2017-10-31

選択の時代 2

自分の内側から「私はこれをやっていくんだ」と湧き上がるように生きていくことができればよいのですが、なかなかそうもいかない。どちらかといえば「受け身」で、いつの間にかそういうことをやっているとかそんなことになっているということが多いものです。つまり環境から影響を受けながら進んでいく。

もし選択するとすれば、その「環境」を選択することができるかもしれません。例えば住む地域や住居、勤めている会社など。いますぐには無理でも近い将来であれば可能だと思います。そして、そこに身を置いてみて自分の身体がどう反応するか、そのフィードバックを待ってみて感じてみる(受け身)。

私はこの数年、パン屋、ライブハウスレストラン、映像スタジオ、音楽プロモーションといった複数の環境に身を置いてみています。そこではいろいろと感じるものがあります。「飲食業や外食の仕事は毎日毎日本当に大変だな」とか「どうやったら新しい顧客とパートナーシップを組めるんだろう難しいな」とか。そう感じるようになるまでにはさまざまな「今まで知らなかったこと」に首を突っ込み、どっぷりと浸かるからこその幅広い情報と深い体験の蓄積があります。

やりたくて選んだ環境ではありますが、「本当にやりたいことをやれているか」というとそうでもありません。楽しいと感じることもありますが、苦しいと感じることのほうが多い気もします。

今日、こんな動画を発見しました。私はソニーとは関係ないのですが、複数の環境に身を置きながら選択しつつ「砂漠化が進むサブサハラ・アフリカの国ブルキナファソを、たった1年で食用植物が満ち溢れる緑地に変える。」という既成概念を打ち破るそんなことを成し遂げている超人がいることを知りました。

壊れゆく地球環境を農業から立て直す ソニーコンピュータサイエンス研究所
 
私が個人的にやろうと思っているCagotta(カゴッタ)をやるきっかけとなったのも山梨の知人農家でした。まさにこの“協生農法”に取り組んでいます。農薬不使用、耕さない、畑の情報を収集しまくって、生き物や菌や土を活かしていくそんな取り組みに魅了されました。

この協生農法は、畑のみにあらず、会社の経営や組織にもあてはまるものだと思っています。そしてやがて「既成概念を打ち破る」なにかが生まれ、文化となっていくことができればと妄想しながら、環境に身を置いているのです。