2025-09-05

Ride into the Sun / Brad Mehldau

 

Brad Mehldau(ブラッド・メルドー)はアメリカのジャズピアニスト&作曲家。個人名義での2025年新作となります。僕はパット・メセニーとの共作あたりから聴き始めて、M.T.B.マーク・ジュリアナの作品でも以前取り上げました。現代ジャズピアノにおいてその表現力は随一であると思います。本作は2003年に34歳の若さで亡くなったアメリカのシンガーソングライター、エリオット・スミスの楽曲をアレンジしたもの。

ブラッド自身1年以上続いた鬱から抜け出したとのことで、“エリオットの音楽は癒しの音楽であり,暗闇の中にいる人たちに「あなたは一人ではない」とそっと伝える音楽でもある。”と語っています。このアルバムを聴いていると、光をもたらすようなブラッドの演奏に体の内側で感動していることに気づきます。

穏やかな1.Better Be Quiet Now からブラッド節が聴けてうれしい。沁みわたります。ジャズ以外の分野からも数曲コラボしていて、3.Tomorrow Tomorrow なんて楽曲もブラッドならでは。妻と娘が声をそろえて「この曲好き!」となったニック・ドレイク(70年代のフォークシンガー)作の15.Sunday も印象的。クラシックの要素もあっていろいろ、まだまだ第一印象、この秋じっくり聴き込みたいアルバムです。

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