2024-06-11

「ボン・ジョヴィ」観ました

 

ドキュメンタリー「ボン・ジョヴィ:Thank You, Goodnight」を観ました。1時間以上の番組を4本立て。ジョン・ボン・ジョヴィは現在62歳。デビュー前から現在に至るまでの彼とバンドの歴史をたっぷりと観ることができました。

大学1年で“SUPER ROCK '84 IN JAPAN”に行ってデビューした頃のボン・ジョヴィを観たことはいまだに記憶に残っています。「夜明けのランナウェイ」ですね。MTVと同時に育ったロックバンドというイメージで、僕は就職してまもなく日本での衛星放送MTVの立ち上げに関わったので同世代感があります。このドキュメンタリーの前半でも多くのシーンが。

2022年にバンド仲間とのライヴでラストに「It's My Life」を演奏しました。実はあまり彼らの曲を熱心に聴いてこなかった僕ですが、演奏していて一番良かったのはこの曲でした。良いときも悪いときもいろいろあってこれからもどうなるかわからないけれど、今があるという思いを感じさせてくれました。

還暦なジョンは喉を手術して、声が思うように出なくて落ち込んだり。僕も目歯耳足と故障が相次いで、急速に老いを実感したこの数年。でも音楽が好きな気持ちは変わらないかなと。6月7日に彼らのニューアルバム「フォーエヴァー」がリリースされたばかり。同世代からエールを送られました。

2024-06-07

Seems / Kelly Green

 

Kelly Green(ケリー・グリーン)はニューヨーク在住のピアニスト&ヴォーカリスト。プロのベーシストである父親とともにジャズを学び、数々の演奏歴、受賞歴がある秀でたミュージシャンであるようです。分断された世の中への問題意識から音楽表現によって特に女性としての意思を伝えていこうというビジョンをもった方でもあります。

このアルバムでもヴォーカル曲、インストゥルメンタル曲、あるときは伝統的、そして現代的、テーマと即興というように様々なスタイルを際立たせて聴かせてくれます。そこにあるのは確かな演奏力と自由で前向きさが感じられる全体感。聴いていて楽しくなるはずです。

フルートと印象的なテーマで始まる1.Down That Road でオリジナリティ性の高いジャズグループかと思いきや、2.World of My Own でなんとも魅力的な女性ヴォーカルを聴かせ、3.Lonely One では日本の尺八を思わせる現代音楽アプローチからの自由なヴォーカル。そして4.Street Cleaning は一筋縄ではいかないバンドアンサンブル。多様ではありますが、彼女の思いを感じることができる演奏がこのあとも続きます。こういう作品があるからジャズは面白いと思うんです。

2024-06-04

「ボブ・マーリー」観ました

 

映画「ボブ・マーリー:ONE LOVE」を観て来ました。ボブ・マーリー関連の映像ソフトだけでもLD5枚、DVD2枚を持っているほど彼についてはある程度知っているので、へぇ〜という部分は少なかったのですが、俳優さんたちの演技が良かったのと映画館の音も迫力があって没頭して楽しめました。ただもうちょっと曲を聴きたかったかなぁ。

僕よりもかなり若い人でも「ボブ・マーリーは好きで聴きます」という知人はけっこういて、世代を超えた存在であることは確かだと思います。リズムやメロディーに優しさが溢れていて、人懐こいところが人気なのではないかと。(オススメ音源はこちら

僕はエリック・クラプトンの「アイ・ショット・ザ・シェリフ」のギターをコピーしたのがボブ・マーリーの音楽との出会いかな。その後彼の音楽やレゲエを聴き込むようになったのは80年代も後半になってからだと記憶しています。生き様やライヴ映像での鬼気迫る姿という意味では僕にとってジミ・ヘンドリックスと同様な存在。語り継がれてほしいミュージシャンのひとりです。

2024-05-31

Reverence / Charles McPherson

 

Charles McPherson(チャールズ・マクファーソン)はアメリカのジャズサックス奏者。1939年生まれで我が亡き母と同じ。現在84歳。あのチャールズ・ミンガスとも60〜70年代に共演しているそうです。この2024年新作は師匠のバリー・ハリスP(2021年逝去)への追悼と尊敬の意を込めたライヴアルバムです。

数多の巨匠たちと共演してきたチャールズはもちろんクインテットの演奏はジャズへの敬意や情熱をヒシヒシと感じることができ、ああなんて素晴らしい演奏なんだと思います。それを僕の好きなSMOKEのライヴ録音(客席の反応最高!)で聴かせてくれるのですからありがたやです。往年の熱いジャズを最新録音で聴くならこのアルバムです。どうやったらこんなに良い音で録音できるのだろう。

1.Surge からうれしい演奏を聴くことができます。テレル・スタッフォードのトランペットが気持ちよく飛んできます。続くチャールズのプレイものっけから年齢を感じさせないフレーズで応酬してくれます。ジェブ・パットンの素敵なピアノで始まるスタンダードの3.Come Rain or Come Shine ではチャールズが気持ちたっぷりにあの印象的なメロディを吹いています。バリーに捧げるラストの6.Ode to Barry は軽快でユニークなナンバー。師匠の印象を曲にしたのかもしれません。全編にわたってドラムスとベースの音も最高です。

2024-05-28

いい音紹介〜スティーヴ・スミス

 

Steve Smith(スティーヴ・スミス)と聞いてジャーニーのドラマーであることは知っている人も多いでしょう。「セパレイト・ウェイズ」「オープン・アームズ」といったヒット曲で誰もが耳にしているあのサウンドです。スタジアム級のハードロックバンドで曲に合ったドラミングを聴かせてくれるこれぞプロのプレイはミュージシャンにも人気です。

もともとジャズドラマーであることも知られていて、このヴァイタル・インフォメーションというプロジェクトに専念したくてジャーニーを辞めたそうです。で、このバンドのドラムスを聴いてびっくり。ジャーニーとは全然違う。インド?タブラ?的でとても個性的(たとえば3.Interwoven Rhythms-Synchronous )。ところがこれが癖になるサウンドなのです。これがやりたかったのかぁ。

そしてなんと言っても音が素晴らしい。ライヴ録音ということもあり、現場感がビシビシ伝わってきます。小さめのハコで演奏されるドラムスの音ってこうなんだよなーと思わせてくれます。様々なリズムでシンバルからタムまでくっきりはっきりです。そして強力なバスドラ!

僕は家のスピーカーをセッテングしているときにこのCDをずっと掛けっぱなしにして位置調整しています。ギターやベース、キーボードとのアンサンブルも生々しい音で、目の前に各楽器が気持ちよく再現できているかチェックしています。小さめの音でもしっかりスピーカーを鳴らしてくれるオススメ音源です。

2024-05-24

PEACE / 渡辺貞夫

 

渡辺貞夫さんは1933年2月生まれとのことで、今年で91歳。僕の父が34年1月生まれで1歳年下の90歳。独居老人の父には毎週会ってその年齢の実情を見ていますが、とてもじゃないですが、立ってサックスを吹き続けるなんて異次元に思います。昨年に続いて今年2024年もこうして新作を発表されているなんて本当に驚きです。オフィシャルサイトを拝見すると全国ライヴツアー中だなんて。

日本のジャズ&フュージョン界に多大なる影響を与えているナベサダさん。多くの後進を育ててなお一線で活躍されていることに尊敬します。メンバーにイエロージャケッツのラッセル・フェランテP、パット・メセニー等と共演したベン・ウィリアムスB、レギュラーの竹村一哲さんDrのカルテットで、味わい深いバラードを聴かせてくれます。

戦争やその予兆が多発している世の中に、願いを込めて吹いている1.PEACE のアルトサックスがなんとも慈愛を感じる音色なんです。2.I FALL IN LOVE TOO EASILY や9.I'M A FOOL TO WANT YOU も大好きなスタンダードで、シンプルに思いを込めて吹く姿が目に浮かぶようです。控えめに生きる父の姿を重ねたりしてしまいますが、同時に老いに向かっている自分にとってもあるべき姿のようなものを聴かせてくれるような作品でした。

2024-05-21

Apple Musicをテレビでサラウンドで

 

私的小ネタですが、Apple Musicをテレビでサラウンドできるようになりました。先週“テレビ製品初!「Apple Music」のDolby Atmos® に対応”の記事を見つけて、わが家のテレビはLGなので早速やってみました。空間オーディオのプレイリストから再生するとテレビにDolby Atmosの文字が。テレビ→AVアンプ→5.1chサラウンドスピーカーから拡がりのあるサウンドが出ました。

以前“空間オーディオをスピーカーで聴いてみる”で、Macからサラウンドを再生して喜んでいたのですが、常時接続されているテレビ→HDMI(ARC)でできるようになったので、面倒なケーブル差し替えとか設定チェックとか必要無くなりました。Apple Musicをテレビのリモコンで遠隔操作できる便利さもグッドです。クラシックの空間オーディオが気持ちよくてお気に入りです。

残念ながらハイレゾは再生されません。ハイレゾしたいときはMac→DACで聴くことになります。まぁいいんです、正直サラウンドにはそんなに音質は求めていないんです。サブウーファー含めて気持ちよく鳴ってくれればいいと。

サラウンドといえば、こんなニュースも。“Disney+、DTS:Xに5/15から対応。映像と音声両面でIMAX Enhanced対応に”。目玉のクイーンの81年ライヴ「QUEEN ROCK MONTREAL」(大好きなライヴ映像。画質最高!)で試したのですが、IMAXヴァージョンを選択しているのに、音声(サラウンド)はDTS:Xになりません。AVアンプはDTS:X対応しているので、テレビ側の問題?わからん。しばらくドルビーサラウンドでガマンします。