2023-08-31

はじめてのボニー・レイット

 

最近ハッとさせられることがありました。ボニー・レイットの「Silver Lining」(下にリンクあります)というアルバムが驚くほどいい音だったのです。サブスクでボタンを押したとたん「なんだこれ、凄い音だ!」と声を上げてしまいました。

昔のオーディオ雑誌をめくっていたら試聴盤数枚のひとつで挙げられていたので、そういやボニー・レイットはちゃんと聴いたことがなかったなと。正直今回初めてアルバム通して聴きました。学生時代にエレキギターのカタログに青いストラトキャスターが載っているのを見て、カッコいいなと思っていたのがボニー・レイットモデルでした。女性で白人でブルースでスライドギターとのことで当時ハードロック少年だった僕には遠く。それ以来名前は知るものの聴いていなかったのです。

40年以上前から知っているのに、なんで聴いていなかったんだろうって思いました。で、サブスク活用でほかのアルバムも聴いてみると、どれもすこぶるいい音。とてもしっかりしたプロダクションなのです。ボニー・レイット姉さんのギター、むちゃくちゃカッコいいです。ブルースどっぷりというわけではなく、洗練されていて曲もいい。歌も歌声もすごくいい。と、まあこんな体験があるから音楽を聴くのは楽しいんです。あーなんで聴いていなかったんだろう。


2023-08-30

Passage / Johnathan Blake

 

Johnathan Blake(ジョナサン・ブレイク)はアメリカのジャズドラマー。前作(2021年)と同じくブルーノートからの発売となる今作。一聴してわかるように、数々のセッションをこなしてきたベテランならではの存在感のあるプレイ。ジャケット写真はおそらく父親(ジャズヴァイオリニスト)との昔の写真でしょう。

全体的な印象はアルトサックスとヴィブラフォンやシンセの優しい音色を中心とした落ち着いたサウンドになっていますが、ジョナサンのドラムスに耳を傾けると細かく的確な気持ちの良いリズムを感じることができます。左右に定位するシンバルワーク、僕好みの硬めのスネア、空気感のあるバスドラ、けっこう叩きまくっていますが適度な音量のためかずっと聴いていたい音です。

タイトル曲の2.Passage は父親のジョン・ブレイク・ジュニアが作曲したもので、モチーフを今のジャズとしてアレンジしたものでしょう。小気味良いサウンドが聴けます。続く3.Muna & Johna’s Playtime を聴くとジョナサンが多彩なリズムを叩き出すただものではないドラマーなんだと知ります。歌っているかのようなメロディが印象的な6.Tears I Cannot Hide はドラムスの師匠であるラルフ・ピーターソンの作品。


2023-08-29

Six Degrees Of Inner Turbulence / Dream Theater

 

80年代はあれほど聴いていたハードロック&ヘヴィメタルな音楽も、様々な音楽に興味をもつようになった80年代後半〜90年代はあまり聴かなくなっていました。2001年に音楽関連の会社を起業したら社員の中に「最も好きなギタリストはジョン・ペトルーシ」なんて言う人や彼らの熱烈なファンがいたりして僕もドリーム・シアターの存在を知ることになりました。名盤といわれる1992年の「イメージズ・アンド・ワーズ」はかなりの後追いで知ったわけです。

いわゆるプログレッシヴロックとヘヴィメタルを融合させて、圧倒的な演奏力でもって長尺の曲を繰り広げるさまに「おおー、これはスゴい!」と引き込まれアルバムやDVDを買い、ライヴに行きました。特に80年代に大好きだったラッシュの影響を強く受けていることや彼らのルーツのバンドへの敬意を感じられることに好感がもてたのです。

この2002年のアルバムは彼らを知って初めての新譜でした。1.The Glass Prison はプログレらしいストーリーを感じさせながらもいきなりゴリゴリのメタルで、特にG.とKey.のユニゾンは難易度超高のプレイで驚きました。往年のプログレやメタルのおいしそうな曲展開は4.The Great Debate でも聴くことができます。どちらの曲も13分超えの大作でたっぷりと。メロディアスでキャッチーな曲も多い彼らですが、ここはもうひとつプログレらしい難曲の9.The Test That Stumped Them All も変拍子ファンにオススメします。


2023-08-28

「遅刻」したくない

 

若年層に限らず、コスパ、タイパの世の中です。効率化に良い面悪い面あるのはともかく、時間のムダ使いは嫌われます。特に「遅刻」が相手や周囲に与えるストレスは大きい。なんて言っている私も遅刻したことは何回もあってその度に大変申し訳なく思います。つまり自分にとってもストレスというわけです。前のミーティングでしゃべり過ぎたり、うっかりスケジュールを忘れたり、言い訳できない理由です。

社長は出社が遅くていいとか、ミーティングに遅く出ていいなんてことは今の時代ありません。ニュースでよく見るあの、閣議に総理が最後に入ってきて全員起立して座るっていうのありますが、ああいうのが良くないと思います。むしろ総理が先に入っていて、閣僚を迎えるくらいのほうがいいんじゃないかと。だって総理はみんなに働いてもらってビジョンを実現しているんですもの。

待ち合わせ時間の10分くらい前には現地に着くようにしています。もっと早く着いて集合場所を確認したら、周囲をぐるぐる散歩したりしていることもあります。そのくらいの余裕をもっておいたほうがミーティングも落ち着いて話ができます。人によって余裕時間は違うと思いますがとにかく遅刻しないことです。

常習的に遅刻する社長や経営者に共通しているのは、結果的に利益率が低いということです。遅刻された方は「軽くみられている」と感じますし、であればこちらもほかの選択肢をと考えるわけですから、競合他社が優位に立ってしまいます。相手が取引先だけではなく、社員も同様で「社長だからしょうがない」なんて思ってくれませんよ。

2023-08-25

Down To Earth / Ozzy Osbourne

 

Ozzy Osbourne(オジー・オズボーン)の2001年発売、8枚目のスタジオアルバムです。オジーがソロになった1980年からずっと聴いています。1982年に飛行機事故でこの世を去ったランディー・ローズは僕にとって最もフェイバリットで愛するギタリストであり、オジーのソロ初期2作で弾いています。命日の3月19日は毎年ランディーの演奏を聴いて過ごします。

時は経ち、このアルバムのギターはザック・ワイルドです。ランディーへのリスペクトを感じつつギター好きにはたまらないプレイを連発するスペシャルな存在です。このアルバムをひっさげて来日した武道館のライヴも堪能しました。そのライヴ音源&DVDは翌2002年に発表されたので追体験できます。

ビートルズ大好きのオジーですから3.Dreamer のようなバラードは大得意でいい曲です。ですがギター好きの僕としてはザックのリフがカッコいい曲をリコメンドします。大人しく始まった曲が爆音に変わる1.Gets Me Through 、ザクザクゴリゴリな5.That I Never Had 、そして最も好きな曲は7.Junkie でヘヴィなリフとリズムがたまらないっす。


2023-08-24

昔のCD vs リマスターCD

 

CDやサブスクの楽曲を探していると「remaster(リマスター)」ヴァージョンと書かれたアルバムや楽曲に出会います。特に80年代以前つまりレコード時代のものに多い。レコードやCDの原盤を作る最終段階でマスタリング(曲の音量レベルや音質、音圧調整などを行う)という工程がありますが、その工程を再度やり直して改善を目指すことをリマスターと言っています。

昔よく聴いたアルバムでもリマスターが発売されると「聴いてみたい」とつい買ってしまうので同じアルバムでも複数枚存在することになります。そして実際聴いてみると「おおっ音が大きくなった」「楽器の音がはっきりした」「こんなカッコいい曲だったのか」なんてこともあって「あー買ってよかった」と納得したりします。持っているCDで音がイマイチと思っているアルバムはリマスターが出ていないかネット検索したりして。

気持ちよくリマスターを聴いているんですが、思い立って昔のCDと聴き比べしてみます。すると、昔のCDはあきらかに音質がリマスターに劣るのですが「あー僕が聴いていたのはこの音だったな」と妙な安心感とともに「こっち(昔)のが好き」なんてことも結構あります。だから昔のCDも手放せないんです。音楽は聴いていた記憶とともにあるので「いい音」も人それぞれだという典型例ですね。

2023-08-23

The Good Life / George Freeman

 

George Freeman(ジョージ・フリーマン)はアメリカのジャズギタリストでなんと御年96歳!の作品です。1950年代にはチャーリー・パーカーと共演したり、70年代後期にはテナーサックスのジョニー・グリフィンと共演するなど数々のジャズレジェンドとプレイしているようです。そしてこの2023年のアルバムは、ベースにクリスチャン・マクブライド、オルガンにジョーイ・デフランセスコという豪華布陣です。

一聴してその濃密なサウンドに「うわぁ、いい時間が流れてるな〜」とライブラリに追加しました。ゆったりしたリズムなのにグルーヴィなオルガンが全体を覆っています。そして甘いトーンながら無駄のないブルースを奏でる落ち着いたギター。高音弦のトリルから独特の低音弦のフレーズまで聴かせます。くどいですがなんたって96歳でこのリズムですよ。

いかにもオルガンジャズな2.Mr. D のリズムがカッコいい。ジョージのギターソロが光ります。アップテンポな3.Up and Down はドラムスが牽引してグルーヴィなバッキングギターが聴けます。4.Lowe Groovin' での良いギター・トーンを聴いてください。これぞブルースギターというプレイです。あと何枚くらい発表するんでしょうか。