2021-05-19

Apple Musicがロスレス&ハイレゾ

6月からApple Musicでもロスレスとハイレゾの配信を開始することが発表になりました。しかも従来の月額料金(980円)で聴けるとのこと。Amazon Music HDが月額1,980円なので高音質化で価格も上がると思っていましたが、意外な展開。

 そこでApple Musicにも加入してその使い勝手を試してみました。Spotifyも使っているので3社のサービスを比較していきたいと思います。6月になったら音質もチェックしてみたいと思います。


使い始めてすぐに問題発生。「ライブラリを同期」という機能をオンにしておいたことが原因です。私はMacでiTunesを使い続けてきたので、所有しているCDのリッピング音源やiTunes Storeからダウンロードした音源をいわばデータベースにしてきたわけです。Macに入っていたライブラリやプレイリストと、新たにApple Musicで作成したものが、混在してしまったのです。

「どこに音源があるかなど気にしない」というのがApple Musicのいいところなのですが、6月からロスレス音源のサービスが始まるのであれば、Macの中にある圧縮音源とは分けておきたいところ。曲ごとの表示で見分けられるとは思いますが...。

Apple Music用のプレイリストを作成しました。公開されている「80年代洋楽」のようなプレイリストも「ライブラリに追加」で左側のプレイリスト一覧に表示できます。聴いていて気になった曲も「ライブラリに追加」しスマートプレイリストで最近追加した曲を自動でまとめてくれます。

使い始めて数時間ですが、いまのところSpotifyの方が直感的で使いやすい印象です。Apple Musicの「ラジオ」の面白さ、公開プレイリストの上手さやリコメンドのツボさはこれからじっくり吟味していきたいと思います。そして6月の高音質化に備えます。

2021-05-13

モバイルスピーカー

ゴールデンウィークは、家族とゆっくり過ごすことができました。食べたいものや行きたいところを4月中に挙げておいたので、それらをすべて堪能することができて家族全員満足です。

3人とも音楽好きで、電車移動中もAirPodsを耳にしたままということが多いのですが、一緒に聴きたいときやちょっと映画を楽しむときには、モバイルスピーカーが役に立ちます。

この1年使ってきて気に入っているのが写真の「JBL GO3」(右側)。プレーヤーは昔の「iPad mini」。Bluetoothで無線接続して、Spotifyのプレイリストをかけています。iPad miniのスピーカーも悪くはないのですが、JBL GO3の音はとにかく気持ちイイ。モノラルスピーカーなのに、周囲に音が拡がって、しっかりした低音で再生してくれます。

今回iPad miniで映画を観ながら、このモバイルスピーカーで音を鳴らしてみたら、超ミニシアターとしてなかなかの迫力となりました。

充電式で手のひらサイズのこのスピーカーは、お風呂でもベッドルームでも鳴らしたまま持ち運んでいけるのでとても重宝しています。

2021-04-29

withデジタル時代の音楽ビジネス 〜関連事業者視点〜

レコード会社、レーベル、アーティスト事務所、制作スタジオ、音楽出版社、作品の流通販売事業者、ライヴイベント関連事業者など音楽に関するビジネスは数多くあります。携わる人々に共通しているのは「アーティスト(創造者)への尊敬」の気持ちと「多くの人に聴かせたい届けたい(ヒット)」という想いです。

アーティストが生活しながら制作活動を続けていくにはビジネスにしていく必要があります。デジタル時代にプロモーションするには多岐にわたる作業がありアーティストだけでやっていくのは難しい。だからこそ携わる人たちとの協力関係が大事なのです。

関連事業者はそれぞれの分野の専門家です。SNSや音楽サブスクサービスのアルゴリズムを把握しどのように伝えるとよいか、ユーザー動向を予測しファンにしていくストーリーづくり、ファンとのつながりを強くしていくにはどうしたらいいか、ライヴイベントを効果的に実施すること、グローバル展開するにはどうしたらいいか、などなど専門家としては、デジタル時代を数多く経験して試行錯誤しながら知見をためていくことが重要です。


私は関連事業者の課題は2つあると思っています。ひとつは「コラボレーション」です。アーティストとアーティスト、アーティストと映画やアニメ作品、アーティストとインフルエンサー、アーティストと企業、アーティストとユーザーが作るコンテンツ(UGC)など、一見リスキーではあるけれども成功すればヒットへのステップを上げることができます。

もうひとつはデジタル時代の「著作権使用料の分配」です。関連事業者はその活動の対価として取り分をどう設定するか、事務手続きを効率化するにはどうしたらいいか、SNSにはどう許諾するか、UGCや二次創作のガイドラインなど、事業者の枠を超えて議論していく必要があると思います。

2021-04-27

withデジタル時代の音楽ビジネス 〜アーティスト視点〜

音楽アーティストはCDやDVDの新譜リリースや新曲発表をきっかけに、テレビやラジオに出演し、雑誌にインタビューを掲載することでプロモーションし、ライヴのチケットも買ってもらうという流れが一般的です。 新譜の予約がどれだけ入り、初動でどれだけ売れたかがその効果指標になります。

ユーザーとの接点がスマホありきになったことで、SNSアプリや動画サービス、音楽サブスクサービスが活動拠点になりました。結果としてCDが売れたりテレビに出たりすることがあっても、スマホでのユーザーとのつながりをまず先にやっておく必要があるわけです。

Instagram、TikTok、YouTubeはショート動画に力を入れて、そのサービス内の滞在時間を増やそうとしています。ユーザーは時間を忘れて次から次へと目を引く動画をチェックしていくからです。表示される動画はユーザー毎にまちまち(パーソナライズ)で「アルゴリズム」と呼ばれるコンピュータ計算によってコントロールされています。

Facebook、Twitter、Google検索結果も同様にそれぞれのサービスのアルゴリズムで表示をパーソナライズしています。それぞれのユーザーにとって興味がある、興味がありそうなコンテンツを見てもらうことで利用頻度や利用時間を伸ばそうとしているわけです。

アーティストは、それぞれのサービスのアルゴリズムを理解したうえでコンテンツを発信していく必要があります。それには頻度と内容の質が大切です。活動状況を写真やショート動画付きでこまめに発信します。音楽サブスクサービスでの新譜リリースも、シングル、EP、リミックスなどを様々なストーリーの一環として、順次発表していくことでファンとのつながりをキープします。

さらに各サービスにはユーザー動向を数値を中心に知ることができる分析ツールがあるので、まめにチェックすることでファンの反応を把握して、次のアクションにつなげることになります。

これらデジタル対応を起点にしながら、アーティストはこれまでの活動を行っていく必要があり時間のやりくりが大変です。しかしその活動を1年2年とやっていくうちに、ファンとの結びつきが強くなったり、新たなファンを獲得したりすることができるようになります。

2021-04-23

withデジタル時代の音楽ビジネス 〜ユーザー視点〜

レコードやCDを買って&借りて聴く、チケットを買って観る。情報源はテレビ、ラジオ、雑誌そして友達でした。どうしたら売れるかは、割と大雑把でシンプルでした。

10代の娘も音楽が好きです。親譲りです、と言いたいところですが様子は違います。世の中とのつながりはスマホです。家にいるときの使用頻度は高いので、どんどんパーソナライズされています。Instagram、TikTok、YouTubeなどのアプリを使いこなして、お気に入りの動画を友達と共有して楽しんでいます。その過程で音楽に接しているのです。

勉強したり、なにか作業をするときに、Spotifyなどの音楽サブスクサービスを使って、お気に入り楽曲のプレイリストをひとり繰り返し聴いています。サブスクから曲を知ったりすることもあります。こうしてAirPodsはずっと耳に入っています。

大人だってスマホやPCを活用してもっと音楽を楽しむようになると思っています。自分が作ったプレイリストを披露しあって語り合うアプリ、バックミュージシャン、スタジオ名、エンジニアや制作エピソードなどを読みながら聴けるサービス、ファン同士アーティストの応援をもっと盛り上げる活動など、いままでになかった音楽の楽しみ方はすでに始まっています。

アーティストと同一空間を共有するライヴイベントは格別な体験ですが、オンラインライヴは直接会えていない分、オーディエンスとの双方向サービスやファン同士のコミュニケーション、限定販売やプレミアムサービスなど工夫を凝らしたものになっていくでしょう。

私としては、音楽をもっと深く楽しんでもらうために「高音質」な環境をリーズナブルにと考えていますがそれは今後の課題にしたいと思います。


2021-04-19

どんな時代でも変わらないもの

経営者の仕事には修羅場があります。何回も。当事者であり誰の助けもない。それでも自ら選択しなければならない。何が起こるかわからない激動の時代に対応するには「変わらない」ものを頼りにするしかありません。いま一度立ち返って、どうするか考える。

ここ数年、独り心を悩ませているときに頼りにしたのは仏教的なものでした。先祖から続いて今ここに自分が存在している事実。先祖もいろいろな人生を歩んだはずです。それを乗り越えて子孫があり今の自分がいる。心の持ちようを科学している仏教的思想には多くの助けをもらいました。

人生や仕事の悩みのほとんどが「対人関係」と言われています。お釈迦様の頃からもずっとそうだったのでしょう。悩みがなくなるということはないのも事実です。周囲は常に変化していますし、思った通りにいかないことが多いです。怒ったり、あきらめたり、悲しんだり、あがいたりしている自分がいます。

私は「7つの習慣」を35歳になって初めて読みました。20年前のことです。会社を立ち上げたばかりの頃、一緒に働く仲間たち全員で学びました。うまくいかないことだらけに加えて時間がない。コミュニケーションの時間を短縮する共通言語が欲しかった。ビジネススキルも同時に学んで、行動にスピードをつける必要があったのです。


「いまやることはなんだ」と自問したときに整理しやすくなりました。第一から第三までの習慣は自分の中のこと。第四から第六までの習慣は他人との協業のこと。第七は全体のこと。さすがに7つの言葉は覚えるようになったけれど、いまだにできていないと反省することも多い。

人も会社も「変わらないと」と言う人は多いです。そう簡単に変わらない。行動を変えて、それを習慣にしていかないと変わらないのです。「選択の時代」に、激動だ正念場だと言う前にまず自分をみつめ直しておこうと思います。

2021-04-14

ディスクレビュー本と音楽サブスク

良質なディスクレビュー本と音楽サブスクリプションサービスは相性がいいという話。昨日音楽好きメンバーが集って盛り上がりました。

特定のジャンルやアーティストを深耕する音源紹介のディスクレビュー本。WEBサイトにも同様のものがありますが、質の良い本は、レイアウト、文字の大きさ、テキストの量が程よく配置されていてストレスがなく、ページをめくるのが楽しいです。

「へえ、ちょっと聴いてみたいな」「ああ、これしばらく聴いていなかったな」「似たようなのないかな」と思った時に、ほとんど探せば見つかる音楽サブスクリプション。Spotify、Apple Music、Amazon Music Unlimited&HDといったサービスは、本を片手にそれこそ時を忘れて「音楽の旅」に出るのに適しています。

世界中の音楽好きが作成しているプレイリスト(お気に入り楽曲集)は、記事を読んだりしているときにかけておくと、またそこで発見がある。気に入ったプレイリストはスマホにダウンロードして移動中に聴くことで「やっぱり好きかも」という曲が見つかったり。そしてまたディスクレビュー本を開いて同じところを読み返したりしています。あー楽しい。