2020-04-17

人と会わないように…

まさかの新型コロナウイルス感染症の拡がり。最初はインフルエンザのようなものだろうとあまく見ていたのですが、この暴走するウイルスは甚大な被害を世界中に与えています。人は移動するので世界中に広まった。一転して「家に居よう」ということになった。

想定外の事態。つねづね「人と会う」ことが大切なことであり、ライヴパフォーマンスや外食&テイクアウトは人と人が会うことで価値が生まれると思ってここ数年チカラを入れてきました。インターネット等の技術は「人と会う」ことを促進するためのものだと。

ちょっと受け入れられずに立ち止まってしまいました。家族が感染しないための対策、いくつかの仕事対策と経済的な対策、やらなければいけない対策をひとつひとつやるのが精一杯。この先どうなってしまうのだろうという不安のなか、みんな同じ状況だと思い直して、状況をメモ帳に書き出したりして落ち着かせようとしています。

3.11を思い出します。不安でした。でもあの頃は人が集まって話をすることで励まし合うことができました。それで「人と会う」ことの大切さを知ることになりその後のビジネスにつながっていました。でも今回は「なるべく人に会わないように」と。それがいつまで続くかわからない...。長く続けばいまの仕事は持たない。さてどうしたものか。

2020-01-04

スター・ウォーズ

2020年正月は家族3人、スター・ウォーズ過去作すべてを順番に観てから、映画館にて9作目を観に行きました。私が中学生になった頃始まったこのシリーズは、娘が中学一年のこの冬、シリーズ最終作と言われる作品を上映するという、なんと40年超の長い期間をかけて継続してきたのだと感慨深いものがありました。そして家族揃って楽しむことができる物語を提供してくれていることに感謝しています。

ここで描かれていることのひとつは、一人のヒーローや一人の絶対権力といったいわゆる過去の英雄的リーダーシップから、複数のリーダーと自立した個人が「対話」を通じて呼応しそれぞれの力を発揮していく「チーム全体のリーダーシップ」へと移行しているということでした。


思えば多くのスポーツがそのような移行状態にあり、監督やコーチ、ベテランや若手がそれぞれ個人としての世界観をもち、対話を通じてひとつの方向へと自分の役割を果たしていくことを重視しているようです。

いままでのセオリーが10通りあったとすると、上記によって100通りくらいになって、より個人とチームの対応力が求められているような状況なんだと思います。これを「今までのように行かない」と捉えるか「であればもっと研究して追従していこう」と捉えるかで迎える未来が違ってくるのだろうと思うのです。

2020年、「今までのように行かない」年となるかもしれません。誰かがヒーローのようにやってきて助けてくれるわけでもありません。まずは個人としての力を蓄えて、チームの対話を大切にして、乗り切っていこうと思います。

2019-09-22

アフターデジタル

「アフターデジタル」読みました。

あくまでも“リアル”が主役であって、インターネットとかスマホとかそういうのをリアルのためのツールとして捉えていましたし、私自身明らかに“ビフォーデジタル”的考え方から抜け出ていないわけですが、パラダイムシフトはすでに地球上で加速していることをこの本で知りました。
(中国にすら行ったことがない私が、知った気になっているだけかもですが)

かくいう私もGoogleシステムにどっぷり浸かっていますし(このブログもそう)、もはやGmailやGoogle Driveを使わずに仕事をするなんて不便利そのもの。FacebookやSlack、だけでなくAmazon、SpotifyやYouTubeもスマホとPCを多用しているので、私の行動データは企業によって常に吸い上げられています。

でもまだ決済システムはそれほどアフターデジタルしていないぞ、いないはず、ん?したくない?…いやポイントをスマホでバーコードをピッっとしているか…購買履歴表示されているぞ…PayPayってさ…。位置情報だって気をつけている、あれ?道に迷ったときGoogleマップ使っている…天気見るときに現在地を…。スマホを触らなければいいのか…監視カメラが街中に…顔認識技術…そういやFacebookに写真アップしているな。


怖いとか同調圧力とか、望むとか望まないとか、ではなく進行しているわけです。そりゃこれからも事件事故あるでしょうし、だから言ったこっちゃないってなるでしょうけど、もうデジタルの中に“リアル”があることは避けられない逃げられない事実。

これからビジネスをしていこうと思ったら、このアフターデジタル前提で考えることになるのでしょう。音楽ビジネスはもちろんジャズレストランもパン屋さんも例外なく。温かみのあるサービスを考えるのならもっとデジタルに入っていかないと。

ビフォーデジタルではいろいろとうまく行っていないわけで、アフターデジタルだとうまく行くのかはわからんってことなんだけどやってみましょうよと。

2019-05-01

平成→令和

平成が終わって令和になりました。本日から上皇になられる第125代天皇は「生前退位」という選択を自ら決断し実行され、未来につなげたのだと思います。

世の中を観察していくといろいろな変化を感じます。私は1988年に大学を卒業し、社会人になったその歳に昭和から平成に元号が変わりました。仕事人生 の30年間は平成とともにあったのです。大きな天災や想像外の事件が次々と起きる中、私個人の仕事や生活も激動した30年であったと思います。

なかでも大きく変わったと思うのが「価値観」です。物質的、経済的豊かさよりも「大切な人と過ごす時間」や「かけがえのない経験」を求めるようになっています。

それは誰かが与えてくれるものではなくて、自ら試行錯誤していくことでしか得られないもの。そこに自分で考えたビジョンや世界観をもつことで、人から人へつながっていき、やがて持続可能になっていく。

20年ほどお世話になった大好きな車と、この4月にお別れすることにしました。友人の紹介で大事に乗ってくれる人のもとへ旅立っていきました。つらい時期も楽しい時期も一緒に過ごした車であり、思い出は尽きません。今後たぶん車を所有することはないと思います。この車以外に考えられない。これもひとつの私の選択です。

2018-02-02

選択の時代〜世界観〜

試行錯誤を繰り返したからこそ見えてくるものがあります。ここで一旦落ち着いて全体を俯瞰してみます。どういう状態になることを望んでいるのか、そういう状態になるにはどんなステップが考えられるのか。

やるべきことを考えるときに大切なのは、「やらないことを決める」ことです。これをやっても望んだ状態にはつながらないと思ったことは、やらないことです。いくつかやらないことリストをつくることで、やるべきことが鮮明になってきます。

やるべきことが見えたら、やり方=方法を考えます。いくつか方法があるはずなので、よいと思う方法で実行してみます。うまくいかなければ、方法を変えて実行します。「やらないこと」につながる方法を実行しないよう気をつけてください。

これをやったらうまくいく、というものはありません。誰かが教えてくれるものでもないしどこかに答えもありません。過去にうまくいったからと言ってうまくいくとは限らないのです。不安でしょう。不安です。安心させてくれるのは「結果」のみです。何かをやった成功または失敗という結果が次に進むための安心です。

選択の時代とは、自分の(あるいはチームの)望む状態、期待、想像、つまり世界観を胸に(腹に)持ちながらそこに向かって自ら動いていく、ことが求められている時代なんだと思います。

2018-01-20

選択の時代〜試行錯誤〜

観察で得た情報をもとに、自分なりに「こういうことができるかな」「こういうことをやってみたいな」と思うことを計画し準備します。実行可能なことはなるべく多く試してみることです。

ほかの人がやっていることをとことん真似してみる、いままでやってみたことがないことを部分的に取り入れてみる、部分的に止めてみる、2つのことを同時にやってみる、などなどあまり時間をかけずに数多く経験して、自分がどう感じるかを試してみるのです。

そうして試しているうちに、結果としてうまく行く場合とうまく行かない場合があって、うまく行く場合は、何がその原動力となっているのかがわかってくるようになります。そして、その原動力がひとつのことだけでなく、複数のことが絶妙なバランスで成り立っていることに気づきます。

たとえば...バンドで練習しているとき、ドラムが全体のリズムを引っ張り、ギターが弾くコードワークで展開し、ベースがアクセントを加え、その場全体を包み込む、相乗効果のような、一人では味わうことの出来ないグルーヴを感じることがある...。
 グルーヴを原動力とするならば、それはバンドメンバーの絶妙なタイム感と音量、メロディが絶妙なバランスによって成り立っていることに気づくわけです。

試行錯誤を繰り返すうちに、自分ならこうしたい、こうありたいという姿が見えてくるでしょう。

2018-01-04

選択の時代〜観察〜

物事に取り組むとき、まずは「観察」することから始まります。

見て、触って、聞いて、嗅いで、味わって、まさに五感で情報を集めるのです。
一度だけでなく何度も繰り返すことで、そこで起きていることが何なのか認識していく。
すると全く同じ環境で同じ事が行われているのに、毎回何かが違うということがわかります。

パン屋の店頭に立っていたとき、売っているものもお客様の数も天気も気温も同様なのに、毎日まったく違うストーリーが繰り広げられて驚きました。ギターを弾くときネックを握るとなぜか毎回違って、調子が出ないときもある。思った以上によく弾けるときもある。そんな感覚を思い出していました。

繰り返さないとわからないことです。プロといわれる人は、その違いを微調整する技を身につけて常に水準またはそれ以上の結果を出すことができる人なんだと思います。

どうやってその技を身につけるか。受動から能動へ、つまり「試行錯誤」という段階を踏む必要があります。