2023-05-10

The Power Station Tour (West Coast) / Cory Wong

 

Cory Wong(コリー・ウォン)は、数年前YouTubeで発見して「これいい!楽しい」ってなったファンクバンドVulfpeck(ヴルフペック)への参加で有名なアメリカのギタリスト。これほどまでに楽しそうにリズムギターを弾く人をほかに知らない。YouTubeで検索すると動画がたくさん出てきます。

Cory Wong w/ Louis Cato(右側がCory)

とにかく上記YouTubeを観てください。このカッティング(ギターでリズムを刻む)なかなか出来ないです。振幅が大きくてシャープでしかも持続的。しかもリードギターも上手いんです。僕も同じくストラトキャスターを持っていますがこんなふうに弾けません。ピック落としちゃいます。

これはジャズなのかと言われそうですがソロ回し即興があるのでいいんじゃないかと思います。そんな彼の新作ライヴはゴキゲンなナンバーが次から次へと。彼のテーマ曲その名も2.Cory Wong 、山下達郎のカッティングかと思うくらいの5.Brooklyn Bop 、ジャクソン5な感じの7.Bluebird 、高速カッティングが凄い10.Long Way などすべてのナンバーで自然と首が前後に動いてしまうノリのよさ。ファンクバンドって楽しいです。※ちなみに(East Coast)編もあります。


2023-05-09

Jungle Fever / Stevie Wonder

 

Stevie Wonder(スティーヴィー・ワンダー)のこのアルバムは、スパイク・リー監督の同名映画のサウンドトラックとして1991年に発表。実は映画の方は観ていないのですが、アルバムはスティーヴィーの作品のなかでも大好きな1枚で繰り返しよく聴きました。

スティーヴィー・ワンダーというジャンルだと思っているほど彼の音楽は唯一無二で特別な存在。好きな曲をカセットテープにセレクションして車に常時入れていました。様々な奥深い魅力がありますが、なんといっても彼の作る天才的に気持ち良いメロディーは世界共通の宝だと思います。

晴れた日はかならず1.Fun Day でスタート。気持ちがUPします。ハープの音が気持ち良い3.These Three Words のメロディーの良さったら。4.Each Other's Throat などスティーヴィー流ニュージャックスウィングが全般にわたって散りばめられていて今聴いてもカッコイイ。ヒット曲8.Jungle Fever は空耳ソングをみんなで合唱。夜は11.Lighting up the Candles を聴いておやすみ〜と家族で楽しめるアルバムです。


2023-05-08

【実例】取引先との関係悪化、どうする?

 

とある事業再生案件の会社社長をやっていた時のことです。毎日発生する大量の受発注業務の入力作業を中国の会社にアウトソースすることになりました。この業務を担当する国内の社員は1〜2名になりコスト削減と迅速化をもたらしました。うまく回りそうだなと思っていた頃でした。

担当から入力ミスが多くなってきたと報告がありました。それから数ヶ月するとアウトソースしている会社のスタッフに離職者が増加しているというのです。現地マネジャーも困っているし国内の担当も毎日リカバリーで疲弊していました。

アウトソース料金を上げて現地の給料を上げたほうがいいのではないか、現地に行って問題点を明らかにすべきではないか、別の会社に替える手はないか、など話し合いました。しかし事業再生中でもあり、出張コストさえ捻り出すのが難しい状況でした。

思いついたのは、私の写真とメッセージを送る、ことでした。この仕事を振ってきているのは一体どんなヤツなんだ、きっと嫌なヤツにちがいないと思っているだろうと思ったのです。そこでこの事業をどんな思いでやっていて、一緒に仕事をしたいというメッセージと私を含めたこちらのスタッフの“笑顔”写真を送ったのです。すると先方のマネジャーから感謝メッセージが届き、スタッフと関係改善できたのです。もちろんほかの可能なかぎりの手を打ちましたが、最初にやったのは写真だったのです。コミュニケーションの第一歩は笑顔です。

2023-05-02

return to casual / Walter Smith III

 

Walter Smith III(ウォルター・スミス3世)はアメリカのジャズサックス奏者です。1980年生まれバークリー音楽大学卒、これまでに新進気鋭かつメインストリームなロバート・グラスパーなどのビッグネームとの共演で数々の作品に名を連ねていました。

そして僕の好きなドラマーとよく共演していまして、今作のケンドリック・スコットもリーダー作はすべて聴きこむほど。大好きなエリック・ハーランドともバンドを組んでいました。シャープで手数が多くスネアの音は硬め、流行りのリズムというよりもジャズそのものの叩き方で曲に抑揚をつけてくるドラマーたちです。

複雑なユニゾンが印象的な1.Contra はその後の流れるようなリズムが聴きどころ。ケンドリック・スコットのドラムスが大活躍する6.quiet song はマシュー・スティーヴンスG.の独特な音色やフレーズに注目。8.Amelia Earhart Ghosted Me あたりになるとアルバム全体が心地よいサウンドなのにウォルターをはじめ全員がとんでもない演奏テクニックで表現していることに気づきます。


2023-05-01

The Low End Theory / A Tribe Called Quest

 

A Tribe Called Quest(ア・トライブ・コールド・クエスト)はアメリカのヒップホップグループ。特にジャズの影響が感じられるところがポイントで、1991年当時このアルバムは画期的でした。メンバーのQティップのソロ作も含めて愛聴していました。彼らの作品はのちのヒップホップのみならずジャズにも大きな影響を与えていると思います。

洋楽ヒップホップのリリック(歌詞)はわからないので、聴くのは声だったりサウンドやリズムになります。いろいろな素材(サンプリング)を組み合わせて独特のサウンド質感やリズム感をコラージュしてサウンドリスナーとしても楽しめます。

低くカッコいいジャズベースから始まる1.Excursions と2.Buggin' Out でうわぁカッコイイー!ってなります。5.Vibes and Stuff にはなんと御大ロン・カーターも演奏参加。浮遊感のある7.Vibes and Stuff やその名も11.Jazz (We've Got) がヒップホップなのにジャズらしさを感じる作品になっています。 

2023-04-28

Entropy Productions / VIBRASTONE

 

日本のヒップホップに燦然と輝く、近田春夫率いるVibrastone(ビブラストーン)。ヒップホップなのかという話題もありますが、とにかくジェイムス・ブラウン筆頭のファンクを日本語で体現したバンドという個人的な見解です。JAGATARAのOTO(ギター)をはじめバンドの演奏力がハンパなくライヴは圧巻でした。

1991年のこのメジャーデビューアルバムは、トガッた歌詞を速射砲のように連発し、ぶっといベースとタイトなリズム、ホーンセクションとパーカッションが煽りまくるサウンドが衝撃的でした。日本でもすっかりヒップホップは定着していますが、彼ら以降こんな凄いヒップホップ&ファンクバンドは出てきていないと思います。

小泉今日子参加の1.ジェット・コースター から頂点に達するサウンドに始まり、3.調子悪くてあたりまえ 、7.金っきゃねえ など今聴いてもウンウンうなずける歌詞にニヤリとします。サウンドとして好きだったのは5.一日中ボケーッ のハウス的リズムでした。


2023-04-27

「やります」を言える人は希少価値

 

その昔、コンサルが嫌いでした。こちとら現場で切磋琢磨しているところに、クールな出で立ちで「こうしたらいいのでは」と言ってくる。やるのはこっちだ。そんなもっともらしいことを言われても、それがどんなに建設的なアドヴァイスでも、現場で1対1でやっているときには役に立たない。なんとかしないといけないんだと。

あと5、6年すれば娘も社会人になるかもしれない。その頃はChatGPTを始め自動生成系AIは仕事であたりまえに使われているでしょう。過去のデータつまり言語だけでなくセンサーで読み取ったデジタルデータはすべて学習され、未来に向けての選択肢をAIが示してくれる。机上の資料は誰でも作成できる。そこに優位的能力は必要ない。よって僕が嫌いだったコンサルはもう必要ない...のかな。

というわけで、ここで書いていることもAIに取って替わられるような内容かもしれません。むしろChatGPTさんのほうが万人に適用できて網羅的な答えを教えてくれるでしょう。僕がここに記録しているのは、汗かいて体得したことをまとめたものです。言い換えれば僕の試行錯誤という長時間過去データに基づく手動生成です。娘をはじめ誰かのアクションの後押しになればいいな。

AI時代になって大事になってくるのは「やります」と言って実際にやる人間です。自分で五感を使って試行錯誤しないとわからないことはまだまだ多い。そしてこの「やります」を言わない言えない人が圧倒的多数なので、「やります」を言える人は希少です。社長はその「やります」を最初に言う人なんです。言っちゃったからやらざるを得ない、ともいいます。