2023-11-06

組織も新陳代謝していく

 

社長にとって最も聞きたくないスタッフの言葉は「会社を辞めたいんです」でしょう。志をともにして奮闘してきたスタッフであればあるほど、社長は凹みます。業績が芳しくないときには仕方がないと諦めるしかないのですが、これから成長しそうなときにこれを言われると「どうして」と相手も自分も責めてしまいそうになるものです。

しかしながら人が「辞めない」会社はありません。人間の細胞の新陳代謝と一緒で、自然現象と捉えるしかないでしょう。辞めていく人にとっては新たな職場が待っています。辞められた会社はまた新たな人材を獲得して奮闘していくことになります。昔と違って、人材は流動していく前提で社員を雇用し、一度辞めた社員がまた戻ってくることもある、くらいのつもりで経営していく時代になっていると思います。

雇用を維持しようとするのではなく、むしろ組織を時代にあわせて変化させ、個人にも変化と成長を促していく。時代に合わせた戦略のもと、ある分野では長期雇用が合うかもしれないですし、人が入れ替わることで新たな価値を生み出せる分野もあるでしょう。個人にとっても会社という器があわなくなれば、別の器を探して転職していくほうが無理がないと思います。「選択の時代」だからこそ、会社も個人も常に準備していく必要があります。

2023-11-02

都会の囀り(さえずり)

 

ベランダからいい声が聞こえてきたので録音しました。
レコーダーを近づけても、逃げることなく羽繕いしながら、
きれいな囀りを聞かせてくれました。

録音機材レコーダーはKORG MR-2 内蔵マイクにて収録
セッティングはMic Sens HIGH それ以外は全部Off
ファイル形式はWAV 24bit 192kHz ※SoundCloudにてダウンロード可

2023-11-01

SuperBlue: The Iridescent Spree / Kurt Elling & Charlie Hunter

 

Kurt Elling(カート・エリング)はアメリカのジャズヴォーカリスト。ブランフォード・マルサリスのアルバム「Upward Spiral」での歌唱が耳に残っていました。2023年本作は同い年のジャズギタリスト、チャーリー・ハンターとの共演で2021年にも「SuperBlue」という同名のアルバムを出していてグラミー賞を受賞しました。本作はその続編。

男性ジャズヴォーカルといえば、フランク・シナトラ、ビング・クロスビー、チェット・ベイカーといった名手を思い出しますが、女性ヴォーカルに比べて最近は目立った人が多くない印象です。僕はグレゴリー・ポーターあたりが好きで、カートも同じくお腹から声を出して声量がある感じで、バリトンヴォイスが好みなんです。

このアルバム、すごくカッコいいです。ジョニー・ミッチェルの1.Black Crow から勢いのあるジャズソウルです。カートの歌うメロディが複雑でクール。チャーリーのギターがファンキーな5.Bounce It もさすがの曲でジャンル超越してカッコいい。オーネット・コールマンのドラムンベースカヴァー、6.Only The Lonely Woman も聴きどころです。ジャズの枠を超えた音楽ファンに聴いてほしい快作だと思います。

2023-10-31

Emotion & Commotion / Jeff Beck

 

今年1月に他界したギタリストJeff Beck(ジェフ・ベック)の2010年作品。2000年代はちょっとエレクトロニックに寄り道していたジェフが、満を持してギターアルバムを出してきた!と久しぶりに気持ち高ぶりました。そりゃジャケットを見たら鷲がストラトキャスターを運んで翼を拡げているではないですか。大復活の予感とともにCDプレイヤーのボタンを押しました。

フィンガーピッキング、ボリューム奏法、アーミング、ハーモニクス、ストラトの音、目の前でジェフが弾いているかのようです。なんて美しい音なんだろう。ギターをここまで美しく弾けるのは彼しかいません。いまや天国で楽しそうに弾いているであろう神様です。もしかしたらジミヘンやボンゾやレイヴォーンあたりともセッションしているかもしれません。いやぁ涙なしには聴けません。

うっとりなギター曲のみピックアップしてみます。1.Corpus Christi Carol 、4.Over the Rainbow 、8.Nessun Dorma 、10.Elegy for Dunkirk 。ため息。鷲がストラトとともにジェフを持って行ってしまいました。悲しさはなく、思い出されるのはジェフのやんちゃで楽しそうなギターを弾く姿。こんなギターアルバムを残してくれたことに感謝しましょう。

2023-10-30

失敗したくない、けど仕事しなきゃ

 

覚悟するにしても、サポートするにしても、仕事して稼いでいくのに必要なのは「勇気」なんだと思います。その勇気が出ないとしたらそれは「失敗したらどうしよう」とか「あの人のせいで失敗したと言われたくない」「大変な思いをしたくない」とかとにかく心配なんだと思います。もしくは決定的な失敗や過ち、嫌な思いがあってすでに自己嫌悪に陥っているときもあります。

いわゆる「トラウマ」です。過去の失敗や嫌な思いが強く残っていて、一歩が踏み出せない。これは多かれ少なかれ誰にでもあることです。その過去の自分はまさに自分であるので、また繰り返すと思っているわけです。人生経験を重ねていくなかでそうなるので、若くても老いてもそういう状態はあります。しかしその自分も細胞は数年ですべて入れ替わります。昔の自分は今の自分ではないのかもしれません。

なんにでも効く薬は知りませんが、「仕事」に関しては、その仕事を「知る」ことが大切だと思います。その仕事はどういう目的で、何を実現しようとしていて、関わるステークホルダーはどんな登場人物で、成果を出すにはどんなポイントがあってなど、与えられた時間内にできる限り観察することです。感情を挟まず、情報を集めて、冷静に書き出していくわけです。そのなかで自分に試行錯誤できるところがあるんじゃないか、と思ったところが勇気の出しどころです。

結局、楽な仕事はないのです。楽じゃない仕事をやるから稼げるわけです。失敗しない保証もありません。結果的に成功するか失敗するかなんてわかりません。まずは相手を知って仕事にとりかかりましょう。

2023-10-27

Blackmagic / José James

 

José James(ホセ・ジェイムズ)はアメリカのシンガー。ソウルやヒップホップ、エレクトロニックを感じさせるサウンドですが、当時はジャズシンガーとして知りました。2010年の本作は2作目で、同年にインパルスからジャズどっぷりの「For All We Know」というジェフ・ニーヴのピアノとのデュエット作品を出しており、こちらも名盤です。耳に残る独特な歌唱のファンになり1stも本作以降の作品もダウンロード購入しました。

このあたりの年からiTunesで音源をダウンロードして聴くようになりました。だからCD棚に入っていないお気に入りアルバムがあるのです。そのままiPodと同期して持ち歩いて聴くスタイルが始まったのです。フィジカル(CDやDVD、レコードなど)のディストリビューターの仕事をしていたのに皮肉なもんです。CD時代からダウンロード時代に移ると同時に、ホセ・ジェイムズのような強力な新人が出てきたことも僕にとっては嬉しいことでした。

2.Touch を聴くと曲調はジャズファンクですが、サウンドもヴォーカルもジャズだなと思います。かと思えば5.Warrior のようなアプローチはホセらしいハーモニーを聴かせてくれて、グラスパー以降の新しい潮流を感じます。ヒップホップらしいイントロで始まるBlackmagic も彼独特の歌い方と浮遊感のあるサウンドが新しい何かを感じさせます。ホセ・ジェイムズはこのあとブルーノートに移籍してさらに躍進していくことになります。

2023-10-26

ソファから離れたMacを操作する

 

家のオーディオでは、古いMacbook(Air,11インチ)を音楽再生専用機として使っています。USBでDACと接続して主にApple Musicのストリーミングでハイレゾとか。ストリーミングにはなくてお気に入りのアルバムもあるのでCDリッピング音源やダウンロード音源もこのMacbookで再生しています。BluetoothはOFFにして必要のないアプリは立ち上げずに。場所もとらないし、クラウド同期しているのでライブラリの運用もiPhoneとの連携も良好です。

リビングオーディオですから、このMacbookはオーディオのそばに設置していて、聴くのはちょっと離れたソファで、となります。立ち上がっていちいちMacbookを操作しに行くのは面倒。つまりリモコンしたいわけです。選曲時にアーティスト名を入力したり、過去のアルバムを閲覧したり、そのまま遠隔から操作したい。

先日仕事用のMacbook(M1)のmacOSをSonomaに更新したら、アプリケーションのその他に「画面共有」というアイコンが追加されていました。さっそく接続すると、古いMacbookの画面が手元のMacbookにも。(画面共有の方法

手元のMacに、向こうのMacの画面が。手元で操作できます。

実は以前からちょっと面倒な方法で実現できていたのですが、Sonomaになって簡単に画面共有できるようになったのでした。こうしてソファから選曲や曲送り、プレイリスト作成だってできちゃいます。Bluetoothで飛ばしているわけではないので、ハイレゾをハイレゾで(USB→DAC)聴けますし、仕事のメールしながら、向こうのMacを操作したりして、と自己満足。