2021-06-09

Apple Music ロスレス/ハイレゾ 1日使ってみた

 


Apple Musicのロスレス&ハイレゾサービス、いつ始まるかと思っていたらやっぱりWWDC後でしたね。たった1日ですが使ってみた感想です。

肝心の音質ですが、Amazon Music HDと比較してみると第一印象「丁寧な音」と感じました。一見Amazonのほうが元気がいい音に思えますが、低音、高音ともに引き締まっていてより解像度が高いです。曲によっては「Apple Digital Masters」というアップル独自の音処理を施していて、この解像度は顕著になります。

人によってはAmazonの音のほうが良い(好み)と感じる人もいるかもしれません。ロスレス(非圧縮音源)やハイレゾ(高解像度音源※DAC機器必要)になると音の差も聴き分けはわずかなので、個人差があると思います。まずは霧が晴れたような音を楽しんでみてから、再度ポイントを絞って聴いてみることをオススメします。

むしろアプリの使用感が気になります。気に入ったアルバムや曲を「ライブラリに追加」して、ダウンロードせずにストリーミングで聴いているのですが、最初ロスレスマーク(曲の横の波マーク)が表示されていたのに、他の曲に移った際いつの間にか消えていて、曲の「情報を見る」→「ファイル」をクリックするとAAC(圧縮音源)になっていたなんてことがありました。

ライブラリから削除したアルバムを再度追加しようと思ったら、まだ削除されていないようで、「ファイル」→「ライブラリ」→「クラウドライブラリをアップデート」して、しばらくしたらやっと反映されていた、ということもありました。

今はまだ世界じゅうで、Apple Musicをあらためて使い始めているので不具合もあるのでしょう。しばらくしたら落ち着くと思われます。

そのうち、ロスレスやハイレゾを気にせず使うことになるんだと思います。そうなるとプレイリストの秀逸さとか、曲の探しやすさ、スマホや周辺機器との連携あたりが気になり出すでしょう。そういう意味で「Spotify HiFi」の開始にも期待しています。

2021-06-08

瞑想、効きます。


この数年間、4つの職場を掛け持ちしていました。どの事業も環境は厳しく、私のマネジメントも上手くいっているとはいえない状況が続きました。リーダーシップを発揮することでチームを前向きにしようと努力する日々でした。

職場を離れてみて気づいたことですが、常に頭の中が「ざわざわする癖」が抜けなかったのです。こちらの問題が解決すると、別の場所で問題が発生するといったことの繰り返しが続いていたせいでしょうか。心が休まる日はありませんでした。その心の状態がいつの間にか癖になっていたんだと思います。

以前からたまにやっていた「瞑想」をやってみましたが、職場から離れているにも関わらず「あそこは大丈夫かな」「ああしておけばよかったな」と次から次へと想いが湧き出て、むしろ疲れてしまうことも。

家族で映画やアニメを楽しもうと加入したNETFLIXに、たまたま見つけた『ヘッドスペースの瞑想ガイド』は前半が抽象的なアニメーションを見ながらの解説、後半は瞑想の実践で最初は呼吸から、というものでした。ぼんやり見てから瞑想に入るといった具合で、後半は目を閉じて音声だけを聞きながら「何もしない」状況をつくります。

複数エピソードがあるので、2〜3つくらい連続して見ることで心をリセットすることができます。一日のある時間をこの瞑想タイムにあてることを一か月間繰り返してみました。するとあの「ざわざわする癖」が無くなっていたのでした。最近ではこれからのことに頭を使うことができようになりました。

瞑想のやり方は人それぞれだと思いますが、自分にあった方法を見つけて、定期的にやってみるといいと思います。



 

2021-05-19

Apple Musicがロスレス&ハイレゾ

6月からApple Musicでもロスレスとハイレゾの配信を開始することが発表になりました。しかも従来の月額料金(980円)で聴けるとのこと。Amazon Music HDが月額1,980円なので高音質化で価格も上がると思っていましたが、意外な展開。

 そこでApple Musicにも加入してその使い勝手を試してみました。Spotifyも使っているので3社のサービスを比較していきたいと思います。6月になったら音質もチェックしてみたいと思います。


使い始めてすぐに問題発生。「ライブラリを同期」という機能をオンにしておいたことが原因です。私はMacでiTunesを使い続けてきたので、所有しているCDのリッピング音源やiTunes Storeからダウンロードした音源をいわばデータベースにしてきたわけです。Macに入っていたライブラリやプレイリストと、新たにApple Musicで作成したものが、混在してしまったのです。

「どこに音源があるかなど気にしない」というのがApple Musicのいいところなのですが、6月からロスレス音源のサービスが始まるのであれば、Macの中にある圧縮音源とは分けておきたいところ。曲ごとの表示で見分けられるとは思いますが...。

Apple Music用のプレイリストを作成しました。公開されている「80年代洋楽」のようなプレイリストも「ライブラリに追加」で左側のプレイリスト一覧に表示できます。聴いていて気になった曲も「ライブラリに追加」しスマートプレイリストで最近追加した曲を自動でまとめてくれます。

使い始めて数時間ですが、いまのところSpotifyの方が直感的で使いやすい印象です。Apple Musicの「ラジオ」の面白さ、公開プレイリストの上手さやリコメンドのツボさはこれからじっくり吟味していきたいと思います。そして6月の高音質化に備えます。

2021-05-13

モバイルスピーカー

ゴールデンウィークは、家族とゆっくり過ごすことができました。食べたいものや行きたいところを4月中に挙げておいたので、それらをすべて堪能することができて家族全員満足です。

3人とも音楽好きで、電車移動中もAirPodsを耳にしたままということが多いのですが、一緒に聴きたいときやちょっと映画を楽しむときには、モバイルスピーカーが役に立ちます。

この1年使ってきて気に入っているのが写真の「JBL GO3」(右側)。プレーヤーは昔の「iPad mini」。Bluetoothで無線接続して、Spotifyのプレイリストをかけています。iPad miniのスピーカーも悪くはないのですが、JBL GO3の音はとにかく気持ちイイ。モノラルスピーカーなのに、周囲に音が拡がって、しっかりした低音で再生してくれます。

今回iPad miniで映画を観ながら、このモバイルスピーカーで音を鳴らしてみたら、超ミニシアターとしてなかなかの迫力となりました。

充電式で手のひらサイズのこのスピーカーは、お風呂でもベッドルームでも鳴らしたまま持ち運んでいけるのでとても重宝しています。

2021-04-29

withデジタル時代の音楽ビジネス 〜関連事業者視点〜

レコード会社、レーベル、アーティスト事務所、制作スタジオ、音楽出版社、作品の流通販売事業者、ライヴイベント関連事業者など音楽に関するビジネスは数多くあります。携わる人々に共通しているのは「アーティスト(創造者)への尊敬」の気持ちと「多くの人に聴かせたい届けたい(ヒット)」という想いです。

アーティストが生活しながら制作活動を続けていくにはビジネスにしていく必要があります。デジタル時代にプロモーションするには多岐にわたる作業がありアーティストだけでやっていくのは難しい。だからこそ携わる人たちとの協力関係が大事なのです。

関連事業者はそれぞれの分野の専門家です。SNSや音楽サブスクサービスのアルゴリズムを把握しどのように伝えるとよいか、ユーザー動向を予測しファンにしていくストーリーづくり、ファンとのつながりを強くしていくにはどうしたらいいか、ライヴイベントを効果的に実施すること、グローバル展開するにはどうしたらいいか、などなど専門家としては、デジタル時代を数多く経験して試行錯誤しながら知見をためていくことが重要です。


私は関連事業者の課題は2つあると思っています。ひとつは「コラボレーション」です。アーティストとアーティスト、アーティストと映画やアニメ作品、アーティストとインフルエンサー、アーティストと企業、アーティストとユーザーが作るコンテンツ(UGC)など、一見リスキーではあるけれども成功すればヒットへのステップを上げることができます。

もうひとつはデジタル時代の「著作権使用料の分配」です。関連事業者はその活動の対価として取り分をどう設定するか、事務手続きを効率化するにはどうしたらいいか、SNSにはどう許諾するか、UGCや二次創作のガイドラインなど、事業者の枠を超えて議論していく必要があると思います。

2021-04-27

withデジタル時代の音楽ビジネス 〜アーティスト視点〜

音楽アーティストはCDやDVDの新譜リリースや新曲発表をきっかけに、テレビやラジオに出演し、雑誌にインタビューを掲載することでプロモーションし、ライヴのチケットも買ってもらうという流れが一般的です。 新譜の予約がどれだけ入り、初動でどれだけ売れたかがその効果指標になります。

ユーザーとの接点がスマホありきになったことで、SNSアプリや動画サービス、音楽サブスクサービスが活動拠点になりました。結果としてCDが売れたりテレビに出たりすることがあっても、スマホでのユーザーとのつながりをまず先にやっておく必要があるわけです。

Instagram、TikTok、YouTubeはショート動画に力を入れて、そのサービス内の滞在時間を増やそうとしています。ユーザーは時間を忘れて次から次へと目を引く動画をチェックしていくからです。表示される動画はユーザー毎にまちまち(パーソナライズ)で「アルゴリズム」と呼ばれるコンピュータ計算によってコントロールされています。

Facebook、Twitter、Google検索結果も同様にそれぞれのサービスのアルゴリズムで表示をパーソナライズしています。それぞれのユーザーにとって興味がある、興味がありそうなコンテンツを見てもらうことで利用頻度や利用時間を伸ばそうとしているわけです。

アーティストは、それぞれのサービスのアルゴリズムを理解したうえでコンテンツを発信していく必要があります。それには頻度と内容の質が大切です。活動状況を写真やショート動画付きでこまめに発信します。音楽サブスクサービスでの新譜リリースも、シングル、EP、リミックスなどを様々なストーリーの一環として、順次発表していくことでファンとのつながりをキープします。

さらに各サービスにはユーザー動向を数値を中心に知ることができる分析ツールがあるので、まめにチェックすることでファンの反応を把握して、次のアクションにつなげることになります。

これらデジタル対応を起点にしながら、アーティストはこれまでの活動を行っていく必要があり時間のやりくりが大変です。しかしその活動を1年2年とやっていくうちに、ファンとの結びつきが強くなったり、新たなファンを獲得したりすることができるようになります。

2021-04-23

withデジタル時代の音楽ビジネス 〜ユーザー視点〜

レコードやCDを買って&借りて聴く、チケットを買って観る。情報源はテレビ、ラジオ、雑誌そして友達でした。どうしたら売れるかは、割と大雑把でシンプルでした。

10代の娘も音楽が好きです。親譲りです、と言いたいところですが様子は違います。世の中とのつながりはスマホです。家にいるときの使用頻度は高いので、どんどんパーソナライズされています。Instagram、TikTok、YouTubeなどのアプリを使いこなして、お気に入りの動画を友達と共有して楽しんでいます。その過程で音楽に接しているのです。

勉強したり、なにか作業をするときに、Spotifyなどの音楽サブスクサービスを使って、お気に入り楽曲のプレイリストをひとり繰り返し聴いています。サブスクから曲を知ったりすることもあります。こうしてAirPodsはずっと耳に入っています。

大人だってスマホやPCを活用してもっと音楽を楽しむようになると思っています。自分が作ったプレイリストを披露しあって語り合うアプリ、バックミュージシャン、スタジオ名、エンジニアや制作エピソードなどを読みながら聴けるサービス、ファン同士アーティストの応援をもっと盛り上げる活動など、いままでになかった音楽の楽しみ方はすでに始まっています。

アーティストと同一空間を共有するライヴイベントは格別な体験ですが、オンラインライヴは直接会えていない分、オーディエンスとの双方向サービスやファン同士のコミュニケーション、限定販売やプレミアムサービスなど工夫を凝らしたものになっていくでしょう。

私としては、音楽をもっと深く楽しんでもらうために「高音質」な環境をリーズナブルにと考えていますがそれは今後の課題にしたいと思います。