2025-05-02

Tomorrow We'll Figure Out the Rest / Silje Nergaard

 

Silje Nergaard(セリア・ネルゴール)はノルウェーのジャズシンガー&ソングライター。1990年のデビューアルバムをパット・メセニーがプロデュースしたことで有名になったと思います。2025年の本作は20作目(DVD含む)。“両親への深い思い、遠い日の記憶、家族やさまざまな人生の物語にインスパイア”とのことで、1966年生まれ(僕のひとつ下)であることや近年の自分の境遇と重ねて、思いを馳せながら聴いております。

女性ヴォーカルの楽曲はジャズでも人気で、ひとりひとりの個性が感情を豊かに表現していて味わい深いのが魅力。アルバムの中の楽曲によっても微妙に表情を変えていて、繰り返し楽しめます。セリアの歌声からはノルウェー(北欧)の香りが感じられて、行ったことはないけれど、大自然や空気の冷たさや夜の長さを想像することができます。

まずは1.You Are the Very Moon が僕の知るセリアのイメージ。ストリングスがあまーく入ってきてなんとも夢心地です。好きなのは5.Vekket i tide 。母国語でしょうか、ノルウェーを感じます。ストリングスの美しさが際立つバラード8.Dance me Love ではセリアの魅力がじんわり伝わってきて沁みます。好きなヘルゲ・リエンのピアノが全編にわたりこれまた美しい。心は温まるアルバムです。