2023-04-10

【実例】衛星放送サブスクと視聴者フィードバック

20代半ばから10年ほど衛星放送の仕事をしていました。当時テレビといえば地上波が圧倒的主流で、放送用衛星を使った衛星放送は始まったばかり。そこに通信用の衛星を使った多チャンネル、しかも有料で始めるということで、メーカーにいたときに顧客管理と課金管理システムを立ち上げ、数年後転職して本格的に衛星放送事業に携わりました。

番組会社は衛星を通じて番組を視聴者に届け、視聴鍵と顧客の管理、月額課金、番組会社への分配を担う、今でいうサブスク・プラットフォームを1990年代初めに開始しました。それまでテレビ放送とは片方向つまり番組を送るのみだったのが、視聴者からの申し込み、チャンネル選択、料金をいただくという双方向のビジネスになったのです。

システムの稼働もかなり苦労しましたが、同時に視聴者からの電話も受けていました。「お客様からのフィードバック」つまり双方向であることがこのビジネスの大事なところだと思ったのです。クレームだけでなく、見たい番組や番組内容の問い合わせ、様々な意見を番組会社に伝えたり、サービス改善に反映させる。というわけでカスタマーセンターを立ち上げ、従来のテレビとは違ったものになるはずと意気揚々として仕事に取り組みました。

それらも今はほとんどインターネットに取って代わってしまいましたが、顧客に何を伝え、顧客から何をフィードバックし、そのコミュニケーションの繰り返しをどう生かしていくかはどんなビジネスにおいても重要課題ですし、私自身ずっとテーマにしていることです。ファンづくりもそのひとつの方法だと思っています。

2023-04-07

Colorcode / Stevie Salas Colorcode

 

今回もギターアルバムを紹介。Stevie Salas(スティーヴィー・サラス)率いるトリオで彼の1作目です。ファンク人脈に見いだされ以前掲載したブーツィー・コリンズのアルバムにも参加しています。ミュージシャンが好きなギタリストとしてほかにも数多く共演しています。

2.Blind 冒頭のカッティングに象徴されるように切れ味鋭いファンクリズムと、ジミ・ヘンドリックスが弾きまくったようなソロが魅力のギタリストです。こんなにギターが凄いのにヴォーカルもかなりカッチョいい。ライヴ映えするミュージシャンで何度か観に行きました。こんなふうに弾けたら気持ちいいだろうなあ。

オススメは、2とジミヘン&ファンクな4.Just Like That 、ライヴで盛り上がる6.The Harder They Come 、またまたジミヘンな9.Indian Chief です。こういうのを待っていたんだよとギター好きが興奮するアルバムになっています。


2023-04-06

ファンが紹介してくれるのはありがたい

 

顧客の新規獲得策として、ファン顧客からの紹介ほど効果的なものはありません。商品・サービスだけでなく会社のビジョンや姿勢まで語ってくれるファンの意見は、客観性もあって説得力があります。

紹介されたほうも鵜呑みにするわけではなく、自分のニーズにしっかりと合っているか、過不足はないかを吟味してから顧客になるので、購入後のトラブルも防ぐことができます。間違って伝わらないように提供する側が直接きちんと説明してから購入決定いただくよう気をつけます。

ファン顧客に気持ちよく紹介していただくためにも、日頃の準備が肝心です。ホームページでの写真や説明のわかりやすさ、リンク共有のしやすさ、SNSでの共有、お試し利用の容易さ、フィードバックの送りやすさといった項目は常に修正改善していきたいものです。

もちろん紹介してくれたファン顧客への感謝も大切です。言葉だけでなく、新たな商品・サービスをいち早く使っていただいて評価してもらったり、既にご利用いただいている商品・サービスをメンテナンスしたりすることでコミュニケーションの機会を増やします。こうした活動を続けることで顧客というステークホルダーとの結びつきを強く大きくしていきます。

2023-04-05

Mélusine / Cécile McLorin Salvant

 

新譜が出たのでやっと投稿できます。2023年現在最高のヴォーカリストと僕が思っているCécile McLorin Salvant(セシル・マクロリン・サルヴァント)です。フランスでクラシック音楽を学びその後ジャズ・シンガーになったそうです。

ジャズクラブをやっていた頃、アルバム「Dreams and Daggers」を聴いてこれはすごいシンガーがいるなと驚き、こんなシンガーがこのクラブで歌ったらとてつもなくいい時間ができるだろうなと妄想していました。ある意味正統派ともいえる歌声で、かなり振れ幅のある表現力、楽曲の多彩さとしっかりした演奏、時折ユーモアのある歌や語り、ジャズ・ヴォーカルのすべてを持っています。

今回はラテン音楽(ハイチ出身の父親の影響?)を想わせる楽曲集で、彼女のヴォーカルで見事にその世界観を表現しています。僕が気に入ったのはボサノバな2.La route enchantee 、リズミカルな5.Doudou 、しっとりな11.Le temps est assassin あたり。ひとつひとつの楽曲は長くないので通しでアート作品を味わってみてはと思います。


2023-04-04

Passion and Warfare / Steve Vai

 

Steve Vai(スティーヴ・ヴァイ)との出会いは大学時代でした。衝撃の速弾きギタリスト、イングヴェイ・マルムスティーンの後任としてアルカトラスに加入した超絶テクニック系ギタリストとして知りました。同じ1984年に発表したデモテープのようなファースト・ソロアルバム「Flex-Able」に驚愕して先輩の家で何度もレコードを聴いたことを覚えています。

速弾きだけでなく、その風変わりなリズム感と音使い、独自のトレモロアームとハーモニクスを駆使した奏法など、どれもみな独特で一筋縄ではいかないギタリストが登場したもんだと。エドワード・ヴァン・ヘイレンやイングヴェイでギター奏法は出尽くしたと思っていた矢先に、別の方向から超越した宇宙人がやってきたような感じでした。彼の弾くギターを写真で見て、とても弾きやすそうだったので同じモデル(Ibanez JEM777)を買ってしまったほどです(現在も所有)。同じように弾けるわけではないのですが。

ハードロック系のギタリストとして語られることが多いスティーヴ・ヴァイですが、このソロ2作目の本作に収められた曲はアルバムジャケットのとおり極彩色で、完成度の高い作品だと思います。スタートアンセムの1.Liberty 、フランク・ザッパ門下生らしい2.Erotic Nightmares 、スティーヴお得意のメロディ続出の4.Answers 、名曲バラード7.For the Love of God は最後の盛り上がりでのギターが超絶、フィンガー・ピッキングもただものでないスピードナンバー8.The Audience Is Listening などギター・ミュージックを拡張した作品満載です。


2023-04-03

毎月「売上」をあげるには…

 

事業を継続するには、売上を毎月あげていく必要があります。支払は毎月やってくるからです。ここでやるべきは、ファンになってくれた顧客にさらに発注していただくか、ファンになってくれそうな顧客を紹介していただくか、です。

よく見込み客リストをつくり片っ端から連絡してみる、ということをやりますが、これはファンになるポイント、つまりビジョンや強み弱みが揉まれて、ファンの間で浸透し始めてから試行錯誤すべき戦術です。ただ闇雲にやっても効果は出ません。

既存顧客とのコミュニケーションについては検討する必要があります。7つの習慣の第5の習慣「理解してから理解される」のとおり、相手を充分に理解することが肝心です。顧客のおかれている環境、当社の利用体験、何を誰を見ているかなど観察すべきことは多いです。それをチームで共有することを徹底します。部下に任せて上司は知らないではファンはつくれません。

新規開拓はやらないという意味ではありません。新規に見込み客になるであろう人が、自社のホームページや商品・サービスを事前に調べたときに、興味をもっていただくよう準備をしておくということです。既存顧客とのコミュニケーションが充実していれば、自然とその準備は整いやすくなるでしょう。

2023-03-31

A New Flame / Simply Red

 

Simply Red(シンプリー・レッド)はVo.のMick Hucknall(ミック・ハックネル)を中心としたイギリスのバンドで、ミックの歌声のソウルフル度合いが頭抜けていてよく話題になりました。僕が持っている彼らのライヴビデオではドラムスが屋敷豪太さんだったりして、ソウル&グルーヴィなサウンドが好きでした。

このアルバムでは、ハロルド・メルヴィンの名曲「二人の絆(邦題)」9.If You Don't Know Me By Now のカヴァーがヒットして彼らも有名になりました。それまでの内省的で社会派なイメージから売れ線を狙ったと言われていますが、僕にはこのアルバム以降のサウンドが好みでした。

全曲を繰り返し聴いていたので捨て曲なしのアルバムですが、あえてオススメはスタートにふさわしい1.It’s Only Love 、ギターのカッティングが気持ち良い6.Turn It Up 、もちろん9の名演、ハイライトは10.Enough で曲の構成、コード感、なんと言ってもHeitor TPのギターソロが秀逸で気持ちいいったらありゃしない、彼らの曲で最も好きなナンバーです。