2023-08-10

夏のお祭り

 

東京の月島(佃)で行われた「令和5年住吉神社例祭」にて。
5年ぶりに開催された通称「佃祭」。
数日前から街がウキウキし始めて、3日間神輿を担ぐ声が鳴り響いていました。
笛・太鼓の音、女性だけで担ぐ神輿、メインの八角神輿を収める前の音を収録しました。

録音機材レコーダーはKORG MR-2 内蔵マイクにて収録
セッティングはMic Sens HIGH それ以外は全部Off
ファイル形式はWAV 24bit 192kHz ※SoundCloudにてダウンロード可


2023-08-09

Roneando / Perico Sambeat

 

Perico Sambeat(ペリコ・サンビート)はスペインのサックス奏者。すでに20枚以上のリーダー作をもつベテランとのことで、共演者にはビッグネームもずらり。演奏を聴くとバリバリとブロウするタイプではなく、やさしく曲に寄り添うような余裕のあるプレイで安心できます。

今年の夏はとにかく暑かったですから、熱い演奏ばかりではちょっと胃が疲れてしまいます。そんなときにこういう涼しいサックスの音色に身を委ねていると休まります。曲調もメジャーでゆったりとした曲が多く、モヒートなんか傾けながら夏の夕方の風に吹かれるのもいいもんです。

アルバムタイトル曲2.Roneando はフラメンコの手拍子に軽快なサックスが重なる気持ちのいい曲。女性ヴォーカルが唄うスタンダード「時さえ忘れて」の3.I Didn't Know What Time It Was のけだるくクールダウンした感じがいいです。9.Bulería en D の軽快なリズムを聴く頃には暑さに疲れた体も回復しているはずです。


2023-08-08

Community Music / Asian Dub Foundation

 

Asian Dub Foundation(エイジアン・ダブ・ファウンデーション)は在英のインド・バングラデシュ系グループ。ダブ、レゲエ、バングラビート、ジャングル、パンク、ロックなどをミックスさせて社会風刺、政治批判などメッセージも発信しています。本作は2000年のブレイク作で同じ頃フジロック・フェスティバルにも出演し僕も大いに盛り上がりました。

彼らの魅力はやはりライヴでこそ発揮されます。この独特のメロディと扇動的なリズムを聴くとフジロックに行きたくなる。夏に野外でカレー風味の肉なんか食べながらビールを飲んで、彼らのステージに向かうなんてそりゃ楽しいです。快楽だけでなく、社会活動のシリアスな面をもつ彼らはあのフェスに似合うなあって思います。

その名も「コミュニティ・ミュージック」です。イギリス社会風刺の1.Real Great Britain からグイグイ煽ってきます。バングラデシュらしいメロディで始まる4.New Way, New Life みたいなのがライヴで盛り上がります。カレーを食べるときには6.Collective Mode を流したら美味しくなるはずです。


2023-08-07

どんな事業なの?に30秒以内で答えよう

 

事業を始めようと企画したり、起業家としてスタートするときは、事業内容を説明する資料をパワポで作ったりします。それまで考えてきたことをテキストにしていくのでつい文字数が多くなりがち。ページ数も多くなってしまいます。事業への思いが強ければそれもしかたないでしょう。

しかし聞くほうはずっとその思いを聞いていられるほどの時間はありません。それが資金援助をお願いする投資家や起業パートナーであれば、なるべく短い時間で判断する癖がついているので長々と説明されることを嫌います。「どんな事業を始めるの?」と聞かれたら30秒以内に説明できるよう準備しておく必要があります。俗に言う“エレベーターピッチ”です。エレベーターに乗って降りるまでの間に説明が終わるようプレゼンすることです。

以前TechCrunchの記事で読んだものですが、テンプレートはこうです。「私の会社(自社名)は(ターゲットの顧客)の(こういう課題)を(独自の処方)によって解決するために(プロジェクトの名称)を開発しています。」このカッコ内を埋めて文章にしておくのです。(独自の処方)あたりを見つけて事業にするのですからここは説明できるでしょう。

問題は、ほとんどの場合(ターゲットの顧客)の定義があいまいであることが多い。ここを具体的にしておかないと、そのターゲットが抱える(課題)も明確になってきません。となるとその独自の処方は合っているのか、本当に効果があるのかがあやしくなってきます。せめて上記テンプレートを30秒以内で説明できるようしっかり準備しておきましょう。

2023-08-04

Traveling Miles / Cassandra Wilson

 

Cassandra Wilson(カサンドラ・ウィルソン)はアメリカのジャズ・シンガーソングライター。僕はスティーヴ・コールマン(Sax)のアルバム参加で知って、そのちょっと低くてブルージーな歌声が印象に残っていました。1999年のこの作品はマイルス・デイヴィスに捧ぐアルバムということで、当時マイルスを聴き始めた僕の関心を誘いました。

女性ヴォーカルは甘くてコケティッシュな声よりも、低域に少し特徴のある響きが豊かな声質が僕の好みでして、カサンドラは中でも最もオトナな感じ。特にジャズを歌うとなるともう声だけで説得力充分です。歴代にビリー・ホリデイやエラ・フィッツジェラルドがいて、マイルスが題材の作品となると彼女くらいしか歌えません。

彼女のオリジナル2.Traveling Miles のアコースティックジャズぶりがとてもいい感じです。マイルスがカヴァーしたシンディ・ローパーの4.Time After Time も深みのある仕上がり。マイルス得意の6.Seven Steps や7.Someday My Prince Will Come は粋なアレンジで。10.Sky & Sea はあのカインド・オブ・ブルー収録の「ブルー・イン・グリーン」が原曲。孤独な夜を静かに癒やしてくれるアルバムになっています。


2023-08-03

レコード、持っていない…

 

音楽を聴く愛好家としては「レコード」の楽しみはわかります。でも今はレコードを持っていない。今回は言い訳です。

80年代にオーディオを初めて手に入れたときには2台のレコードプレイヤーを持っていました。カートリッジもMMとMCを取り替えながら手間ひまかけて。まだCDが出る前のことですから、音楽を聴くにはレコードとカセットテープです。小遣いを貯めては、秋葉原「石丸電気」で特典とクーポン券をもらいながら買い揃えたり、御茶ノ水「ジャニス」に通っては何枚ものレコードを抱えて行き来した日々が懐かしい。レコードやレコード袋のにおい、ジャケットの質感、針を落とす時のワクワクやレコード面のホコリとりなどの一連の動作。それらひっくるめてレコードは楽しかった。

大学3年くらいだったかCDプレイヤーを買いました。曲作りのために先輩の家に入り浸ってレコードを聴いていた部屋にも、ある日CDプレイヤーが置かれ、ひとこと「便利だなこれ」。やがてレコードよりもCDを買うようになりました。社会人になったら積み上がったCDを整理する棚を買っていました。ああ、いいレコードプレイヤーだったのに下取りに出さなきゃよかった。レコードコレクションも友人に譲らなきゃよかった。いまだに後悔。

近年、自宅以外ではレコードを聴く機会をいただいています。そしてレコードで音楽を聴いてみて率直に「楽しい」と言えます。レコードプレスの時期や生産国によって音が全然ちがう。カートリッジを変えてもこっちのが好きとかそうでもないとか、針で音を拾ったあとの処理でもまたちがってくる。それを音楽好きが集まって聴くとそりゃもう楽しいです。

さてこれからレコードプレイヤーとカートリッジとその他もろもろを揃えてレコードを収集して、えっと置く場所はっと、じっくりスピーカーで大きめの音でかけてっと、ん〜。今はオーディオはリビング設置で家族共有空間なので、無理そうです。自分の部屋を持ったら考えます。ですから知人友人の方々、今後もレコードを聴く機会をいただきたく、お願いします〜。

2023-08-02

Kings Highway / Brian Blade & The Fellowship Band

 

Brian Blade(ブライアン・ブレイド)はアメリカのミュージシャンでドラマー。僕はベースの北川潔さん、ピアノのケニー・バロンとのトリオ作品で初めて聴きました。DVDも出ていたのでその独特の叩く姿も目に焼き付いています。映像といえばノラ・ジョーンズのロニースコッツでのライヴも素敵なサポートぶりでした。圧巻はウェイン・ショーター後期のライヴ音源でこれも必聴。とにかく人気のドラマーです。

ドラムスなのに、彼独特の“ヴォイス”を持つという記事を読んだことがありますが、緩急自在で時に語りかけるような静かな音を奏でると思ったら、電光石火物凄い音で畳み掛ける様はカミナリのようです。単純にリズムをキープするだけでなく幾重にもフレーズを重ねているのだと思います。彼がリーダーのこのバンドではそんな彼の多彩なドラムと優しい性格が表現された楽曲を聴くことができます。

2.Catalysts で2人のサックスが独特のハーモニーを奏でたあと、カート・ローゼンウィンケルがフルートのようなギターソロを響かせます。タイトル曲4.Kings Highway ではまさに緩急自在の彼の“ヴォイス”が堪能できます。こんなドラムス叩く人いないでしょう。15分の大作6.Migration を聴くと彼がドラマーとしてだけでなく作曲家としても物凄いことがわかります。