用した美しい曲。ああ、もう新作は聴けないのかと思うと残念でなりません。

2023-02-24

誰が大事ですか?…顧客?社員?

 

「ステークホルダー」(利害関係者)という言葉があります。会社(法人)を真ん中に書き、左に顧客、下に社員、右に取引先、上に株主を繋げます(直接)。さらにその周囲に家族、地域、国、地球を置きます(間接)。

僕は人を採用して1日目にこの話をするようにしていました。社長としてこれら「ステークホルダーすべて」を満足させるようがんばりたいと決意表明するのです。ビジョンを実現していくには一緒にステークホルダーの満足を目指そうと。

お客のためなら社員は嫌な思いをしてもいいのかとか、取引先に上から目線な物言いをしているとか、社員は社長のことしか見ていないもしくは社長の批判ばかりとか、つい目の前の議論に終始してしまいます。どれかが一番大事なのではなく、すべてを大事にするのが経営なのです。

戦略戦術を検討するにあたりまず最初に顧客を考えるというのはアリです。顧客は誰か。そしてどんな社員と働くか。どんな取引先と...というように満足させたい相手を定義する必要があるでしょう。同じビジョンを持った社員を大事にすることでほかのすべても満足させられるかもしれません。いずれにせよ誰かが負けて損していては経営は成り立たないのです。

2023-02-22

The Seventh One / TOTO

 

大学1年のとき先輩とバンドを組み、好んでコピーしたのはTOTO(トト)とJourney(ジャーニー)でした。TOTOはG.のSteve Lukatherのロックかつジャジーなギタープレイが好きで、彼の歌声(特にバラード)にも惚れ込んでいました。

さらに好きだったのはなんと言ってもDr.のJeff Porcaroです。ダイナミックで印象的で曲を生き生きとさせるドラムス。ほかのアーティストの曲でも気持ちの良いグルーヴは一聴してJeffのドラムとわかる超一流のスタジオ・ミュージシャンでした。

1988年のこの7thアルバムもJeffらしい曲は多く、4.Stop Loving You 、5.Mushanga 、11.These Chains 、そしてLukatherのバラード 3.Anna がオススメです。凄腕のミュージシャンたちによるポップスを知り尽くしたキャッチーなメロディと、ちょっと複雑な構成もあって一筋縄ではいかない大人なハードロック。今でも聴き続けています。


2023-02-21

What's Bootsy Doin'? / Bootsy Collins

 

1986年に御大James Brown(ジェイムス・ブラウン)の「リビング・イン・アメリカ」がヒットしたこともあり、80年代後半はファンク(・ミュージック)が盛り上がりました。Bootsy Collins(ブーツィー・コリンズ)はJames Brownのバックでベースを弾いていました。

大学時代にPファンク(ブーツィーやジョージ・クリントン一派)を知り、延々と繰り返されるファンク・リズムとロックギターが絡むワイワイ感に「これがファンクか!」と楽しくなったものです。

このブーツィーのアルバムはド派手、キラキラ、ブンブンでまさにファンクな曲で気分が上がります。オススメは3. Leakin' 、6. Love Song 、8. *-Ing the "Luv Gun" 。ブーツィー最高!と言いたくなる曲たちです。

2023-02-20

ビジョンのつくりかた

ビジョンはパワーワードであればあるほど、相手に短時間で伝わります。言葉を産み出すのは時間がかかります。いくつか候補を挙げて身近な仲間に聞いてみて反応をみるのもいいでしょう。一度決めたけれど、こっちのほうがいいやということもあります。

言葉を産み出す前に準備があります。数年前のブログから引用します。

選択の時代〜観察〜 
 要約:まずは体験することです。五感を使って繰り返し、いろいろな違いを感じます。
選択の時代〜試行錯誤〜
 要約:自分なりの方法を試します。なぜうまく行くのか行かないのかを知ります。
選択の時代〜世界観〜
 要約:全体をみて、どういう状態になるのがいいのか。ステップはどうするか。ビジョンと戦略を行った来たりします。

この準備で多くの文章や言葉が生まれています。散らばった言葉の中からヒントを得て、最終的には「こういう世界をつくりたい」というビジョンをひと言で言い表すことになります。念のため盗作だと思われないかチェックします。まるで曲やアルバムをつくるような創作活動に近いですね。


2023-02-17

Distant Thunder / Aswad

ブリティッシュ・レゲエのAswad(アスワド)のこのアルバムも六本木WAVEで買いました。The Police〜StingやBob Marleyでレゲエの存在は知っていたものの、本格的に聴き始めたのはこのアルバムから。

ギター少年にとってレゲエは少し退屈で苦手でした。しかし80年代後半からのダンスホール・レゲエ、サウンドシステムといった多様性に富んでいて自由なスタイルを知るにつれ、よみうりランドでの野外フェス(ジャパン・スプラッシュ)も90年代前半に数回行くほど好きになりました。

Aswadも昔はハードコアなレゲエをやっていたようですが、このアルバムはかなりポップで耳馴染みのよいサウンド。オススメはヒットした 2.Don't Turn Around 、のんびり空を眺めながら聴きたい 4.Smokey Blues 、口ずさめる 7.Tradition 、ほかも全部気持ちいい曲ばかり。スマホなんて見てないでのんびり散歩でもしたくなります。